帯広競馬場
テンプレート:競馬場 テンプレート:公営競技場外発売所 帯広競馬場(おびひろけいばじょう)は、北海道帯広市にあるばんえい競馬の競馬場である。
目次
競馬場概要
- 所在地:帯広市西13条南9丁目
- 駐車場:無料(1100台)
- 収容人員:14000人
- 入場料金:100円
- 在宅投票システム:オッズパーク・楽天競馬
- 電話投票用競馬場コード:03#
- 正門前には、ばんえいの大種牡馬「イレネー」の馬像(加藤顕清製作)が設置されている。
- 道営競馬(現・ホッカイドウ競馬)が初めてレースを開催した、「道営競馬発祥の地」である。
かつてはホッカイドウ競馬とばんえい競馬を併催していたが、ホッカイドウ競馬が1997年をもって開催を終了したため、現在はばんえい競馬のみ開催している。ただしホッカイドウ競馬や他地区の広域場外発売も引き続き行っているほか、2013年6月8日より日本中央競馬会(JRA)の場外発売も開始した。ホッカイドウ競馬や他地区の広域場外発売時は「帯広場外発売所(おびひろじょうがいはつばいじょ)」、JRA場外発売時は「J-PLACE帯広(ジェイプレイスおびひろ)」の名称が併用される。
敷地内に併設された「馬の資料館」では、ばんえい競馬や馬文化の歴史を知ることができる。開催日に関わらず毎日無料で公開している。
2007年度には施設外壁や柱の塗色を鮮やかにするなどの改装が施されたほか、パドックがスタンド側に移設され、旧パドック跡にはポニーと遊ぶことが出来る「ふれあい動物園」を新設した。このほか、敷地内には商業施設「とかちむら」が営業しており、農産物などの地場産品や洋菓子類などを販売している。
施設所有者は「とかちむら」も含め十勝農業協同組合連合会(十勝農協連)で、ばんえい競馬は施設を賃借して競馬を開催している(かつて開催していたホッカイドウ競馬も、同様に施設を賃借して開催していた)。
ばんえい走路脇に設置している固定式の着順掲示板では、以前よりばんえい競馬開催時に測定時刻と馬場水分を電光表示していたが、2011年に馬場水分表示部が故障したため2012年まで着順表示のみ使用した後、2013年より数字板を差し込む掲示に変更している(馬場水分のみで、測定時刻は表示しない)。またホッカイドウ競馬が開催を行っていた当時は、電光表示部にボードをかぶせて馬場状態を表示していた。
ばんえい競馬が帯広に集約された2007年より、公募による新ファンファーレに変更された[1]。演奏は陸上自衛隊第5音楽隊(帯広駐屯地)が行っており[2]、重賞競走「ばんえい記念」では生演奏も行われる。
施設内の主な設備
スタンド内は指定の喫煙所を除き禁煙となっており、各階に喫煙所が設けられている。
- スタンド1階
- (ばんえい競馬)発売・払戻所
- インフォメーション・総合案内
- ビギナーコーナー
- パネル展示スペース
- ゲームコーナー・キッズスペース
- 飲食・軽食コーナー(2か所)
- 売店(グッズ・十勝物産品)
- スタンド2階
- (ばんえい競馬)発売・払戻所
- (JRA)発売・払戻所
- 中継放送用ライブスタジオ
- ファンルーム
- 飲食コーナー
- スタンド3階
- プレミアムラウンジ(特別観覧席)※1日500円
- ソファー席:24席
- カウンター席:20席
- テラス席:40席
- 自動発売機・自動払戻機
- インターネット回線利用可(PCは各自持参)
ビーフハウス煉瓦亭と馬の資料館
1975年4月29日、十勝農協連は競馬場入場口隣にレストラン「ビーフハウス煉瓦亭」をオープンさせた。競馬場敷地内に競馬非開催日も営業するレストランなどの商業施設を建設したのは国内初であった。当時はまだブランドとしての知名度がなかった十勝牛のPRとブランドの確立、消費拡大を図ることを目的としていた。
煉瓦造の建物で、市内では安価にビーフステーキを提供するレストランとして人気を集め賑わったが、1984年に帯広競馬場で道営競馬とばんえい競馬の場間場外発売が開始され、1985年以降場外発売の実施日が大幅に増えたことで、レストランの隣の駐車場に馬券購入目的の来場者が日常的に駐車場を利用するようになり、レストラン利用者の駐車スペースがほとんどなくなってしまい、苦情が増えたため、1988年8月1日、競馬場南側の孵卵場跡地に移転オープンした。現在も引き続き営業を続けている。
レストランの跡地は、1989年に「馬の資料館」として改装工事が行われ、1990年6月1日にオープンした。馬耕の様子や農機具、運搬器具、馬具、繋駕馬車など、また競馬の歴史や血統に関する展示、イレネー号に関する資料などが収められている。2006年までは平日のみの開館で、また冬期間休業していたが、2007年からはばんえい競馬の開催日は毎日開館するようになった。 2010年7月からばんえい競馬の開催日に関係なく毎日開館、開館時間は午前10時から午後5時。入館料は無料。
コース概要
平地走路
ここでは休止時点の概要について記す。
- 右回りダートコース
- 1周:1570m
- 直線:298m
- 設定距離:800m、900m、1000m、1200m、1500m、1600m、1700m、1800m、2400m
- 平地走路のうち、正面スタンド前の直線部分の一部は「エキサイティングゾーン」としてより間近でレース観戦ができるように整備されたほか、向正面はゴルフ練習場、駐車場(旧3・4コーナー寄り)、調教コース(旧2コーナー寄り)に転用された。
ばんえい走路
1994年にロードヒーティング設備が施され、冬季でも馬場が凍結することなくレースが行えるようになっている[3]。
砂は幕別町産の「ビリ砂利」が用いられ、粒子の大きさは約5mm-10mm。レースで繰り返し走行することで砂が摩耗し抵抗力が落ち、スピードが出やすい軽馬場となるうえ、夏季は晴天が続くと砂塵が舞い上がる要因となるため、定期的に入れ替えを行っている[4]。
なお、2011年度よりコースに一部変更が加えられた[5]。
- 全長:直線200m、セパレートコース(フルゲート10頭)
- 幅員:25m
- 第1障害:高さ1.0m、長さ9.3m
- 第2障害:高さ1.6m、長さ16m
- スタート-第1障害:34.8m、第1障害-第2障害:77.2m、第2障害-ゴール:62.7m
- 砂障害:ゴール前30m地点-10m地点にかけて0.5mの上り勾配(冬季は凍結防止のため撤去)
- 障害の勾配がきつく、第2障害からゴールまでの距離も短いため登坂力が要求される。
レコードタイム
ここでは、1997年まで開催していたホッカイドウ競馬で記録されたサラ系の競走におけるレコードタイムを記載する。
なお、ばんえい競馬はレコードタイム制度を採用していない。
馬齢は新表記採用前のため、節見出しも含めすべて旧表記で記載している。
参考資料:Record Time Room
3歳
距離 | タイム | 競走馬 | 性別 | 斤量 | 騎手 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|---|---|
800m | 0:49.5 | カリムローン | 牝 | 52kg | 松本広 | 1964年8月29日 |
900m | 0:54.4 | レデイシウス | 牝 | 53kg | 米川伸也 | 1975年7月13日 |
1000m | 1:00.6 | ヤタノフアスタ | 牡 | 55kg | 角川秀樹 | 1981年9月14日 |
1200m | 1:12.2 | サトヨフレンチ | 牡 | 55kg | 坂下秀樹 | 1994年11月24日 |
1700m | 1:48.3 | マイネルバルーン | 牡 | 55kg | 川島洋人 | 1995年11月1日 |
1800m | 1:55.6 | マイネルバルーン | 牡 | 55kg | 川島洋人 | 1995年11月22日 |
4歳以上
距離 | タイム | 競走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1000m | 1:01.9 | コハクタカラ | 牡4 | 55kg | 米川昇 | 1993年4月29日 |
1200m | 1:12.8 | ルートワン | 牡6 | 56kg | 柳沢好美 | 1993年5月5日 |
1500m | 1:34.8 | ミナトハコダテ | 牡4 | 55kg | 宮岡大宏 | 1979年7月16日 |
1600m | 1:39.5 | トカチオーカン | 牡4 | 57kg | 山下信雄 | 1980年6月15日 |
1700m | 1:45.5 | シエスタイム | 牡7 | 60kg | 松明浩 | 1973年7月8日 |
1800m | 1:49.7 | コトノアサブキ | 牡6 | 53kg | 山下信雄 | 1980年6月15日 |
2400m | 2:35.4 | ササノコバン | 牡6 | 56kg | 國信滿 | 1995年11月23日 |
発売する馬券の種類
- 2011年8月5日の他地区場外発売(ばんえい開催では8月6日)より、ばんえい競馬でも3連勝式投票券を発売開始。あわせてばんえい競馬は枠番連複を廃止した。
- ばんえい競馬では、重勝式投票券をインターネット投票限定で2種類発売している。
- ホッカイドウ競馬の場外発売時は、ばんえい競馬が発売する賭式に加え枠番連複・ワイド(2012年10月2日より)も発売。他地区の場外発売時は発売主体となる主催者に準じて、すべての賭式を発売する。
- JRAは当日開催している競馬場の第8競走以降、全レースを発売。
全レース100円単位。
○…発売 ▲…場外発売のみ(本場開催競走では設定なし) ☆…インターネット投票(ばんえい競馬)のみ
単勝 | 複勝 | 枠番連複 | 枠番連単 | 馬番連複 | 馬番連単 | ワイド | 3連複 | 3連単 | 5重勝単勝 | 7重勝単勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ | ○ | ▲ | ▲ | ○ | ○ | ▲ | ○ | ○ | ☆ | ☆ |
※JRA・ホッカイドウ競馬では枠番連単が設定されない(他地区の地方競馬のみ)
歴史
- 1911年
- 1931年
- 1月 - 帯広町長(当時)横瀬農夫也が、帯広町の東方への発展を阻むものとして当時議論になっていた十勝競馬場の移転を十勝畜産組合に対し正式に要請。十勝畜産組合は要請を受け入れる。
- 1932年
- 8月8日 - 走路1周1600メートル、幅員34メートル、観覧席1棟303坪、投票所1棟、厩舎4棟の施設を備えた現在地に移転。帯広競馬場に改称。同日から3日間の記念競馬が開催される。馬場工事費1万3800円、建築費1万6760円30銭。
- 1935年
- 鮒やウグイなどが生息する沼沢さえ広がる極端な湿地帯であった新競馬場の走路内を、西本豊治郎、高倉一夫の2名が開墾。畑地や牧草地として利用し始める。
- 1958年
- 1959年
- 西本豊治郎が開墾した競馬場走路内の畑地および草地を、競馬場南側敷地3003坪と交換で取得。
- 1961年
- 1月1日 - 高倉一夫が開墾した競馬場走路内の畑地および草地およそ2町5反あまりを無償供与で取得。
- 1962年
- 北海道が競馬場敷地内に厩舎9棟を建築。それ以前の共進会場厩舎から、大部分が移転。
- 湿地改良事業に着手。1963年との2年間で、競馬場敷地周辺も含めて24.4ヘクタールにわたり暗渠を設置。使用したヒューム管は54283本。帯広川に通ずる排水のための明渠1245メートルを設置。総事業費560万円。
- 1963年
- 2階建一部3階建て鉄筋コンクリート造168坪の観覧席、払戻所増築工事が竣工。建築費635万円。
- 1964年
- 1967年
- 十勝農協連が北海道所有の厩舎の払い下げを受け、厩舎22棟を改築および新築。ばんえい走路を直線走路200メートル、幅員20メートルに改修。
- 1972年
- 走路西側に厩舎9棟を新築。入厩可能頭数が600頭になる。
- 1974年
- 1975年
- 走路内、ばんえい走路奥に「帯広柏林馬事公苑スポーツセンター」開設。庭球場12面、球技場芝生2万300平方メートルを備える。冬期間は球技場にアイスホッケーリンク2面、日本スケート連盟公認スピードスケートリンク1周400メートル、幅員15メートルを整備。入場門から走路内に通じる専用地下通路を設置。
- 1978年
- 第1コーナーから第2コーナーの間に内回りコースを設置。内回り1500メートル競走が実施される。第2コーナー奥に引き込み走路を設置。1200メートル競走が実施される。
- 1979年
- 地盤が軟弱なうえに基礎が地杭・木造であった1967年築の厩舎22棟を改築。
- 1985年
- 道営競馬の開催休止。
- 1987年
- 道営競馬の開催再開。場外発売用の映像電送装置を設置。
- 1988年
- スタンド2階に風防施設を設置。
- 1994年
- 旭川ナイトレース場外発売用の照明設置。ばんえい走路にヒーティング設備を設置。
- 1997年
- 9月18日 - この日の開催をもってホッカイドウ競馬が帯広開催から撤退し、以降は場外発売のみを行っている。
- 2007年
- ばんえい競馬が帯広での単独開催となり、全日程が帯広開催となる。
- ばんえい走路脇にナイター設備を新設し、「ばんえい十勝ナイトレース」を開始。
- 2010年
- 8月6日 - 競馬場敷地内に、飲食店や土産物店を併設した商業施設「とかちむら」を開設。
重賞競走
アクセス
路線バス
いずれも十勝バスが運行、「競馬場」停留所で下車。
- 帯広駅バスターミナル(12番のりば)より約10分[6]
- とかち帯広空港から約1時間[6]
タクシー
- 帯広駅から約7分[6]
場外発売所
2013年9月現在、直営の場外発売所が北海道内に8か所設けられているほか、大部分のホッカイドウ競馬の場外発売所や、一部の北海道外の地方競馬場外発売所でも馬券を取り扱う。
レース実況放送
出典
外部リンク
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- ↑ ばんえい十勝劇場(2013年4月3日)
- ↑ ばんえい十勝公式サイト(2011年3月29日)
- ↑ 6.0 6.1 6.2 帯広競馬場:アクセスマップ - ばんえい競馬、2014年7月26日閲覧