笑ってポン!
『笑ってポン!』(わらってポン)は、TBS系列局(信越放送と北陸放送を除く)およびテレビ山口(当時フジテレビ系列とのクロスネット局)で放送されたバラエティ番組。TBS系列局では1983年7月6日から同年9月28日まで、毎週水曜 19:00 - 19:54 (JST) に放送。
かつてこの番組に出演していたビートたけしがよく「3回で打ち切りになった」とネタにしているが、実際の放送回数は12回である。
概要
テンプレート:独自研究 タイトルを付けたのは、この番組のプロデューサーである桂邦彦。あまりのセンスのひどさに、『ビートたけしのオールナイトニッポン』でもたけしや高田文夫にさんざんネタにされた。また、この番組に作家として参加していた景山民夫は著書の中で、企画会議でさんざんネーミング案を出させた挙げ句、結局最後は自身の思いつきで腰くだけなタイトルに決定させてしまった桂に呆れている。過去に景山は、バラエティ番組でのくだらないネーミングに警鐘を鳴らしていたが、まさか自分が担当する番組がこんなネーミングになるとは思わなかったらしく、自著内で読者に謝っていた。
その後、同じたけし司会・桂が製作を担当したゲームバラエティー番組『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』において「キノコでポン」「すもうでポン」「コリントでポン」といったゲーム名の元ネタにもなり、それからも「○○でポン!」というフレーズは、『THEわれめDEポン』『パネルでポン』『ミルモでポン!』など、様々な所で用いられている。
番組テーマソングも、一応メロディはあったが歌詞が出演者の名前だけといった代物で、出演者が自分の名前を歌うのだが、決まってたけしは無気力に歌っていた。
ちなみに、2000年4月15日には期首特番『新・笑ってポン2000』として(タイトルのみ)復活を果たした。
番組内容
全編架空番組の番組案内。番組宣伝のパロディーコントである。司会は松本伊代。
- 紅白仮面
- 架空番組の一つ。ビートたけしが演じる勧善懲悪のヒーローという設定であるが、顔を縦に紅白に塗り分けた様がいかにも格好悪く、また結構弱い。近藤真彦が操縦する巨大ロボット「木人38号」(鉄人28号のパロディ)と対決する。毎回、ウルトラシリーズに登場した怪獣が出演し[1]、円谷プロが協力としてクレジットされていた。8月17日分の放送で怪獣に襲われた木人38号は自爆して爆死し、2代目ロボットとして木人39号が登場した。しかし、最終回では木人39号も破壊されてしまい、どういう訳か操縦者の近藤が巨大化して紅白仮面を撃退する。
- ダジャレベストテン
- 出演者が演じるダジャレを『ザ・ベストテン』風に紹介。
- 金太郎侍
- 桃太郎侍のパロディ。「第二万--回放送」と最初に紹介されるが、もちろん二万回も放送されていない。
- 竹中シアター
- 竹中直人が遠藤周作のモノマネや十八番ネタの「笑いながら怒る人」を披露していた。
出演者
備考
- 紅白仮面は当初の企画では、近藤真彦にやらせようとしていたらしく、それを聞いたたけしも面白がっていた。しかし、収録当日スタジオに行くと自分が紅白仮面をやることになっており、「近藤真彦がやるんじゃないのか」と聞いたところ、「ジャニーズ事務所がそんな事許すわけないだろ」とスタッフに言われたと自身の『オールナイトニッポン』で発言している。
- ダジャレベストテンで生まれた「タクシーをよく利用する有名人は誰?」「ビートタクシー(ビートたけし)」というダジャレが、後年日本テレビのたけし・さんま司会の特別番組(『世界超偉人伝説』の前身番組)で紹介された。これに影響されてか、同番組と共通のスタッフが制作している『世界まる見え!テレビ特捜部』でたけしがタクシーのかぶり物をして「ビートタクシー」と自己紹介していた。
- 海部俊樹元首相の長男であるアニメプロデューサーの海部正樹は、TBS社員時代にこの番組のADを経験している。
- 現在100円ショップ等で販売されている台所用スポンジに、この番組のタイトルをもじった「洗ってポン!」という商品がある。
- 1998年に発売されたプレイステーション用ゲームソフト『バスト ア ムーブ』に「笑ってポン」という楽曲が登場する。作詞は榎本加奈子。
- 番組スタッフ(または身内の方)の葬儀の際、番組関係者一同として「笑ってポン! 一同」の名で花環を出したところ、遺族に「ふざけるな!」と怒られたという。ただしこれは、たけしが面白おかしく話しているため、真偽のほどは不明。
- 漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の単行本42巻に同番組のタイトル名が書かれた花輪が出てくるシーンがある。
- 『日経エンタテインメント!』2000年7月号に「有名な短命番組No.1」として掲載された[1]。