バックスラッシュ
テンプレート:Redirect テンプレート:特殊文字 テンプレート:記号文字 バックスラッシュ、逆斜線(ぎゃくしゃせん)、あるいはリバースソリダス (reverse solidus) は約物の一つで、「 テンプレート:Backslash 」と書き表される。バックスラッシュとはスラッシュ ( / ) の逆という意味である。「 / 」に比べれば、自然言語ではあまり使われることのない記号である。
バックスラッシュと円記号 (¥) の問題については、円記号も参照のこと。
目次
コンピュータにおけるバックスラッシュ
コンピュータでは、バックスラッシュ (U+005C) はさまざまな局面で使われている。
- MS-DOSでは、ディレクトリ(フォルダと類似の概念)名の後に置く、パス区切り記号として起用され、Windowsにも受け継がれた。詳細はCP/Mを参照。
- ある種の除算演算子。
- BASICでは、整数除算演算子。たとえば「PRINT 10 / 3」は「3.3333…」を出力するが、「PRINT 10 テンプレート:Backslash 3」は「3」となる。
- MATLABでは、右辺を左辺で割る除算演算子。たとえば「A テンプレート:Backslash B」は「B / A」と同じ結果をもたらす。
- [[TeX|テンプレート:TeX]] や [[LaTeX|テンプレート:LaTeX]] のコマンドはバックスラッシュから始まる。
エスケープ
UNIXおよびその影響を受けたさまざまな環境において、通常記述できない文字を記述する方法として広く用いられる。
- C言語およびその派生言語(C++、Java、Perlなど)において、文字定数や文字列定数内でエスケープシーケンスプレフィックスとして用いる。
- ASCIIの制御文字 -
テンプレート:Backslashr テンプレート:Backslashn テンプレート:Backslashb
など - 引用符 -
テンプレート:Backslash' テンプレート:Backslash"
- 八進数指定 -
テンプレート:Backslash0 テンプレート:Backslash033
など - 十六進数指定 -
テンプレート:Backslashx1B テンプレート:BackslashxFF
など - Unicode文字 -
テンプレート:Backslashu3041
など
- ASCIIの制御文字 -
- UNIXのシェルのコマンドラインや、スクリプト言語の正規表現において、特殊な意味を持つ記号(メタ文字)の前に記述し、その意味を打ち消し単なる文字として扱う。
- 正規表現においては、逆に特殊な意味を付与することもある。
テンプレート:Backslash( テンプレート:Backslash) テンプレート:Backslash1
など。
- 正規表現においては、逆に特殊な意味を付与することもある。
- UNIXのシェルスクリプト、C言語のプリプロセッサ命令、Pythonのスクリプト、Makefileなどにおいて、論理行が複数の物理行にまたがる場合に、行の継続を表すために用いる。
代用
文字集合にない文字の代用に使われる。
- 日本では、円記号のないASCIIなどで円記号「¥」の代わりに使われる。円記号のある文字集合でも、バックスラッシュを円記号に文字化けして表示する環境で、円記号のつもりでバックスラッシュを入力するケースも多い。
- 韓国でも同様に、ウォン記号の代わりに、あるいはウォン記号のつもりで誤って使われる。
- 罫線素片「╲」の代わりに使われる。ただし、日本や韓国では文字化けにより字形の類似が成り立たないことが多いので、使用はまれである(全角バックスラッシュが使われることはある)。
- 差集合「∖」の代わりに使われる。
バックスラッシュと円記号
ASCIIのバックスラッシュ (0x5C, 5/12) はJIS X 0201では円記号であるため、日本のコンピュータや日本語のフォント・OS環境ではバックスラッシュが円記号として表示されるものが多い。Unicode#日本語環境でのUnicodeの諸問題も参照。
JIS配列のキーボードでも通常はバックスラッシュがなく円記号が刻印されている。PC/AT互換機のJIS配列(OADG 109/109A配列)キーボードでは、バックスラッシュと円記号が両方とも(別々のキーに)刻印されているが、どちらを押しても円記号が入力されるだけである。これは日本IBMのキーボードの刻印に由来するもので、メインフレームの端末として設計された時代の名残であり、今日の一般的なPC環境で円記号とバックスラッシュが共存できることを意味しているわけではない。
Mac OS では、バージョン 7.1〜9.x で主流だった日本語文字コード MacJapanese において、0x5C に円記号が、0x80 にバックスラッシュ記号がそれぞれ別々のコードポイントに存在している。
プログラムなどでバックスラッシュを入力する箇所において、日本語環境ではスクリーン上に円記号が表示されるが、多くの場合は円記号をバックスラッシュと同じ処理が可能な文字とする認識が行われる。
共存方法
円記号
文字コードがISO-8859-1のような環境で確実に円記号を表示するためには0x5Cでなく0xA5の文字を使えばよい。この文字はHTML文書においては文字参照「¥」で表示させることができる。
バックスラッシュ
確実にバックスラッシュを表示させるには全角のバックスラッシュ (U+FF3C) を指定する以外にはない。日本語・韓国語以外のフォントの指定であれば0x5Cの文字はバックスラッシュとして表示される可能性が高い。フォントの指定をしたくない場合、次善の策としてHTMLのlang属性を英語 (en) などにすると、多くの環境ではバックスラッシュで表示される。ただしブラウザの設定によっては英語の表示フォントが日本語フォントになっている場合もありうるため確実な方法ではない。
ブラウザでの表示 | HTMLソース |
---|---|
\ ¥ \ |
<html>
<head>
</head>
<body>
<span lang="en">\</span>¥ \
</body>
</html> |
符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称
テンプレート:CharCode テンプレート:CharCode テンプレート:CharCode テンプレート:CharCode テンプレート:CharCode テンプレート:CharCode テンプレート:CharCode |
---|