日本エアコミューター
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テンプレート:Infobox 日本エアコミューター株式会社(にほんエアコミューター、英称:Japan Air Commuter Co.,Ltd.、略称:JAC)は、日本航空(JAL)グループの航空会社である。ターボプロップ機(プロペラ機)を運航している。
略歴
鹿児島県の離島アクセス改善のため、当時の東亜国内航空(のちの日本エアシステム。2004年に日本航空ジャパンに社名変更後、2006年に日本航空インターナショナルに吸収合併)と鹿児島県奄美群島の14市町村(合併により12市町村に減少)が出資して、コミューター航空会社として発足した。当初は旧奄美空港に本社を置き、奄美群島をはじめとした路線が中心であったが、次第に日本エアシステムから西日本のローカル路線の移管を受け、路線を拡充していった。2011年現在も、奄美群島12市町村が資本の4割を出資し役員を派遣している。
日本航空と日本エアシステムとの経営統合後は東日本の地方空港への路線を運航していた時期もあった。同じグループ会社のJALエクスプレス (JEX) 、ジェイエア (J-AIR) とは、路線の違いや独自便名での運航(他2社は現在は全便JAL便名での運航)に加え、機種(JACはターボプロップ機、JEXとJ-AIRはジェット機)の違いもある。
沿革
- 1983年7月1日: 設立(本社は旧奄美空港内)
- 1983年11月2日: 不定期航空運送事業免許を取得
- 1983年12月10日: ドルニエ 228により運航開始(奄美 - 喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島)
- 1988年6月15日: 本社を鹿児島空港内へ移転
- 1988年7月6日: 定期航空運送事業免許を取得
- 1988年7月19日: YS-11運航開始(鹿児島 - 沖永良部)
- 1992年12月1日: SAAB 340B運航開始
- 1994年5月18日: 離島路線以外での運航を開始(大阪 (伊丹) - 但馬)
- 1997年7月14日 : 初の国際チャーター 鹿児島-釜山線をSAAB 340Bで運航
- 2003年2月1日: DHC-8-Q400運航開始(大阪 - 鹿児島、大阪 - 出雲)
- 2006年9月30日: 沖永良部 - 鹿児島間の臨時便を最後にYS-11が定期路線での運航を終える。日本のエアラインにおけるYS-11の最終運航でもあった。
- 2007年10月1日: 松本 - 新千歳線運航開始。北海道に進出(2010年5月に廃止)。
- 2008年3月17日: 運航乗務員の健康上の理由により欠員が発生し、運航に支障をきたすため、3月20日 - 30日の大阪国際空港を発着する一部の便(計6便)が運休になると発表。
- 2008年6月18日: 乗員組合がストライキに突入し、同日運航予定便中86便が欠航[1]。
就航路線
2013年現在
- 大阪国際空港 - コウノトリ但馬空港、出雲空港、隠岐空港、鹿児島空港、種子島空港(季節運航)、屋久島空港
- 出雲空港 - 隠岐空港、福岡空港
- 松山空港 - 福岡空港、鹿児島空港
- 福岡空港 - 出雲空港、徳島空港、高知空港、宮崎空港、鹿児島空港、奄美空港、屋久島空港
- 鹿児島空港 - 種子島空港、屋久島空港、奄美空港、喜界空港、徳之島空港、沖永良部空港、与論空港
- 奄美空港 - 喜界空港、徳之島空港、沖永良部空港、与論空港
- 沖永良部空港 - 与論空港(奄美 - 沖永良部 - 与論は三角運航で曜日により経路変更)
奄美 - 喜界線は日本に於ける最短定期航空路線(飛行時間20分だが実飛行時間は8分ぐらい)で天候が良ければ出発から着陸まで同じ空港で目視確認出来る路線である。
保有機材
現役機材
- DHC-8-Q400 (Y74席)11機
- SAAB 340B (Y36席)11機
2013年4月現在[1]
退役機材
- ドルニエ 228 3機が登録運航された。客室座席数が19席のため客室乗務員の乗務がなく、与圧もないため就航率も低かった。(1983年12月10日 - 1995年9月30日)退役保管後、暫く国内他社で使用されたが現在は日本国内からも退役している。
- 日本航空機製造YS-11 - 元は日本エアシステム(旧東亜国内航空)やその前身の一つである日本国内航空の運航機材。2006年9月30日に退役。日本の民間航空としては、JACが最後の運航者だった。
塗装
東亜国内航空→日本エアシステム(JAS)グループとして設立され、日本航空との経営統合後はJALグループの一員であるため、基本的に親会社と同じ基調の塗装である。2013年8月現在、順次3代目から4代目塗装への移行が進んでいるが、1機のDHC-8-Q400(機体記号:JA842C)のみ2代目塗装のまま残存している。
- 設立当時
- 東亜国内航空と同じ「レッド&グリーン」の帯が配されたものであったが、赤で「Japan Air Commuter」の表記と地球儀に気流をなびかせたロゴマークが配され、垂直尾翼には「JAC」と表記されていた。ドルニエ228ではレッドの帯のみで、垂直尾翼にはハイビスカスの花の絵をあしらったデザインが配されていた。
- 2代目
- 垂直尾翼にJASと同じ「レインボー・カラー」が配され、「JAS」ではなく「JAC」と表記される。胴体部分にはホワイト一色で「レインボー・カラー」はなく、青で「JAPAN AIR COMMUTER」の表記と設立当時のロゴマークが配された。退役したYS-11も最後までこの塗装であった。ドルニエ228はこの塗装に移行しないまま退役している。
- 3代目
- JALと同じ「The Arc of the Sun(太陽のアーク)」の統一デザインであり、「JAL」(Aの横棒がなくノが入る)のロゴマークの横に「JAPAN AIR COMMUTER」と表記された。
- 4代目
- JALの鶴丸採用に合わせ、ホワイトボディに黒で「JAPAN AIR COMMUTER」と表記され、尾翼に鶴丸が配されたデザインである。ただし鶴丸内の表記は「JAL」である。
機内サービス
オーディオプログラム等、中型ジェット機並みの機内サービスはないが、毛布貸出しなどのサービスはある。このほかJACオリジナルのキャンディや、屋久島・与論島、JACの主力機であるSAAB 340B・Q400がデザインされたポストカード、ルートマップを配布している。2007年7月にはオリジナルの機内誌『UPROP』(アップロップ)が創刊された。
JALグループ航空事業者
◎JALグループは国際航空連合(アライアンス)「ワンワールド」に加盟しているが、※のある航空会社は経営施策上ワンワールドには加盟していない。
- 日本航空 (JAL)
- 日本トランスオーシャン航空 (JTA)
- JALエクスプレス (JEX)
- 「運送の共同引受」により全便をJAL便として運航。
- ジェイエア (J-AIR)
- 「運送の共同引受」により全便をJAL便として運航。法人名として表記する以外は対外的には「ジェイ・エア」を使用。
- 日本エアコミューター (JAC) ※
- 琉球エアーコミューター (RAC) ※