イヤリング

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大きな銀製イアリングをした女性の耳

イヤリング (英語 earring、earing) は、外耳につける装身具耳飾り(みみかざり)。語源は ear + ring であるが、環状のもの(耳輪)に限らずイヤリングという。このうち穿孔してとりつけるものは、日本においてはピアスと呼ばれ、穿孔しないものと区別されることが多い(詳しくはピアスを参照)が、本来はどちらもイヤリングである。

概要

多くは、耳たぶ外耳の一部に穴を開けて装着される(日本では前述のようにピアスと呼称)が、穿孔せずにクリップ磁石ねじ等で耳たぶを挟んで固定するものもある(同、イヤリングと呼称)。また耳たぶ以外の耳介に挟むものもある(同、イヤーカフス/イヤーカフと呼称)。

金属製が多いが、ガラス宝石ビーズなど一定の固さを持ったあらゆる素材が使用されている。デザインも様々であり、小さなリング状のものから、肩の近くまで垂れ下がる複雑なデザインのものまである。

重さと形状は、耳たぶとそこに開けた穴が、どれだけの重さに耐えられるかによって決まっている。大きすぎるデザインは行動の妨げになるほか、他の物体との接触により引っ張られ、耳たぶを傷つける恐れがあるので注意が必要である。

文化

多くの文化で身分や美しさの象徴として用いられている。かつては、奴隷身分を示すため、耳から外すことのできないタイプのものが用いられていたところもある。最近では、他の人の助けを借りなければ取り外すことのできないほど複雑で巨大なタイプが流行している地域もある。また、一部のフェティシズムでは、付きのイヤリングが用いられている。

1871年(明治4年)日本政府開拓使は布達によりアイヌ民族に対し、男子の耳飾りを禁止し、日本民族への同化を促した歴史が有る[1]

都市伝説として、男性がイヤリングをどちらの耳に装着しているかにより、性的嗜好をほのめかしているという話がある。右耳に装着していると、同性愛者であり、左耳に装着していると異性愛者であるというものである。

ピアシング

ピアスを取り付けるために耳に穴を開けることをピアシングと呼ぶ。安価な器具が販売されており、正しく消毒を行えば感染の危険も少ないのだが、最も安全なのは相応の資格を持つ病院で受けることである。また、長期に渡って装着せずにいると、穴がふさがり再びピアシングをする必要が出て来る。

ピアシング後は、チタンなどのアレルギー反応を起こしにくい素材のピアスを身につけ、傷がふさがり、感染症の危険がなくなるまで、装着し続ける必要がある。

脚注

  1. 北海道観光振興機構発行「ガイド教本・アイヌ民族編」[1]

関連項目

テンプレート:被服