カシミア
カシミア(テンプレート:Lang-en-short[※ 1][※ 2])は、カシミアヤギ(山羊)から取れた毛、または、それから織った毛織物である。
消費者庁家庭用品品質表示法の表記はカシミヤ。名前は、インドの北部高山地帯のカシミール(テンプレート:En)地方の古い綴りに由来する。
毛質は細く、柔軟で独特のぬめりがある。保温性と保湿性に優れ、生産量が少ないため、高級素材の代表とされる。
特徴
毛が細く密度が高いが軽く、暖かく、上品な光沢もあり、肌触りが良いとされ、その高価さもあいまって「繊維の宝石」とも呼ばれる。
元の色はホワイトカシミア、グレーカシミア、ブラウンカシミアがある。
品質は、毛の細さ、白さ、長さが基準となる。細いほどしなやかな光沢がでて、肌ざわりも柔らかい。白ければ漂白が不要で傷みが少なく、きれいな染色が可能である。毛が長いと、紡績中にほどけて糸が切れたり、抜け毛で毛玉になるのを防ぐことができる。
生産
カシミアヤギは、寒暖の厳しい環境の下で生きているために、表面は粗毛で覆われており、その下に柔毛が密生している。この柔毛を春の毛の生え変わりのときに拾い集めるか、櫛で梳いて集めたもので、手間がかかり、1頭から150g-250gしか取れず、セーターを作るにはヤギ約4頭分の毛が必要となる。これらの生産量の少なさから、高価となる。
ヤギは主に、中国(内モンゴル自治区・新疆ウイグル自治区・甘粛省・山西省・陝西省・青海省・チベット自治区)の北西部地方、ネパールのヒマラヤ地域、モンゴルとイランの高い台地に住む。
未精製のカシミア繊維の最大の生産国は中国で、採取量は1年あたり約1万トンと推定される。モンゴルは3千トン以上、他の生産国はインド、パキスタン、イラン、アフガニスタン、トルコと中央アジア諸国である。カシミア繊維の世界総採取量は推定1万5000–2万0000トン/年である。これらの地域では、カシミアは重要な輸出品となっている。
この繊維から、油脂、ほこりと剛毛を取り除くと、製品としてのカシミアができる。山羊1頭あたり500gの繊維が、最少で150gとなり、世界の生産量は約6500トン/年と推定される。
肌触りの良さと希少性から高級素材として人気が高いが、識別方法の難しさから羊毛などを混ぜる偽装が後を絶たず、「流通量は生産量の4倍」と言われている。しかし2009年9月、岩手県立大学の倉林徹教授らの研究チームが、テラヘルツ波を照射し、振動波を確認してカシミヤの純度を数分で識別する技術を開発した。実用化により偽物排除に一役買うことが期待されている。
用途
カシミアは染色し、糸にすることで、セーター、マフラー、帽子、手袋、ソックス、コート、ジャケット、パンツ、パジャマ、スカーフ、毛布などに用いられる。高価な素材のため、羊毛や化学繊維と混紡して使用することもある。
イタリア、イギリス、日本の衣料品メーカーは、マーケットリーダーとして長く知られていたテンプレート:いつ。
脚注
関連項目
テンプレート:被服
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