日産・アベニール

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アベニールAVENIR )は、日産車体が製造、日産自動車が販売していたステーションワゴン型の乗用車である。初代にはライトバンであるアベニールカーゴの設定もあった。

歴史

初代(1990年 - 1998年[1]

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

1990年5月
W10型登場。スカイラインワゴン(R31型) / バン(R30型)ブルーバードワゴン / バン(いずれもU11型)を統合させたステーションワゴン並びにライトバンである。プリメーラ(P10型)のワゴン版としての位置付けであり、欧州には「プリメーラワゴン(初代)」として投入された。乗用モデル(ワゴン)と商用モデル(カーゴ。最大積載量500kg)が存在。ワゴンのグレード名は「ei(エイ)」、「bi:(ビー)」、「si:(シー)」と名づけられていた。
エンジンはSR20DEとSR18Di、カーゴはGA16DSと、ディーゼルエンジンCD20。
1990年10月
4WD車追加。ワゴンはアテーサシステムを搭載したフルタイム4WDで2,000ccのみの設定、カーゴはガソリン車にのみ設定されこちらはパートタイム4WD。カーゴ4WDの最大積載量は400kg。
1993年1月
マイナーチェンジによりグリル等が変更される。ワゴンの搭載エンジンのSR18DiエンジンがSR18DEに変更になり、ワゴンにディーゼルエンジンCD20T搭載モデル(4ATのみ)と、本皮シートを装備した最上級グレード「ef(エフ)」を追加。
1993年12月
「salut!(サリュー!)」追加。
1994年11月
一部変更。「bi:」にCD20T型ディーゼルターボエンジン搭載モデルを追加し、「ei:」を廃止。
1995年8月
ワゴンを大幅にマイナーチェンジ。同時に全てのグレード名に「サリュー」を冠した事から、営業上の車名を「アベニールサリュー」とした(正式な車名はアベニールのまま)。ヒット商品となったスバル・レガシィを意識した、外観を中心とした手直しとも言え、リアオーバーハングを延長した上で、リアコンビネーションランプを横長の大型のものに変更し、新たにガラスハッチを採用、併せてボンネットフード、ラジエータグリル、フロントバンパーもボリュームのある形状に変更された。これらは当時のウイングロードプレーリージョイにも共通の手法であるが、初期のプレーンなスタイルを引き継ぐのはバンモデルのアベニールカーゴのみとなった。また、運転席SRSエアバッグが標準装備となり、インパネはP10プリメーラと共通化、4WDに直列4気筒DOHC SR20DET型ターボ付エンジン搭載モデルを設定した[2]

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2代目(1998年 - 2005年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

1998年8月24日
W11型にモデルチェンジ。車名は再び「アベニール」に戻された。GT4シリーズとサリューシリーズの2系統のグレード体系をもつ。パワートレインとサスペンションをM12型プレーリーリバティと共用する。
搭載するエンジンは全て横置き直列4気筒で、SR20DET型インタークーラーターボ、SR20DE型、QG18DE型CD20ET型ディーゼルターボの4機種。SR20DE型搭載のFF車にはHyperCVT M6を組合わせるモデルを設定した。
また、オーテックジャパンの手による特別仕様車ライダー」が設定された。車体を共用する商用モデルは当面は従来型継続。1999年6月に「エキスパート」として独立。
2000年5月26日
マイナーチェンジ。フロント周りをGT4シリーズのデザインに統一し、P11プリメーラと酷似していたインパネ形状を新造形の専用品に変更。レーザー光線を用いた車間自動制御システムをSR20DE搭載車にメーカーオプション設定。SR20DE型の出力を向上させた他、CD20ET型搭載車とサリューXおよびサリューJに設定のあった5MTモデルを廃止。これに伴いパーキングブレーキを全車足踏み式に変更。また、SR20DE搭載車の4WDシステムがアテーサからオートコントロール4WDになり、ミッションも4ATからHyperCVT M6に変更した。アベニール誕生10周年記念車「V Limited」も設定。
2000年10月17日
クロスオーバーSUVテイストの「ブラスター」を追加。既存モデルに対し、大径タイヤ及びサスペンションジオメトリーの変更で最低地上高を上げ、専用の大型バンパーや専用ツートンカラー、専用シート地を装備。FFと4WDを設定。搭載するエンジンはSR20DE型のみ。同時に、特別仕様車「Kid'sバージョン」を発売。
2001年3月
同月末を以て日産車体京都工場での生産を終了し、生産を日産車体湘南工場に移管。
2001年8月29日
ブラスターに期間限定の冬仕様車「バージョン-S」を発売、「バージョン-S」とは、スキーやスノーボードなどのウインタースポーツ用品のトップブランド、サロモンの協力を得て開発した、冬仕様の限定車。汚れや水分のふき取りが簡単な専用シート地やドアトリム、電源コンセント(AC100V・100W)などを標準装備する。さらに、「SALOMON」ロゴ入り専用シートタグもついている。また、寒冷地仕様が標準。ワイパーつけ根の氷結を防止する熱線入りの「ワイパーデアイサー」「ヒーター付ドアミラー」「大型バッテリー」が装備される。同年12月までの販売。
2002年8月27日
マイナーチェンジ。車名ロゴを「AVENIr」からNE-01の「AVENIR」に変更。あわせてラジエータグリルについていたアベニールのエンブレムを廃止し、日産CIエンブレムに変更された。また、SR20DE型に替わってQR20DE型エンジンを搭載するとともに、ターボのSR20DET搭載のGT系グレードやブラスターのFF等廃止。4WD車のミッションが全車4ATに戻された。
2005年9月
折からのステーションワゴン需要低迷により生産終了[3][4]

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車名の由来

フランス語で「将来」「未来」を意味する「avenir.」から。ただし基本的に綴り字発音であり、フランス語ではアヴニールが近い。なお、フランス語に近い言語の内、日本語の発音表記上最も近いのはスペイン語で同じ綴り(avenir)で「合意させる、起こる」という単語があり、発音をカナ表記すればアベニル、アベニールが近い。また「Salut」はフランス語で「やぁ!」とか「こんにちは」を意味し、「ブラスター(Blastar)」は「突風」を意味する英語「Blast」と「人気者」を意味する「Star」を組み合わせた造語である。

脚注

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関連項目

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外部リンク

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テンプレート:自動車
  1. バンは1999年まで。
  2. SR20DET型搭載モデルのインタークーラーは当時のシルビア/180SXより大きなサイズが設定された。
  3. ミドルクラスでは競合車種が3ナンバー化していく中、最後まで生産された5ナンバーサイズのステーションワゴンでもあった。
  4. なお、車体を共用する商用車のエキスパートは継続生産となったが、それも2006年12月20日をもって生産終了となる。エキスパートは1つ下の車格となるADバンと統合され、ADエキスパートとなる。これにより日本国内から最大積載量500kg積みのライトバンは廃止された。