岩手日日新聞
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岩手日日新聞(いわてにちにちしんぶん)は、複数存在した新聞
- 岩手県一関市に本社を置く、岩手日日新聞社が発行する新聞名。以下で述べる。
- 岩手日報の前身会社が吸収合併する1886年(明治19年)9月~1890年(明治23年)7月まで発行していた新聞[1]。
- 大正期、盛岡市紺屋町に同名の新聞社があったがあまり内容が明らかになっていない[2]。
岩手日日(いわてにちにち)は岩手県一関市に本社を置く、岩手日日新聞社が発行する新聞(地方紙)。価格は1部80円・月ぎめ2243円、発行部数は55600部、ABC協会非参加[3]。岩手県内陸南部(花巻市~一関市)が取材・販売範囲。
来歴・概要
1923年(大正12年)に「夕刊いちのせき」として創刊。その後朝刊に転換し、現在、おおむね花巻市から一関市までの県南内陸部を中心とした地域がおもな取材対象・配布地域。岩手県南部の地域情報紙として発行。国際・国内ニュースも発信する。地盤である一関市では特にシェアが高い[4]。盛岡市をはじめ、岩手県北部や沿岸部では配布しておらず、郵送のみ対応している[5]。
胆江地域(奥州市、金ケ崎町)は「岩手日日たんこう」、北上地域(北上市、西和賀町)は「岩手日日きたかみ」、花巻地域(花巻市)は「岩手日日はなまき」という題名で発行されており、内容はそれぞれ一部異なる。
同社が制作する情報紙「いわにちリビング」は岩手日日に折り込まれるほか、盛岡地域から胆江地域においては朝日新聞、読売新聞、毎日新聞にも折り込まれる。一関ケーブルネットワーク(地元ケーブルテレビ局)は同社子会社である。子会社はほかに「イワニチ高速オフセット」「イワニチビジネスフォーム」などがある。
紙面
- 一面 - 主に地域の話題(政治・経済)を中心として構成。カラー印刷。一関本社版、「たんこう」、「きたかみ」、「はなまき」でそれぞれ内容が異なる。コラムは、各地域版でタイトルが異なる(本社版の場合「栗駒おろし」)が、内容は各版同じ。
- 県内面 - 基本的には盛岡市近郊の話題や、岩手県庁の公表する情報を取り上げる。[6]
- 国内外面 - 岩手県外、世界の政治・社会・事件の話題を取り上げる。
- 経済面 - 経済の話題のほか、野菜、果実、枝肉等の市況を掲載。
- 株式面 - 東京証券取引所一部、二部の終値や、上場投信など。
- 地域面 - 「一関・両磐地方」(2ページ)、「胆江地方」「北上地方」「花巻地方」(各1ページ)で構成する。いずれも、政治・経済寄りの話題ではなく「街の話題」や事件記事をピックアップし掲載。地域版によってページの順番は異なる。最終ページが版の地域面となり(「たんこう」なら「胆江地方」が最終ページ)、カラー印刷となる(それ以外はモノクロ印刷)。
- 番組面 - 最終面にNHK(総合・Eテレ)、県内民放(IBC岩手放送、テレビ岩手、岩手めんこいテレビ、岩手朝日テレビ)をフルサイズ、宮城県の民放4社、NHK BS1・NHK BSプレミアムをハーフサイズで掲載。下方にはCATVの番組表も掲載。紙面中ほどにも番組面を設けており、BSデジタル民放、CS主要局、ラジオ(AM・FM・ラジオNIKKEI)、コミュニティFM(FMあすも、奥州エフエム、FM One)を掲載。
本社
- 〒021-8686 岩手県一関市南新町60番地
関連会社
- イワニチ高速オフセット
- イワニチビジネスフォーム
- 一関ケーブルネットワーク
- 仙台高速オフセット
- 青森高速オフセット
- 栃木高速オフセット
- 岩手日日販売
歴史
競合紙
- 岩手日報 - 岩手県全域・八戸市・気仙沼市で発行。
- 胆江日日新聞 - 奥州市・金ケ崎町で発行。
- 東海新報 - 大船渡市・陸前高田市・住田町で発行。岩手日日は2011年8月下旬から新聞店売り、コンビニ売りのみに限り大船渡市での取り扱いを開始したが、2012年3月31日発行分を持って大船渡市での販売を打ち切った(紙面内容は両磐地域向けと同一だった)。
参考文献
脚注
- ↑ (岩手県立図書館)新聞のマイクロ資料 郷土新聞・全国紙岩手版
- ↑ (岩手県)岩手県史10 P.672-673
- ↑ 発行地域データ
- ↑ オリコミサービス
- ↑ 2012年から盛岡市内の一部コンビニで一関本社版を1部売りしている。
- ↑ 県北部や沿岸の話題は本紙の本来の取材対象でないため、記事になることは少ない。