福岡タワー
テンプレート:Infobox 福岡タワー(ふくおかタワー)は、福岡市早良区のシーサイドももち地区のRKB毎日放送の本社内にあるランドマークタワー(電波塔)で、高さは234m。日本で1番高い海浜タワーでもある。1989年のアジア太平洋博覧会(通称:よかトピア)にあわせて建設された。福岡市と地元有力企業との共同出資による福岡タワー株式会社が運営している。
目次
概要
NHK福岡放送局(テレビ・FM)・RKB毎日放送・九州朝日放送・テレビ西日本の福岡基幹局送信設備があり、RKB毎日放送が運営している。また、2006年に開始された福岡県での地上デジタルテレビジョン放送では、福岡放送・TVQ九州放送も含めた全ての放送局がこのタワーを送信所としている。また、民放FM局CROSS FM、ラブエフエム国際放送 (LOVE FM) も送信所を設置している。
最上階の展望室はエレベーターで約70秒・高さ123mの場所にあり、展望室から福岡市の市街地を一望することができる。震度7の地震や風速63mに耐えられる設計。外観は8000枚のハーフミラーで覆われた正三角柱の形状。三角柱の上部には福岡市の市章が見える。市や運営会社のプロモーションとして「ミラーセイル(光りかがやく鏡の帆)」という別名を普及させたかったようだが、「ミラーセイル」という通称はまったく浸透していない。
例年、クリスマスや七夕の時期にはイルミネーションが施され、最上部の壁には電光掲示板で絵が点灯される。また、ゴールデンウイークと体育の日前後には非常階段を一般開放し、1階から展望室までの577段を登るというイベントが開催される。このイベントにおける最速到達3分18秒という記録は、2013年現在更新されていない。
1994年に公開された『ゴジラvsスペースゴジラ』では、タワー周辺で大規模なロケが行われ、破壊される描写がある。また、劇中でキーとなる建物として描かれている。
構造
地上の出入口は1階に設けられており、この直上に2階がある。タワー上部に3階・4階・5階がある。2階と3階の間は吹き抜けになっている。ただし、途中にある送信機の設置室については、東京タワーなど一般開放されている他の電波塔と同様に、関係者以外の立ち入りが禁じられている。
- 1階:出入口、売店、多目的ホール
- 2階:タワーホール
- 3階:展望室
- 4階:スカイラウンジ ルフージュ(食事・喫茶)
- 5階:展望室
設計・施工事業者
放送用送信設備
地上デジタルテレビジョン放送
ID | 放送局名 | コールサイン | 物理ch | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域内世帯数 | 本放送開始日 | Gガイド局名表記 (xはマルチ放送の番号) |
ワンセグ局名表記 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | KBC九州朝日放送 | JOIF-DTV | 31 | 3kW | 6.7kW | 福岡県 | 87万0863世帯 | 2006年12月1日 | KBCテレビx | KBCテレビ |
2 | NHK福岡Eテレ | JOLB-DTV | 22 | 7.2kW | 全国放送 | 2006年4月1日 | NHKEテレx福岡 | NHK携帯2 | ||
3 | NHK福岡総合 | JOLK-DTV | 28 | 6.9kW | 福岡県西部 | NHK総合x・福岡 | NHK携帯G・福岡 | |||
4 | RKB毎日放送 | JOFR-DTV | 30 | 6kW | 福岡県 | 2006年7月1日 | RKB毎日放送x | RKB毎日放送携帯 | ||
5 | FBS福岡放送 | JOFH-DTV | 32 | 6.6kW | FBS福岡放送x | FBS福岡放送携帯 | ||||
7 | TVQ九州放送 | JOTY-DTV | 26 | TVQ九州放送x | TVQ九州放送携帯 | |||||
8 | TNCテレビ西日本 | JOJY-DTV | 34 | 6.4kW | テレビ西日本x | テレビ西日本 |
空中線電力が3kWの送信所ではERPが全国最小である(最も大きい出力でもNHK福岡Eテレの7.2kW)(1kWを超える送信所でもERPは全国最小である)。逆に空中線電力が3kWでERPが全国最大の送信所は福島の笹森山。
地上アナログテレビジョン放送
ch | 放送局名 | コールサイン | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域内世帯数 | 開局日 | 廃局日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | KBC九州朝日放送 | JOIF-TV | 映像10kW/ 音声2.5kW |
映像34kW/ 音声8.5kW |
福岡県 | 不明 | 1959年3月1日 | 2011年7月24日 |
3 | NHK福岡総合 | JOLK-TV | 映像37kW/ 音声9.3kW |
福岡県西部 | 1956年3月1日 | |||
4 | RKB毎日放送 | JOFR-TV | 映像26kW/ 音声6.6kW |
福岡県 | 1958年3月1日 | |||
6 | NHK福岡Eテレ | JOLB-TV | 映像32kW/ 音声8.1kW |
全国放送 | 1962年9月1日 | |||
9 | TNCテレビ西日本 | JOJY-TV | 映像24kW/ 音声6kW |
福岡県 | 1962年2月14日 |
FMラジオ放送
県域放送局・外国語放送局
周波数 (MHz) |
放送局名 | コールサインなど | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域内世帯数 | 開局日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
78.7 | CROSS FM | JORV-FM | 3kW | 8.9kW | 福岡県 | - | 1993年9月1日 |
82.5 | LOVE FM | 福岡西中継局 | 100W | 790W | 外国語放送実施地域 | - | 2002年2月11日 |
84.8 | NHK福岡FM | JOLK-FM | 3kW | 9.7kW | 福岡県西部 | - | 1962年9月17日[1] |
マルチメディア放送
周波数 (MHz) |
放送局名 | 空中線電力 | ERP | 放送対象地域 | 放送区域内世帯数 | 開局日 |
---|---|---|---|---|---|---|
214.714286 | NOTTV モバキャス |
12.5kW | 32kW | 福岡県・佐賀県の一部 | 95万8515世帯 | 2012年4月1日 |
備考
アンテナ
- FM FUKUOKAは中央区小笹にある鴻巣山から送信している。
- デジタルテレビ放送は全社が福岡タワーを親局とする。送信アンテナ群は、FBS、TVQの各アナログ送信アンテナを移転し設置する予定だった空白部分に設置されている。
- FBSとTVQのアナログテレビ放送も当初は福岡タワーへ親局を移転する予定だった。しかし、鴻巣山からの移転に莫大な経費を必要とする上に、TVQは当時開局間もない中、福岡県内各地の中継局置局でさえも十分でなかったことから、その2局は途中で親局移転計画を取りやめた。しかしそのことが、却ってデジタル化に際しては好都合となった。
- NHK福岡Eテレアナログは、同じチャンネルを使用するNHK北九州総合に影響が出ないように指向性が設けられ、タワーから見て東側の地域では受信しにくい場合があった。
- CROSS FMはKBCの施設を間借りしている。
受信エリア
- デジタルテレビ放送は、開始当初空中線電力が30W・放送区域内世帯数76万7378世帯[2]だったが、2006年11月6日早朝より出力が最大値である3kWに増力されている。
- 開局が遅れたKBCは試験放送時が30Wで、正式放送では最初から3kW放送である。
- デジタルテレビ放送を受信するためには、地域によってはこれまでアナログ送信所の鴻巣山に向けていたUHFアンテナを福岡タワーに方向転換するか、または新たに福岡タワーに向けたUHFアンテナを追加設置する必要があるが、該当する地域内では比較的強力にデジタルテレビの電波が飛来しているため、それらの措置をせずに視聴できる場合がある。
- LOVE FMは親局を補完する中継局の位置づけである。
地デジ中継局の送信チャンネルについて
総務省が公開している中継局開設ロードマップ及びチャンネル表によると、NHK福岡エリアに属する福岡都市圏で、以下の局については本局と同一送信チャンネルで放送しているため、ワンセグなど本局のチャンネルパターンがあらかじめ登録されている場合は、チャンネルスキャンなどの操作無しで本局の放送を視聴できる。これは、デジタル放送における大きな特徴の一つであるが、それでも一部では混信障害が発生することから、該当地域では別チャンネルでの送信となっている。
- 完全に同一
- 糸島局(糸島市志摩町、2009年までは糸島郡志摩町)、須恵局(糟屋郡須恵町)
- 一部のみ同一
- 該当する局は都市圏では存在しない。福岡と北九州のほぼ中間をカバーする宗像中継局でNHK担当局の違いもあってNHKの送信チャンネルが同じであるのと、エリア外ながら都市圏にも電波が届いている久留米中継局と甘木山の大牟田テレビ・FM中継局でKBC、RKBとTVQの送信チャンネルが同一となっているだけである。北九州局と異なり、空中線電力が大きいため福岡タワーで広範囲をカバーしている。
その他
- デジタルテレビ放送においては、2005年末頃より順次試験電波を発射していた。
- 地上デジタル248chにおいては、地上デジタル放送Gガイドで提供されている番組表データが放送されている。
- 物理チャンネル30chのRKBの放送波で送信されているが、受信機の選局順ではTNC(地上デジタル081ch及び同082ch)の後になっている。
- 地デジGガイドに対応していない受信機でこのチャンネルに合わせると、「このチャンネルはGガイドデータ配信用チャンネルであり、映像放送を行っているチャンネルに変更するように」という旨の表示がなされる。
- なお、配信されている番組表は上記表に掲げた福岡県の放送局の分のみである。
- TOKYO FMなどが「ISDB-Tsbマルチメディア放送実証実験」を行うための「実験試験局」免許を2009年3月31日に九州総合通信局から交付され、同年7月から本格的に試験を開始。放送波によるIP伝送の実験や、デジタルラジオによる有料コンテンツへの課金実験などを2011年まで行う予定[3]。
マスコットキャラクター
2008年5月1日に2009年3月の開業20周年を記念してマスコットキャラクター「フータくん」を発表した。名前の由来は「フ」クオカ「タ」ワーからとっており、性格は優しく恥ずかしがり屋とのこと。身長は福岡タワーが234mの高さであることにちなみ234cmである。
交通
- 西鉄バス福岡タワー(TNC放送会館)バス停または、福岡タワー南口バス停または、福岡シティループバス「ぐりーん」福岡タワー・マリゾン南口バス停で下車。
- タワーに隣接してバス営業所があることも伴い、市内各地からバスが運行されている。
- 福岡市地下鉄空港線藤崎駅より北へ約1.5km
関連項目
- NHK春日ラジオ放送所
- RKB・KBC和白ラジオ放送所
- 糸島中継局(可也山)
- 許斐山(宗像中継局)
- 博多ポートタワー
- 鴻巣山(エフエム福岡親局送信所)
- 八幡テレビ・FM放送所(皿倉山)
- 久留米・鳥栖 テレビ・FM放送所(九千部山)
- 大坂山(行橋テレビ・FM中継局)
- 大牟田テレビ・FM中継局(甘木山)
- 日本の放送送信所一覧
- ゴジラvsキングギドラ
- ゴジラvsスペースゴジラ
- 半島を出よ(村上龍作)
外部リンク
脚注
- ↑ 実験放送の開始日であり、本放送は他の169局とともに1969年3月1日開始。
- ↑ 九州初!地上デジタルテレビジョン放送局に免許〜NHK福岡デジタルテレビジョン放送局 4月1日放送開始〜(総務省九州総合通信局・平成17年度報道資料)
- ↑ テンプレート:Cite web