リードギター
リードギター (Lead Guitar) とは、もっぱらリード(ソロ)を弾くギターパート、あるいは、その役割を指す。その演奏者自体を指す場合は、「リードギタリスト」という。
解説
グループやバンド、ソロ・ミュージシャンのバッキング(伴奏)のいずれでもこの名称が用いられるが、一人しかギタリストがいない場合は「リードギター」と「サイドギター」(または「リズムギター」)を区別する必要がないため、単に「ギター」(「ギタリスト」)ということも多い。この場合、役割は「リードギター」と同様である。
リード(ソロ)は主に間奏やイントロダクション(前奏)、エンディング部分に限られ、歌のある部分では、コード・ストロークや、ギター・カッティング、リフなどといったバッキングを演奏することがほとんどである。歌の合間にシンコペーションを行ったり、ボーカル・パートと掛け合いに近いことはあっても、ボーカルを上回ったり、曲として演奏が歌の邪魔をすることは通常ありえない。
ただし、ギター中心のインストゥルメンタル・ナンバー(演奏のみで、歌唱部分がない曲)においては、全編ソロ演奏というパターンもありうる。
リードギターの形態
リードギターおよびリードギタリストの様々な形態について述べる。ただし、詳細はリズムギターの項目に詳しいので、ここでは簡潔に述べる。
最も多いのは、初期のビートルズ(特にステージ演奏)のジョージ・ハリスンのように、ギタリスト二人のうちのどちらかがリードギターの役割となるパターンである。その他にも、ローリング・ストーンズのように二人のギタリストが、曲によって役割分担したり、 ザ・フーやクリームなど、一人しかギタリストのいないバンドは、それ自体がリードギタリストとなる。
また、ジェフ・ベックの脱退間際のヤードバーズのように二人のギタリストが1曲内で交代でソロを取り合ったり、二人でハーモニーを重視した演奏を行うという形態もあり、ツイン・リードと呼ばれる。 1970年代にはウィッシュボーン・アッシュ、シン・リジィ、ジューダス・プリーストなどが、こうしたツイン・リードの形態を取り、後のヘヴィ・メタルにもツイン・リードのバンドが多く登場した。