とも座
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とも座(ともざ、艫座、Puppis)は、南天の星座の1つ。日本では南の低い空にしか上ってこない星座で、東北北部より北の地域ではこの星座の全域を見ることはできない。
主な天体
恒星
- ζ星:ナオス(Naos)は、とも座で最も明るい恒星で、唯一の2等星[1]。肉眼で見える中では、特に青く見える恒星の1つ[1]。
- ρ星:トゥレイス(Tureis)は、たて座δ型変光星として有名。
- ξ星:アスミディスケは、3.34等星。
- HD 69830:惑星がある恒星。
星団・星雲・銀河
- M46:散開星団。M47と近接して見える事から、南天の二重星団と表現される事もある。
- M47:散開星団。隣に見えるM46とは異なり明るい星が散在して見える。
- M93:散開星団。
- NGC 2451:散開星団。
その他
- RX J0822-4300:秒速1500kmという超高速度で運動している中性子星。
- RX J0648.0–4418:最も重い白色矮星。
由来と歴史
元々ギリシア神話に登場するアルゴー船をかたどったアルゴ座が存在したが、あまりに巨大すぎたため1756年にニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって3つに分割された[注 1]。とも座は、このアルゴー船の「船尾」の部分に相当する[2]。
ラカーユがアルゴ座を分割した際、りゅうこつ座、ほ座、とも座はひとまとめにバイエル符号を割り振られた[2]。このため、とも座には、ζ星、ν星、ξ星、π星、ρ星、σ星、τ星があるが、α星やβ星などはない。