日産・フィガロ
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テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 フィガロ (Figaro) は、日産自動車が1991年と1992年に販売していた乗用車である。
Be-1(1987年)、パオ(1989年)に続き、初代マーチ(K10型)をベースとした同社のパイクカー・シリーズの第3弾であった。
概要
レトロなデザインされた小型オープンカーであり、手動で開閉するトップや、本革シート[1]を備えていた。型式はFK10型で、乗車定員は4名、初代マーチ(K10型)をベースとしたパイクカーシリーズのなかでは唯一、ターボエンジン[2]を搭載していた。コンセプトは、「日常の中の非日常」であった。
1991年2月14日、限定2万台で発売され、同年8月末までに3回に分けて抽選するという販売方式がとられた。
新車販売は日本国内でのみ行われたが、諸外国[3]、特にイギリスでは広い人気を得、セレブリティ[4]のオーナーも現れた[5]。日本と同じ右ハンドルということもあり多くの中古車が輸入され、かつてのロンドンにはフィガロ専門の中古車店もあったという。
年表
- 1989年10月 - 東京モーターショーにて試作車が公開される。
- 1990年 - 高田工業にて委託生産開始[6]。
- 1991年2月14日 - 販売開始。
- 同年4月、日産自動車の提供によるオムニバス映画「フィガロ・ストーリー」が公開された[7]。都市、恋愛、車、をテーマとして、アレハンドロ・アグレスティ、林海象、クレール・ドニの監督により製作、日本全国の映画館で上映された。
- 同年10月、通商産業省選定グッドデザイン賞。
- 1992年 - 販売終了。
車名の由来
モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」に登場する、機知に富んだ主人公の男性の名前にちなむ。
参考文献
- エンスーCARガイド「日産パオ&フィガロ&Be-1」 三樹書房 2008年9月初版 ISBN978-4-89522-517-5 C0075
脚注
- ↑ フロントシートのヘッドレスト下部、リアシート両サイドエッジ部分には、革同士の摩擦音防止のため、合成皮革が使用されている
- ↑ マーチターボ2型(後期型)と同じSOHCターボエンジンである
- ↑ 中央日報、2008年4月1日
- ↑ エリック・クラプトンや、オアシスのノエル・ギャラガーなどが知られる(PDの思想委員会編 『プロダクトデザインの思想 <Vol.3>』 ラトルズ、2005年)
- ↑ 坂井直樹のパイクカーの話
- ↑ 高田工業(会社沿革)
- ↑ 日産ミュージアム -時代の先端を象徴したマーチのパイクカー