アナグマ亜科
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アナグマ亜科(Melinae)は、哺乳綱食肉目イタチ科に属する亜科。なお、アメリカアナグマとラーテル(別名ミツアナグマ)はそれぞれアメリカアナグマ亜科とラーテル亜科に分類されるため、アナグマ亜科には含まれない。
分布
形態
ずんぐりとした体つき、細長い顔、四肢は短く、前肢には鋭いかぎ爪を持つ。視力は弱く、嗅覚や聴覚が発達している。
日本には、アナグマ亜科のニホンアナグマ M. m. anakuma が生息するが、古来タヌキなどと混同され、呼称もタヌキ、ムジナ、ミ(マミ)などが入り乱れて混乱していた。
前足にある丈夫なかぎ爪を用いて、地中に深い巣穴を掘る。イタチ科は単独生活をする種が多いが、アナグマは群れを作って生活している。雑食性で、ネズミなどの小型哺乳類、鳥類の卵、昆虫類、果実などを食べる。
人間との関わり
アナグマの毛皮は衣料として用いられる他、その毛は筆や刷毛として用いられている。肉は大変美味であるといい、味噌で煮込んだ鍋料理は「ムジナ汁」「タヌキ汁」などの名で知られる。