仙台市交通局1000系電車
仙台市交通局1000系電車(せんだいしこうつうきょく1000けいでんしゃ)は、仙台市交通局(仙台市地下鉄)南北線用の通勤形電車。
概要
量産先行車は1985年(昭和60年)に落成し、翌1987年(昭和62年)の南北線開業時から運用されている。開業時までに、4両編成19本(76両)が製造された。1992年(平成4年)の泉中央延伸時に4両編成1本、1996年(平成8年)には輸送力増強を目的としてさらに4両編成1本が増備され、2007年(平成19年)4月現在、4両編成21本(84両)が在籍する。
20m級片側4扉のアルミ合金車両。先頭車は中間車と同じ定員を確保したため、全長は中間車よりも長い22mとなっている[1]。南北線では泉中央駅を除いて各駅のプラットホームは列車の進行方向に対して必ず右側になり、ワンマン運転が前提であるため運転士がプラットホームの状況を確認する必要があることから、運転席からホームが視認しやすいように、という配慮で運転席が進行方向に対して右側に設置された。ファジィ制御を日本の鉄道車両としては初めて採用した。
又、本系列はファジィ制御といったハイテクのメカのみではなく、日本の地下鉄車両で唯一相模鉄道等で見られる外付けディスクブレーキ台車を装着しており、又、側扉窓が楕円形と言う通勤型電車としては非常に珍しいものであり、本系列のデザインは地下鉄車両かつ通勤型電車としては独特なものと言える。
仕様
テンプレート:TrainDirection | ||||
形式 | 1100形 | 1200形 | 1300形 | 1600形 |
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車両番号 | 1101 : 1121 |
1201 : 1221 |
1301 : 1321 |
1601 : 1621 |
車両形式は1100形・1200形・1300形・1600形となっている。1400形・1500形は6両編成化用に欠番となっている。なお、6両編成化計画は一時期あったが、後に凍結された。
- 全長20m(先頭車は22m)・片側4扉(ドアブザー付)・ロングシート
- 冷房装置(更新車)
- 自動列車運転装置(ATO)
- 電機子チョッパ制御(未更新車、現在は消滅)三菱電機製
- VVVFインバータ制御(更新車)
- ワンハンドルマスコン(力行ノッチ4段・常用ブレーキ7段)
- 行先表示器(更新車および最終落成編成はLED式、その他は字幕式)
- 車内案内表示器(LEDマップ式表示器・LEDスクロール式表示器)
- 自動放送装置(日本語・英語)
運行路線
更新など
2004年(平成16年)度より2013年(平成25年)度までに全車両が順次更新される。未更新編成は2013年6月28日の運行が最後となった[2]。更新工事が施工された車両は、系列名称が1000系から1000N系に変更されている[3][4]。
更新工事の内容は以下の通り[5]。
- 客用ドア上部へのLEDスクロール式車内案内表示器の設置。ただし車両番号の末尾が01の編成のみ、LEDマップ式表示器・LEDスクロール式表示器が混在。新造当初から設置されている第21編成(最終増備車)とは設置場所が異なる。
- 車椅子スペースの設置。
- 冷房装置の新設。
- 行先表示器のLED化。
- 制御装置をVVVFインバータへ交換。
- ベンチレーターの撤去。車両番号の末尾が01、07、09の編成は施工されていない。
- 仕切扉の増設。車両番号の末尾が06、19の編成のみ施工されている。
- ワイパーを空気式から電動式へ交換。
- 車上検査機能付モニタ装置の設置。
以下は、未更新車にも施工されており、更新工事とは直接関係のないものである。
この他、2009年11月から同年12月にかけて、第12編成1312号車の客用扉間の7人掛け座席中央部に縦手すりを試験的に設置し6人掛けとした。試行の結果、今後形状を変更した上で全車両に手すりを設置する予定である[6]。
脚注
外部リンク
- 仙台市交通局 車両紹介
- 仙台市交通局1000系地下鉄電車 - 川崎重工 車両カンパニー