ヨークベニマル
テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox 株式会社ヨークベニマル(英称:York Benimaru Co.,Ltd.)は、福島県を中心に東北南部から関東北部にかけてスーパーマーケットチェーンを展開する福島県郡山市の企業。2006年(平成18年)9月、セブン&アイ・ホールディングスの完全子会社となった。
目次
概説
食料品を中心に衣料、雑貨などを扱うスーパーマーケットで、店舗数は182店である(2012年(平成24年)11月現在)。福島県、宮城県、山形県、栃木県、茨城県でドミナント出店している。2000年代以降は、ヨークタウンと呼ばれるドラッグストアやホームセンターなどと複合したオープンモール型のショッピングセンターによる出店が多い。月の初めの3日間に行われる「いち・に・さんの市」などの、特定の日に行われるセールが古くから行われていた。現在では月の中間の3日間で「どまんなか得の市」も行われている。
セブン&アイグループ(旧・IYグループ)の一員で、イトーヨーカ堂との提携関係により安定した店舗展開を進めてきた(イトーヨーカ堂が31.4%出資)。セブン&アイグループのスーパーマーケットであるヨークマートが関東地方に展開しているため、地域的に住み分けている状況にある。関東地方では茨城県・栃木県のみに出店し、他の都県はヨークマートが営業している。かつては茨城県南地域にヨークマートとヨークベニマルが混在していたが、現在茨城県内にヨークマートはない。
ただし2008年(平成20年)4月、セブン&アイグループは、2009年(平成21年)からヨークマートをヨークベニマルに事業統合することを発表した。すでにカドヤのヨークベニマル転換が完了しており、ヨークマート統合後はグループのスーパーマーケット事業のほとんどをヨークベニマルに集約することになる(ほかにはそごう・西武系列のザ・ガーデン自由が丘があるが、こちらは百貨店や駅ビルの食品売り場を構成する出店形態が主である)。
一方、同じくIYグループのデニーズジャパンとフランチャイズ契約を行って1985年(昭和60年)10月から福島県で外食産業を展開したが、1997年(平成9年)3月にはデニーズジャパンに営業譲渡し、本業であるスーパーマーケットに集約している。
セブン&アイ・ホールディングスの発足後も東証1部に上場していたが、2006年(平成18年)9月1日に株式交換により同社の完全子会社になったことから、2006年(平成18年)8月28日に上場廃止。ただし完全子会社後も本店、資本金、代表、業態はそのまま続行しており、ロゴも鳩のマークを継続使用している。
ヨークベニマルの「ヨーク」は、Ito Yokado のYokをアレンジしたYorkであり、「ベニマル」は、かつての紅丸商店のBenimaruを合わせたもの。
かつては社会人野球チームを擁して都市対抗野球にも8回出場し、1987年(昭和62年)と1994年(平成6年)の2度ベスト8に進出したが、1999年(平成11年)に解散している。
一部の店舗には、「ベニーズ」というフードコートを併設している(同じセブン&アイグループのイトーヨーカドー、ヨークマート等にあるフードコートは「ポッポ」である)。2000年(平成12年)8月13日に放送された『ザ!鉄腕!DASH!!』で、東北弁のおばあちゃんが話す「ベニーズで何か食いな」という指示に対し、松岡昌宏(TOKIO)が「デニーズ」をおばあちゃんが訛って言ったものと勘違いしていて、言われたとおりに行ったら本当に「ベニーズ」だったというシーンがあり、有名になったことがある。
ヨークベニマルは大きくわけて2種類に略される。地元福島県中通り地方では、イトーヨーカドーとの提携以前の店名である「ベニマル」が定着しており、ヨークベニマルとなった現在も「ベニマル」と呼ばれることが多い。紅丸商事時代の店舗の看板やロゴは、カタカナ表記の朱色の「ベニマル」だった。ヨークベニマルに改称後に進出した会津地方やその他の県では、「ヨーク」[1]と呼ばれることが多い。ちなみにヨークベニマル本社では「ヨーク」の略称を使っている。
商品開発
セブン&アイグループで展開されているプライベートブランド、「セブンプレミアム」の開発においては、ヨークベニマルが主体となっている。[2]。
電子マネー
セブン&アイホールディングスグループの電子マネー・nanacoは、2012年(平成24年)4月以降順次、郡山市の富久山店で4月17日から先行導入し、試験的に実施。5月15日に福島市や郡山市など中通り地区、同22日に会津、いわき両地区で導入する。茨城、栃木、宮城各県などを含め、6月26日に全店舗の導入が完了した。なお、nanaco導入以前から店内に設置されているセブン銀行ATMでは、導入以前からチャージ・残高照会が可能であった。
沿革
- 1947年(昭和22年)6月12日 - 大高善雄が株式会社紅丸商店設立[3]。
- 1948年(昭和23年)9月 - 福島県郡山市中町にて紅丸商店創業。
- 1963年(昭和38年)10月 - 紅丸商事株式会社設立。紅丸商店の営業全般を承継。
- 1969年(昭和44年)6月 - 食品加工部門を分離し、日の丸食品(現在のライフフーズ)設立。
- 1972年(昭和47年)11月 - 山形県進出。米沢市に米沢店開店。
- 1973年(昭和48年)
- 3月 - 株式会社イトーヨーカ堂と業務提携。
- 10月 - 社名を株式会社ヨークベニマルに変更。
- 1977年(昭和52年)
- 1980年(昭和55年)11月 - 東京証券取引所市場第二部上場。
- 1984年(昭和59年)8月 - 東京証券取引所市場第一部指定。
- 1989年(平成元年)2月 - 栃木県進出。那須塩原市(当時の黒磯市)に黒磯店開店。
- 2002年(平成14年)9月1日 - 株式会社みどりやスーパーを株式交換により完全子会社化。
- 2005年(平成17年)
- 4月 - 茨城県進出。水戸市に赤塚店開店。
- 9月1日 - 株式会社スーパーカドヤを株式交換により完全子会社化。
- 12月 - ダイエーから閉店した直営店2店舗の営業譲渡を受ける。
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2010年(平成22年)
- 2月 - 完全子会社になっていた株式会社藤越を吸収合併。
- 8月 - カドヤ全店ヨークベニマルに転換完了。
- 2012年(平成24年)6月26日 - 全店舗に電子マネー・nanacoが導入。
- 2013年(平成25年)6月27日 - 商品の製造を請け負う下請会社に対し、代金1億7,286万円を不当減額したとして、公正取引委員会から下請法違反で勧告を受ける[5]。
いち・に・さんの市
月1回開催されるセールで、商標登録もなされている(商標登録番号第4750299号)。
毎月1、2、3日に開催(例外として新春は4 - 7日、4日が日曜の場合稀に1、2、3、4日と4日間開催するパターンがある)。その期間中、特別商品が安くなったり、個数限定で値段が安くなったりする。
また、本社がある福島県などでは浸透し、CMソングも既に何年も放送されている。姉妹セールとして毎月15日ごろ開催の「どまんなか得の市」がある。
店舗一覧
現在の店舗
店舗数 - 185店(2013年(平成25年)7月現在)[6] テンプレート:Main2
閉店した店舗一覧
- ×は現在建物が解体された店舗。
福島県
- 会津若松市
- 西若松店・花春店以外は全て「マルトミ」から営業譲渡された店舗である。
- 駅前店×(会津駅前店、現在はホテルアルファーワン会津若松)
- 御旗町店×(県営住宅に宅地分譲)
- 行仁店(1994年閉店、現在のブイチェーン行仁店)
- 材木町店(西若松ショッピングプラザ、材木町一丁目にあった)
- 中町店(会津中町店 マルトミ創業地、1995年8月に閉店後、株式会社ブイシージーに営業を譲渡しブイチェーン中町店として営業してきたが、2008年(平成20年)春に閉店。現在は空き店舗)
- 旧・西若松店×(一旦建て直しのため閉店となっていたが、2005年(平成17年)10月14日にリニューアルオープンした)
- 旧・花春店×(会津地方第一号 1977年4月開店、一旦老朽化に伴い建て直しのため2005年(平成17年)9月25日に閉店となっていたが、2006年(平成18年)4月11日に新築オープンした)
- 城西店(現在は建物を約半分に減築し、地元資本のスーパー・ヤマヘイが営業)
- 米代店×(エスショップ・ブイチェーンに変わった後閉店。しばらく空き店舗であったが、現在は取り壊され地元の楽器店の店舗に建て替えられる)
- 郡山市
- 開成店(国道49号・開成3丁目交差点付近、現在のブイチェーン開成三丁目店)
- 小原田店×(新小原田店に機能移転、新店より東の小原田小学校の近く、現在は病院)
- さくら通り店×(1994年閉店、東邦銀行郡山支店西隣、現在は公園)
- 虎丸店×(1994年開店の小型店舗、ザ・モール郡山斜向かい、現在ツルハドラッグとドコモショップ)
- 初代・中町店(創業の地。後にイトーヨーカドー郡山店(旧店舗)地下に移転し、旧店舗はヨークベニマル運営のファンシーショップ「チロンヌップ」としてしばらくの間営業した)
- 2代目・中町店×(郡山イトーヨーカドー店(イトーヨーカドー郡山店の地下食品売り場) 1988年1月の閉店後に解体され、現在はうすい第1駐車場)
- 西ノ内店(ヨークベニマル食品館、イトーヨーカドー郡山店の食品売り場として)
- 深沢店(深沢1丁目、1994年に閉鎖され現在は空き店舗)
- 旧・方八町店×(芳賀にあった。横塚店開店に伴い閉店、現在は取り壊され宅地分譲。方八町一丁目にある現在の方八町店とは別店舗)
- 旧・希望ヶ丘店×(老朽化で、店舗を建て直すため、2008年(平成20年)9月23日に一旦閉店し、立地はそのままで2009年(平成21年)5月29日にリニューアルオープン)
- 二本松市
- 二本松店(市街地にあった小型店)
- 本宮市
- 須賀川市
- 白河市
- 白河店(イトーヨーカドー白河店の食品売り場として)
- 福島市
- 旧・泉店×(旧店舗建て直しのため、2007年(平成19年)8月19日に一旦閉店となっていたが、2008年(平成20年)4月25日に福島泉店としてリニューアルオープンした)
- 上町店(福島上町店、現在の県庁通り沿いにあった)コンビニぐらいの広さで「紅丸」として営業。現在はその場所に書店がプレハブで営業している。
- 福島西口店(イトーヨーカドー福島店の食品売り場として)
- 三河店×(三河南町、福島県道70号福島吾妻裏磐梯線沿い、現在の福島銀行福島西支店の西隣にあった)
- 信夫通り店×(国道13号沿い、置賜町にあった。現在はぱーきんぐパセオ)
- 旧・笹谷店×(2012年(平成24年)4月23日に建物の老朽化や東日本大震災の影響により閉店。建て替えた後、2013年(平成25年)1月25日に新笹谷店としてリニューアルオープン)
- いわき市
宮城県
- 仙台市
- 名取市
山形県
- 米沢市
- 米沢中央店(現在の米沢店と併存した後、1994年閉鎖[7])
茨城県
- ひたちなか市
- 田彦店(東大島店開店に伴い2012年(平成24年)9月9日閉店)
移転した店舗一覧
福島県
- 三春町
- 旧・三春店×(2012年2月11日に老朽化のため新店舗へ移転の為閉店。移転後に解体)
山形県
- 東根市
- 東根店(移転新築。理由は建物の所有者だった天童市の千恵企画の自己破産によるもの。旧店舗は現在空店舗、破産管財人の管理下におかれている)
POSシステム
関連会社
セブン&アイ・ホールディングスのグループ全体についてはセブン&アイ・ホールディングスを参照。
ヨークベニマル子会社は、以下の1社。
- ライフフーズ
- 福島県郡山市。ヨークベニマルの食品加工部門から独立した、惣菜等の製造・販売の会社。
脚注
外部リンク
テンプレート:セブン&アイ- ↑ また、「店舗名+ヨーク」(例:ヨークベニマル花春店→花春ヨーク)や、「ヨーベニ」と呼ぶ事例もある
- ↑ セブン&アイホールディング「セブン&アイの挑戦」より
- ↑ 息子は大高善兵衛(旧社長)(テンプレート:Cite news)。
- ↑ テンプレート:PDFlink
- ↑ ヨークベニマルに勧告 1億7000万円を不当減額 47NEWS(福島民友新聞社) 2013年6月28日
- ↑ 但し福島県の5店(原町店、浪江店、大熊店、夜ノ森店、富岡店)は東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で休業中である。
- ↑ 1994年5月13日 日本経済新聞「ヨークベニマル、宮城・利府など5店舗、今年度出店「地域占有」進める」より