真清田神社
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テンプレート:神社 真清田神社(ますみだじんじゃ)は、愛知県一宮市にある神社。式内社(名神大社)、尾張国一宮。旧社格は国幣中社で、現在は神社本庁の別表神社。
目次
祭神
- 天火明命 (あめのほあかりのみこと)
天火明命は、神武天皇33年にこの地を「尾張」と名づけ開拓した天香山命の父神である。天香山命の子孫が尾張氏とされ、天火明命は尾張氏の祖神とされる。 なお、祭神については古くから諸説ある。
歴史
尾張氏の一部が尾張国中嶋郡に移住した時に、祖神である天火明命を祀ったのが起源と考えられる。尾張氏は当社を中心に開拓を進め、後に一族の名が国名になり、日本武尊の妃として宮簀媛を出すなど繁栄した。
平安時代のころより、尾張国一宮と称された。当社について、阿仏尼の『十六夜日記』に「一の宮といふ社を過ぐる」と記述がある。同市内の大神神社も尾張国一宮を称する。
戦国時代、のちに森氏に仕えた関成政は、織田信長から正倉院の名香蘭奢待の破片を拝領し、当社に奉納した。
境内
- 真清田神社 拝殿.JPG
拝殿
- Masumida Shrine - Romon2.jpg
楼門
- Masumida Shrine - Statue of horse.jpg
神馬像
摂末社
別宮
- 三明神社
摂社
- 服織神社 (はとりじんじゃ) - 地場産業である織物の神を祀る。7月第4日曜前後の織物感謝祭は「一宮七夕まつり」として有名。
- Masumida Shrine - Hatori Shrine.jpg
服織神社(摂社)
主な祭事
文化財
登録有形文化財(建造物)
重要文化財(国指定)
- 木造舞楽面 12面
- 陵王、納曽利(なそり)、還城楽(げんじょうらく)、崑崙八仙(ころばせ)3面、童舞2面、二ノ舞2面、貴徳、散手の12面。鎌倉時代初期の作。承元5年(1211年)、建暦元年(1211年)等の銘がある。[3]
- 朱漆角切盤(すみきりばん)8枚、朱漆入角盤(いりすみばん)12枚、朱漆擎子(けいし)5枚 附:銅鋺5口、銅皿20枚
- 角切盤、入角盤、擎子には長禄元年(1457年)の銘がある。[4]
現地情報
- 所在地
- 「一宮」の地名は当社に由来。
- 交通アクセス
脚注
関連図書
- 安津素彦・梅田義彦編集兼監修者『神道辞典』神社新報社、1968年、55頁
- 白井永二・土岐昌訓編集『神社辞典』東京堂出版、1979年、309-310頁
- 上山春平他『日本「神社」総覧』新人物往来社、1992年、132-133頁
関連項目
- 大神神社 (一宮市) - 尾張国一宮を称するもう1つの神社