イッツ・ア・スモールワールド
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イッツ・ア・スモールワールド (It's a Small World) は、世界のディズニーパークにあるアトラクションである。英名は「It's a Small World」のほかに、「"it's a small world"」と、引用符がつき全て小文字で表すこともある。
目次
このアトラクションが存在するパーク
- ディズニーランド(ディズニーランド・リゾート)
- マジック・キングダム(ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート)
- 東京ディズニーランド(東京ディズニーリゾート)
- ディズニーランド・パリ(ディズニーランド・リゾート・パリ)
- 香港ディズニーランド(香港ディズニーランド・リゾート)
概要
このアトラクションはディズニーランドを代表するアトラクションであり、世界的にとても有名なアトラクションである。中でもアトラクションのテーマソングである「小さな世界」は、分かりやすい歌詞、メロディーにより世界中で親しまれている。最初に作られてから50年の時を経ても今もなお、子供から大人まで人気のあるアトラクションであり、楽曲「it's a small world」とアトラクションのテーマ・コンセプトは世代を超えても通じる力を持っていると言える。
「小さな世界」の“世界は一つ”という歌詞からもわかるとおり、戦争のない平和な世界をテーマにしたアトラクションであり、アトラクション内には様々な少年少女のオーディオアニマトロニクスが登場する。アトラクションに大人が登場しないのは、後述する成り立ちにもあるように「平和な世界」は「子供の世界(子供が築くコミュニティー)」であるというウォルト・ディズニーのテーマ設計が理由である。
内容はボートに乗り世界各国を旅するという内容であるが、各パークにあるイッツ・ア・スモールワールドは一部構成が違うところがあり、それぞれ自国のセクションがメインに置かれている(東京ディズニーランドであれば日本、ディズニーランド・パリであればフランス、など)。なお、最後のクライマックスでは白い衣装を身にまとった少年少女たちが自国の言葉で「小さな世界」を歌い上げるという演出は統一されている。
アトラクションの外観はほとんどのパークで同じような作りになっており、世界の有名な建築物がデフォルメされて表されているが、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにあるマジック・キングダムのみ他のパークと外観が異なっており、ファンタジーランドの風景に溶け込んだ造りとなっている為、とても小ぢんまりとした作りになっている。
歴史
このアトラクションは、1964年4月22日からニューヨークで開催されたニューヨーク世界博覧会に、ウォルト・ディズニーが制作し、ユニセフがペプシコーラ提供のもと出展したパビリオンが前身である。その後、契約に基づいてディズニーランドに移設されたものである。ただ、そのまま移設したわけではなく、北極や太平洋シーンが追加され、ファサード(アトラクションの玄関)もメアリー・ブレアのデザインに基づき建設された。
ユニセフから製作の依頼を受けたウォルト・ディズニーにより、ユニセフの理念に合致するアトラクションとして作られた。「「平和な世界」とは「子供たちの世界」ではないか」と考えた末に、アトラクションのテーマが決定した。「人種や性別、国籍、言語の違いがあっても子供達は何のしがらみもなくすぐに友達になれ、ケンカしても泣いて笑ってすぐに仲直りしてしまう。まさしくこれが平和の世界ではないか」と考えたのである。
アトラクションのメインデザインはディズニー映画などで活躍していたメアリー・ブレア、テーマミュージックはシャーマン兄弟が担当している。また、人形の衣装デザインはアリス・デービスが担当している。
「ザ・ワンダフルワールド・オブ・カラー」というディズニーのテレビ番組でイッツ・ア・スモールワールドが特集として取り上げられ、ウォルト・ディズニー自らがナレーションを担当した。
カリフォルニアのディズニーランドにあるイッツ・ア・スモール・ワールドの最後(日本では各国の挨拶が書いてある場所)に「"It's a Small World - a Salute to UNICEF"(イッツアスモールワールド - ユニセフの理念・理想に捧げる)」と記してある。なお、ウォルト・ディズニーが製作を直接手掛けていない他のディズニーランドにはこの表記は無い。
各施設紹介
ディズニーランド
ニューヨーク世界博覧会から移設されたオリジナル。移設後には北極、太平洋シーンを追加した。全てのパークにある同名のアトラクションの原型となった。ファサードは何度も塗り替えられ、現在は開業当時の白とゴールドを使ったファサードに戻されている。前述した通り、このイッツ・ア・スモール・ワールドのみ、最後(日本では各国の挨拶が書いてある場所)に"It's a Small World - a Salute to UNICEF"(イッツアスモールワールド - ユニセフの理念・理想に捧げる)と記してある。また、ラストシーンが他パークのような遊園地を基調としたものではない。
パリのユーロディズニーランド(現:ディズニーランド・パリ)開業後の1994年には期間限定で、パリと同様のローランドオーケストラルアンサンブル音源が使用された事がある。
なお、ここ以外のディズニーパークの同名のアトラクションにはこの表記は無い。また、クリスマスシーズン(イッツ・ア・スモールワールド・ホリデー)はどのパークよりも華やかになる。2008年1月22日にリニューアルのため、いったんクローズした。
開業後、長らくバンクオブアメリカが1992年までスポンサーであったが、1992年からは玩具メーカー大手のマテルが1999年まで提供した。
マテルの提供終了後長らくスポンサー無しが続いたが2009年からオスラム・シルバニアが提供している。なお、この契約は親会社であるシーメンスがディズニー社と結んでいる12年のスポンサーの追加契約の一環で行われた。
2009年2月大幅リニューアル
2008年1月からクローズさせ、オープン以来41年ぶりの長期リハブを行った。これは観光客及びアメリカ人の体重増加が原因で、進行途中でボートが重量オーバーで沈んでしまうケースが多発したため、対策を迫られたものであった。改良の結果、ボートの浮力を増加させ水路を深くすることで解決した[1]。
リハブの他にオセアニアシーンを縮小し、北米シーンが追加され香港ディズニーランドで導入された計29体のディズニー映画、ピクサー映画のキャラクター人形が登場するようになった。これに伴い一部の人形が撤去されている。
- ピーター・パン、ティンカーベル - 『ピーター・パン』
- アリス、ホワイト・ラビット - 『ふしぎの国のアリス』
- シンデレラ、ジャック、ガス - 『シンデレラ』
- ピノキオ- 『ピノキオ』
- アラジン、ジャスミン、空飛ぶ絨毯、アブー - 『アラジン』
- ムーラン、ムーシュー - 『ムーラン』
- シンバ、ティモンとプンバァ - 『ライオン・キング』
- ドナルドダック、ホセ・キャリオカ、パンチート - 『三人の騎士』
- アリエル、フランダー - 『リトル・マーメイド』
- ニモ、ドリー 、-『ファインディング・ニモ』
- リロ、スティッチ - 『リロ・アンド・スティッチ』
- ウッディー、ジェシー、ブルズアイ - 『トイ・ストーリー2』
下記の順で展開していく。
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ユーロディズニーランド開業記念塗装時代。この塗装がユーロディズニーランドでも使用された
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クリスマス時には、フェザードが電飾で飾られ、ライトアップされる
マジック・キングダム
ディズニーランドと同じく、直接メアリー・ブレアがデザインを行った最後のイッツ・ア・スモールワールドである。他のパークと違ってファサードが表になく、外観は他のファンタジーランドのダークライドと同じである。2004年5月2日にクローズし、待ち列に他パークと同様のファサードを施し、2005年3月18日にリニューアルオープンした。なお、ファサードの時計台は15分おきに鳴るが、他パークのような人形たちによるパレードはない。アトラクションの内容は後に開業する東京ディズニーランドと似ているが、人形の動作が違う。 テンプレート:-
東京ディズニーランド
東京ディズニーランドのガイドブックでは「It's A Small World」と表記される。東京ディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」は、上記の概要にあるような構成の違いを除けばほぼフロリダのものと同様の内容である。東京ディズニーランドのものは下記のような順番で展開していく。
2003年よりクリスマスイベント「クリスマス・ファンタジー」期間に合わせて、『イッツ・ア・スモールワールド“ベリーメリーホリデー”』が実施される。開催期間はクリスマス・ファンタジー期間中から年末年始までとなっている。通常バージョンの曲に、「ジングルベル」や「ひいらぎ飾ろう」といったクリスマスの曲をミックスした音楽が使用されている。また、通常は本アトラクションはファストパス対象外であるが、2003年から2007年の『ベリーメリーホリデー』にはファストパスの発券が行われていた。2011年度のみベリーメリーホリデーが開催されなかった。
からくりの顔が動いている時の音は、以前は大きかったが今では小さな音になっている。ベリーメリーホリデーの時期になると、高品位で美しいストリングスの音が加わる。なお、夜間の場合は時計が動く間は香港ディズニーランドのイッツアスモールワールドと同じく、両端の照明が落とされ、時計のみライトアップされた状態となり、時計のみが目立つよう演出がなされる。
1983年の開園以来、百貨店のそごう(現:そごう・西武)がスポンサーであったが、2008年4月15日を以て提供を終了した。これに伴って、そごうの各店舗に設置されていた当アトラクションを模した大きなからくり時計も終了した(詳細は別記)。2013年9月4日より、日本通運株式会社がスポンサーになっている。なお、日本通運株式会社はすでに、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーで宅配センターを、東京ディズニーシーでシンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジのスポンサーである。約5年ぶりのスポンサー復活となる。
東京ディズニーランドの開業当初、このアトラクション前には大きなステージ(スモールワールド・ステージ)が存在していた。パパイヤ鈴木が東京ディズニーランドのショー・ダンサーとして出演していた際に、このステージに登場していたことがあり、パパイヤ鈴木の過去を紹介する際に、たびたびステージの映像が使用される。ここでは「キッズ・オブ・ザ・キングダム」をはじめとして様々なショーが行われたほか、特殊な例としては日本テレビのクイズ番組『全国高等学校クイズ選手権』の決勝戦会場としても使用されたことがある。現在は跡地に噴水とトピアリーが設置されている。また、同時期に水色や白色などの寒色系の色で塗られていた外観が、現在のオレンジ色やピンク色などの暖色系の色に塗り替えられている。
また、アトラクション向かって右側に併設する形で「スモールワールドレストラン」が存在したが、1998年11月3日で営業を終了。レストランがあった場所は「プーさんのハニーハント」になっている。
建物の左側には大きなQライン(待ち列)エリアが存在したが、現在は「クイーン・オブ・ハートのバンケットホール」になっている。
ディズニーランド・パリ
イッツ・ア・スモールワールド (It's a Small World) は、カナルボート型のライドに乗り、世界各国の子どもをイメージした人形たちが歌って踊る夢の世界を訪れるライド型アトラクション。
東京ディズニーランドにある同名のアトラクションとかなり違うアトラクションである。メアリー・ブレアのデザインをまったく使用していないが、他のディズニーランドに似た人形は多くある。ご当地のヨーロッパのシーンがかなり大きい。乗り場が屋外にあるため、正面手前が池となっている。ファサードも他のパークにはない、オリジナルのデザインを採用しているが、からくりが動いてる時の音は、東京ディズニーランドと音が同じである。又、人形が行進する時の音楽も、東京ディズニーランドと同じ。
このパリから、ホスト国であったアメリカのシーンが新たに追加されている。歌われる言語も現地ヨーロッパ重視となりイタリア語・フランス語・ドイツ語・アラビア語が収録されている。
アトラクションの中の音楽には、世界各地の音楽をミックスした高品位なローランドオーケストラルアンサンブル音源が使用されており、より高度で豊かな音楽演奏表現で世界一周旅行気分を楽しめる。また、クリスマスシーズンはイッツ・ア・スモールワールド・セレブレーションが開催される。
1992年の開園以来、フランステレコムがスポンサーであったが2008年11月を以って提供を終了し、現在のスポンサーはいない。
下記の順で展開していく。
香港ディズニーランド
イッツ・ア・スモールワールド(小小世界)は香港ディズニーランドにあるアトラクションの一つ。他のパークのものとは構成も非常に異なり、アメリカ、中東エリアの追加、アジアエリアの面積倍増とシーンの追加、38のディズニーキャラクターの登場(例:ハワイにスティッチ)など特徴的なものとなっている。特にアジアエリアでは、「ヤマハ製ソフトウェアMIDI音源 S-YG20 XGLite NewAgePd」の様な音が聞こえてくる。2009年、アメリカのディズニーランドリゾートのイッツ・ア・スモールワールドもディズニーキャラクターの登場するバージョンにリニューアルオープンした。また、テーマソングもご当地のアジア重視となり、既存する日本語に加えて広東語、普通話などの4つの言語が追加され、計9言語となった。
スポンサーは太平洋SOGO(台湾に存在するそごう出資の会社)。そごうとの関わりで世界の人形時計(そごうのイッツ・ア・スモールワールド時計の項目参照)の使用をしていたが、2009年にそごう自体が東京ディズニーランドの当アトラクションの提供を終了し、世界の人形時計を運用しなくなったことから、香港ディズニーランドとスポンサー契約を結んでいる。
それまで最新だったディズニーランド・パリのイッツ・ア・スモールワールドのデザインがかなりの不評であったため、ディズニーランド・パリ以前のものに使われているメアリー・ブレアのデザインを採用した。
2009年度のクリスマスシーズンは、クリスマスバージョンになった「イッツ・ア・スモールワールド・クリスマス」が披露された。
下記の順で展開していく。
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ライトアップされるフェザード
その他
- フロリダ、東京版では、アメリカのシーンが無く、フィナーレにカウボーイとネイティブアメリカンの子供が出てくるのみである。これは、「イッツ・ア・スモールワールド」が初めて出展された万博のホスト国がアメリカだったためである。
- 乗り場は雨よけのため、カリフォルニア・パリ以外のパークは屋内に設置されている。なお、パリは乗り場は屋外だが屋根がある。
- カリフォルニア、パリ、香港版は航路の下のみに水が流れており、それに沿ってボートが進む形式だが、フロリダ、東京版は地面の多くに水が張られており水面の下に沈んでいる航路に沿ってボートが進む。
- 待ち列で流れている音楽は他パークが世界各国の「It's A Small World」のインストゥルメンタル版をメドレーで流しているのに対し、東京版のみ、「It's A Small World」のインストゥルメンタルの後、さくらさくらなどの世界各国の民謡を2曲ずつインストゥルメンタルで流している(2005年のリニューアル前はフロリダ版も同様だった)。
- 東京ディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」にはドン・キホーテやサンチョ・パンサ、クレオパトラ、カメハメハ大王などの有名人がカメオ出演している。また、アトラクションで登場する少女の中に、ピノキオの人形を持っているものがある。
- 宝塚ファミリーランドの大人形館「世界はひとつ」、那須ロイヤルセンターのファンタラマなど国内いくつかの遊園地に、当アトラクションに類似したアトラクションがあった。
- イッツ・ア・スモールワールドのスポンサーだったそごうの一部の店舗には、正時の約3分前になるとアトラクションに登場するからくり人形と共にテーマ曲である「小さな世界」を演奏する「イッツ・ア・スモールワールド時計」(世界の人形時計)が設置されていた。
脚注
関連項目
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