オラショ

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オラショとはキリシタン用語で祈りの意、ラテン語オラシオ (oratio) に由来し、元々はラテン語の祈祷文のことを指した。

禁教の時代において潜伏した信徒達は隠れキリシタンと呼ばれた。オラショの字義的意味は世代による伝承のうちで失われたが、仏教徒として振舞いながら、信者はひそかに「おらしょ」を唱えた。また、メダイロザリオ、聖像聖画、クルス(十字架)などの聖具を秘蔵し、生まれる子に洗礼を授けるなどして信仰を守った。

幕末の開国、更には明治政府キリスト教解禁後、こうしたキリシタンの多くは再宣教のために来日したパリ外国宣教会によってカトリックに復帰したが、長崎県などには、今でも復帰せず土俗化した信仰を保有しているキリシタンも存在する。

1970年代以降、皆川達夫らにより原曲の比定などの研究と共に録音のリリースが行われた。現在ではオラショを題材とした曲が作曲されている。

オラショを題材にした作品

復元演奏

455年ぶりの里帰り
2013年 ヴァチカン国際音楽祭日本実行委員会
11月9日(土)15時より サン・ピエトロ大聖堂枢機卿音楽ミサ.
曲目:, グノー作曲 聖チェチーリア荘厳ミサ曲より『オラショ』(「ぐるりよざ O Gloriosa Domina」)
ベートーベン歓喜の歌
指揮:, 西本智実.
管弦楽:, イルミナートフィルハーモニーオーケストラ.
合唱団:, イルミナート合唱団 (日本から300人参加)
(日本人として初めてバチカンのミサに参加)

外部リンク