バッファロー (パソコン周辺機器)
株式会社バッファロー(英語名:BUFFALO INC.、旧社名:株式会社メルコ)は、愛知県名古屋市に本社を置く、1975年(昭和50年)創業のパソコン周辺機器メーカー。2009年現在、日本国内でのPC周辺機器メーカーとして売上高が最も高い。
概要
パソコン用メモリ、ストレージ、ネットワーク、ディスプレイ、マルチメディア関連機器を柱とする。特にストレージではEMCと、ネットワークではシスコと激しいシェア争いをしている。BCN Award 2009では、関連会社であるバッファローコクヨサプライとしての入賞を含み、外付けハードディスクドライブ・内蔵ハードディスクドライブ・記録型DVDドライブ・カードリーダ(バッファローコクヨサプライ)・拡張インターフェース・USBメモリ・プリントサーバ・LANカード・HUB・ルータ・無線LAN・PCカメラ(バッファローコクヨサプライ)・IP通信関連機器(バッファローコクヨサプライ)の13品目において1位を獲得しトップシェアを持つ[1]。
2003年(平成15年)10月、「株式会社バッファロー」へ商号変更し社名とブランド名を統一。同時に持株会社として株式会社メルコホールディングスを設立、同社と株式交換し、その子会社となった。バッファローを含め、メルコホールディングス傘下の企業をメルコグループと称する。
玄人志向ブランドで販売されているPC上級者向け製品の中には、バッファローブランドの製品と共通や色違いのパーツを使用している物が少なからず見られるが、こちらの販売元は同グループのCFD販売である。
メルコホールディングスグループは2006年(平成18年)現在、創業者の牧一族が主要株主であり、ドメイン名"melco.co.jp"を現在保有する広告会社のアイプラネットや同社が所属する三菱電機グループとの直接の関係はない。
沿革
- 1975年(昭和50年)5月:音響機器製品専業メーカーとして「メルコ」を創業する。
- 1978年(昭和53年)8月:株式会社メルコを設立する。
- 1981年(昭和56年)7月:パーソナルコンピュータの周辺機器市場へ参入する。
- 1986年(昭和61年)
- 7月:株式会社メルショップを設立する。
- 10月:東京営業所(現:東京支店)を開設する。
- 1989年(平成元年)12月:BUFFALO PRODUCTS,INC.を設立する。
- 1990年(平成2年)9月:株式会社バッファロー物流を設立する。
- 1991年(平成3年)9月:大阪営業所(現:大阪支店)を開設する。
- 1992年(平成4年)6月:巴比禄股份有限公司を設立する。
- 1995年(平成7年)
- 1月:名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場する。
- 8月:東京証券取引所市場第二部に株式を上場する。
- 12月:福岡出張所(現:福岡営業所)及び仙台出張所(現: 仙台営業所)を開設する。
- 1996年(平成8年)9月:東京証券取引所市場及び名古屋証券取引所市場第一部に株式を上場する[2]。
- 1998年(平成10年)
- 1月:TechWorks,Inc.(現:BUFFALO TECHNOLOGY (USA),INC.)を子会社化する[3]。
- 12月:TeckWorks(UK)Limited(現:BUFFALO TECHNOLOGY UK LIMITED)及びTeckWorks(Ireland)Limited(現:BUFFALO TECHNOLOGY IRELAND LIMITED)の株式を取得する。
- 2000年(平成12年)2月:BUFFALO TECHNOLOGY(USA),INC.を設立する。
- 2001年(平成13年)3月:デジタルリユース株式会社を設立する。
- 2003年(平成15年)
- 5月:株式会社バッファローが株式会社メルコホールディングスに商号変更する。
- 8月:札幌営業所を開設する。
- 10月:株式会社メルコから株式会社バッファローに社名変更し、株式会社メルコホールディングスと株式会社バッファローが株式交換のうえ持株会社制に移行する。
- 2004年(平成16年)8月:株式会社メルコファイナンスと合併する。
- 2007年(平成19年)8月:サプライ関連製品事業を株式会社バッファローコクヨサプライ(コクヨ子会社の株式会社アーベルに資本参加し、社名変更)に移管する。
- 移管した製品
- サプライ:マウス、キーボード、USBハブ、キャリングバック、マウスパッド、各種ケーブル、USBゲームパッド等
- 映像・音響関連:スピーカー、WEBカメラ等
- フラッシュメモリ関連:カードリーダー/ライター
- 移管した製品
- 2008年(平成20年):本社を名古屋市中区大須から同市南区柴田本通に移転する。
- 2010年(平成22年)8月:新社屋の完成により、本社を中区大須に再移転する。
- 2012年(平成24年)4月:バッファローコクヨサプライを吸収合併。
主な製品
- 内蔵メモリ
- USBメモリ
- ハードディスク
- 無線LAN・有線LAN
- DVDドライブ
- ディスプレイ
- 映像関連機器
- ちょいテレ
- テレビ・PC用地上(地上波)デジタルチューナー
- 増設インターフェース
- その他周辺機器
- ハイレゾリューション音響機器(「DELA」のブランドを使用)
過去の主な製品
- 3533 - アナログレコード用ターンテーブルユニット(糸ドライブ)
- EP-10 - 管球式イコライザープリアンプ (ECC83)
- MPA-10 - 管球式ステレオパワーアンプ (EL34)
- MP-3216 - PC-8001用 PROM ライタ (2716/2532 対応)
- PB-32 / PB-16 - プリンタ内蔵型プリンタバッファ(32KB/16KB)
- LGY-98 - PC-9801用10BASE LANアダプタ
- MELWARE - PC-9801用EMS/XMSメモリマネージャ
- ハイパーメモリCPU - PC-9801用CPUアクセラレータ+増設メモリユニット
- MTC-4001 - Socket5→Socket7変換ゲタ
- SDATテクノロジー - IDE-SCSI変換HDD
事業所
社名の由来
旧社名は創業者である牧誠にちなみ、「牧技術研究所」の英文頭文字の組み合わせに由来している (Maki Engineering Laboratory COmpany)[4]。なお、"MELCO"、「メルコ」は三菱電機の英文社名に由来する略称 (Mitsubishi ELectric COrporation) でもある。このため、ウェブサイト開設にあたりドメイン名"melco.co.jp"は三菱電機が先に取得しており、"melcoinc.co.jp"とした。現在は社名変更に伴い「buffalo.jp」となっている。
現在の社名はプリンター関連の周辺機器であるプリンタバッファの製品名を公募した際に採用された「バッファ郎」に由来する[4]。
メルコの時代の同社製の拡張カードの基板には、ブランド名と製品名が印刷された黒いシートが、部品を覆い隠すように貼り付けられていた。