紅白
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紅白(こうはく)とは、赤(紅)色と白色の2色。日本において、祝い事に伝統的に使われる紅白二色の組み合わせであり、「対抗する2組」の組み分けに使われる色でもある[1]。
概要
日本における「紅白」のルーツは源平合戦とされている。源氏が白旗を、平氏が紅旗を掲げて戦った際に用いられた配色であり、対照的な色合いでもあることから、日本において、伝統的に対抗する配色として用いられるようになった[2]。ただし、紅白のルーツについては他の説も存在する。
紅白はハレを意味し、祝いの席の紅白幕や紅白餅、紅白饅頭など縁起物に用いられている。これは、赤が赤ちゃんというように出生を意味し、白が死装束の色のように死や別れを意味するところから、人の一生を表すという説、または花嫁衣裳の色であるという説、あるいは日本では古来から赤飯を炊いて祝っていたことから赤飯の色であるという説、など様々な説がある。
「紅」について
「紅白」の「紅」は「くれない」(深紅)のように限定された色ではなく、単に「赤色」という意味である。なぜ「赤白」(音読みで「セキハク」)とせずに「紅白」とするかというと、「赤」を漢語に用いて「セキ」と音読みする場合、「赤裸々」「赤貧」などのように「裸」「むき出し」などの別の意味を持つためである。この代用的用法は中国語で残っており、「あか」の意味で「紅」(红)が常用され、「赤」は通常は用いられない。日本で「赤十字社」と呼ばれる団体に相当する中国の団体は「紅十字会」(红十字会)である。