ボヘミアン・ラプソディ
テンプレート:Infobox Single 「ボヘミアン・ラプソディ」(Bohemian Rhapsody)は、クイーンが1975年に発表した、フレディ・マーキュリー作の楽曲。アルバム『オペラ座の夜』に収録。演奏時間が長すぎるために、内部で議論となったが、同年にそのままシングルカットされ(B面はロジャー・テイラー作の「アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カー」。アルバムバージョンの冒頭に、効果音が付加されたバージョン)、世界中で大ヒットした。本国イギリスの全英シングルチャートでは9週連続1位を獲得した。アメリカのビルボード誌では、1976年4月24日に週間ランキングの最高位第9位を獲得。ビルボード誌1976年年間ランキングは第18位。ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500では163位。2010年現在、この曲はビートルズやレッド・ツェッペリン、エルトン・ジョンなどの楽曲を抑えて、イギリスで最も売れた曲とされている。クイーンの楽曲としては珍しく、歌詞中にタイトル(Bohemian Rhapsody)が一切登場しない。
同時にプロモーションビデオも製作された。明確な意味でのプロモーションビデオとしては世界初と言われる。また、TV出演のスケジュールが合わなかったため急遽制作され、出演できないかわりにこのビデオを流した。撮影は約2時間で終了した。その視覚的重要性を、当時の業界関係者や、他のミュージシャンらに認識させることとなった。さらに、HIV合併症が元でフレディが死去した直後の1992年にも、シングルCDとして再発され、同じく多くの国々で1位となる。この時の印税は、エイズ基金などの研究機関や関係慈善団体などに寄付された。
2002年にはギネスブックを発行しているギネス・ワールド・レコーズ社が31000人以上から取った「英国史上最高のシングル曲は?」というアンケートの結果、「イマジン」(ジョン・レノン)や「ヘイ・ジュード」「イエスタディ」(ビートルズ)を抑えて見事No.1に輝いた(授賞式にはロジャーとブライアンが出席)。
目次
解説
曲の構成は冒頭から順に
となっている。
ヒットしたためにステージ演奏が要求されたが、当然バンドのメンバー4人での通奏や完全再現は不可能であった。初期のステージでは分割した形で、2.と4.とをそれぞれ、別々の曲と組み合わせた、メドレー形式として演奏された。その後、中期以降においては、ほぼ1曲通して演奏されることとなったが、1.は省略して、2.のイントロ相当部分のフレーズの繰り返し、ないしは独自のピアノ弾き語り部分を、冒頭に付加して行われた。3.はテープのみを流し、その間に、衣装を変えて再登場して4.以降をライヴ演奏するなどの視覚的効果も加えられた。クイーン+ポール・ロジャースのステージでは、1.は省略、2.はフレディ・マーキュリー存命時のライヴのヴォーカル・トラックに合わせた演奏(スクリーンにもフレディの姿が映し出された)、3.はテープ、4.以降ポール・ロジャースも加わるという演出がなされた。
当時の日本では、16トラック録音が主体であったために、一部業界関係者内でも誤解が生じているが、母国イギリスの関係スタッフの証言によると、この曲の録音は、24トラックレコーダーを使用して行われた、という。しかし、ブライアン・メイが『オペラ座の夜』30周年記念盤のインタビューで「当時は16トラックだった」と語っていることから見解の分かれるところでもある。NHK放送のドキュメンタリー「ボヘミアン・ラプソディ殺人事件」ではマスターテープの実物が画面に映し出され、24トラックとの解説が行われている。
キーポイントでもあり、ライヴ再現での大きな障害ともなっている3.のコーラスの録音は、ドラムセットのうちのバスドラやシンバル、ピアノ、エレキベース、リードボーカルといった、実際にミックスされている正式パートの他、仮歌とリードギターといった、ミックスされないトラックを除く残りのトラックに、フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラーといった、歌える3人のメンバーがオーバーダビングし、それらを順次何度もピンポン録音することによって、180~200人分かそれ以上の「声の効果」を出そうとしたものであり、実際にそれくらいの声が重ねられている。またダビングのし過ぎでテープが劣化し、テープを明かりに翳すと光が漏れて見えたため、慌てて別のテープにダビングしたというエピソードが残されている。
プロモーションビデオ
世界初と言われるプロモーションビデオは序盤と終盤は演奏シーンで、中盤のオペラ部分ではメンバーが暗闇の中で歌うというミステリアスな世界観が描き出されている。このプロモーションビデオは音楽界に衝撃を与え、多くのパロディ作品が作成された。メンバーが暗闇の中で並んでいるシーンはもはやクイーンの代名詞的な存在となり、「Radio Ga Ga」や「ワン・ビジョン」などのクイーンの楽曲のプロモーションビデオの一部にも登場している。
チャート
週間チャート
チャート (1975年) | ピーク |
---|---|
scope="row" テンプレート:Singlechart |
チャート (1976年) | ピーク |
---|---|
カナダ (RPM 100)[1] | 1 |
scope="row" テンプレート:Singlechart | |
scope="row" テンプレート:Singlechart | |
scope="row" テンプレート:Singlechart |
チャート (1992年) | ピーク |
---|---|
scope="row" テンプレート:Singlechart |
年間チャート
チャート (1975年) | 順位 |
---|---|
イギリステンプレート:Citation needed | 22 |
チャート (1976年) | 順位 |
イギリステンプレート:Citation needed | 35 |
アメリカ[2] | 18 |
チャート (1991年) | 順位 |
イギリス[3] | 2 |
チャート (1992年) | 順位 |
イギリステンプレート:Citation needed | 15 |
アメリカ[4] | 39 |
10年間チャート
チャート (1970–79年) | 順位 |
---|---|
イギリス[5] | 7 |
チャート (1990–99年) | 順位 |
---|---|
イギリステンプレート:Citation needed | 23 |
売り上げ・資格
テンプレート:Certification Table Top テンプレート:Certification Table Entry テンプレート:Certification Table Entry テンプレート:Certification Table Entry |- !scope="row"| 合計: | | 5,934,000 |- テンプレート:Certification Table Bottom
カバーとコラボレート
- 聖飢魔IIのヴォーカリストのデーモン閣下は、『タモリの音楽は世界だ!』『ROCK FUJIYAMA』などのTV出演時に独唱でこの曲を歌っている。
- Bad Newsが1987年にブライアン・メイのプロデュースでパロディ・バージョンとしてカバー。
- ラッセル・ワトソンがアルバム『ザ・ヴォイス』でカバーしている。
- Folderが2000年にアルバム『7 SOUL』でカバー収録している。
- California Guitar Trioが2000年にアコースティック・ギター3本による演奏でカバー。
- アル・ヤンコビックがこの曲のポルカバージョン「Bohemian Polka」を歌っている。
- フレディ・マーキュリー追悼コンサートではエルトン・ジョンとアクセル・ローズが歌った。バラード部分はエルトン・ジョン、ロック部分はアクセル・ローズが歌い、最後にエルトンとアクセルが一緒に歌うという構成。
- グッチ裕三は『ハッチポッチステーション』のコーナー「ハッチポッチMTV」で童謡『犬のおまわりさん』とクロスオーバーさせている(バラード以降のダイジェストを替え歌で構成)。また、このコーナーではPVの映像を演出に至るまで丁寧に再現している。
- RAGFAIRが2005年の武道館におけるライブでアカペラでカバーし、その後、日本テレビのバラエティー番組などでも披露している。
- モンセラート・カバリェ and ブルース・ディッキンソンがトリビュートアルバムでカバー。
- Edgar Cruz一人アコースティックギターバージョン。
- Kuricorder Quartetのアルバム「Ukulele Kurikocer」(2006年)に収録。
楽曲が使用された作品
- TV作品
- CM
担当
- フレディ・マーキュリー: リードヴォーカル、ピアノ
- ブライアン・メイ: リード・リズムギター、コーラス
- ジョン・ディーコン: ベース
- ロジャー・テイラー: ドラム、ティンパニ、ゴング、コーラス
出典
関連項目
- 狂詩曲 - ラプソディの定義・解説
- 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」 - ももいろクローバーZによる、ボヘミアン・ラプソディのオマージュ作品「DNA狂詩曲」を収録
外部リンク
- Official YouTube videos:
- Lyrics at Queen official website
テンプレート:Link GA テンプレート:Link GA テンプレート:Link GA
テンプレート:Link GA