日本スポーツ振興センター
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独立行政法人日本スポーツ振興センター(にほんスポーツしんこうセンター、Japan Sport Council, JSC)は、独立行政法人日本スポーツ振興センター法に基づいて設置されている独立行政法人である。文部科学省の外郭団体。
概要
2003年(平成15年)10月1日、それまでの日本体育・学校健康センターの業務等を承継するかたちで設立された。設立時には、日本政府から1,953億5,600万円余りが出資されている[1]。
法人設立の趣旨は国民の健康増進であり、業務は国立競技場の運営、スポーツ科学の調査研究、スポーツ振興くじ(toto)の実施などのスポーツ関連事業と、学校災害共済給付制度の運営、学校における安全・健康保持の普及などの学校関連事業とに二分される。
業務内容
- 国立競技場の運営及びスポーツの普及・振興に関する業務
- スポーツ科学・医学・情報研究業務
- ナショナルトレーニングセンターの管理・運営業務
- スポーツ振興のための助成業務
- スポーツ振興投票等業務
- 災害共済給付及び健康安全普及業務
批判
日本スポーツ振興センターは文部科学省の外郭団体であり、役員には文部省(現文部科学省)、大蔵省(現財務省)といった中央省庁からの天下り官僚が就任している。
また、日本スポーツ振興センターの年に2回ある助成審査委員会の会議は全報道機関に公開されていたが、2007年4月5日の会議から運動記者クラブのみに限定されている[2]。
日本スポーツ振興センターは、学校管理下での事故などが原因で死傷した児童・生徒に対する災害共済給付金の支給も行っている。しかし、給付対象となるかどうかは事故などの発生が学校管理下か否かで決まるため、いじめを苦にした学生が自殺した場合には学校内で自殺したか否かによって取り扱いが異なることになり、毎日新聞がこれを批判したことがある[3]。
沿革
関連前史
- 1955年(昭和30年):日本学校給食会設立
- 1958年(昭和33年):国立競技場設立
- 1960年(昭和35年):日本学校安全会設立
- 1982年(昭和57年):日本学校健康会設立
- 1986年(昭和61年):日本体育・学校健康センター設立
- 1990年(平成2年):スポーツ振興基金部を設置
- 1999年(平成11年):スポーツ振興投票部を設置
- 2001年(平成13年):国立スポーツ科学センターを設置
日本スポーツ振興センター
- 2002年(平成14年):「独立行政法人日本スポーツ振興センター法」(平成14年法律第162号)が公布
- 2003年(平成15年):独立行政法人日本スポーツ振興センター設立
- 2008年(平成20年):ナショナルトレーニングセンターを設置
- 2009年(平成21年):文部科学省から登山研修所の管理運営を任される
法人概要
- 本部所在地
- 本部事務所 東京都新宿区霞ヶ丘町10番1号
- 国立霞ヶ丘競技場(国立競技場) 東京都新宿区霞ヶ丘町10番2号
- 秩父宮記念スポーツ博物館・図書館 東京都新宿区霞ヶ丘町10番2号
- 秩父宮ラグビー場 東京都港区北青山2-8-35
- 国立代々木競技場(第一・第二体育館) 東京都渋谷区神南2-1-1
- 国立スポーツ科学センター・ナショナルトレーニングセンター 東京都北区西が丘3-15-1
- 戸田艇庫 埼玉県戸田市戸田公園4-9
- 衛生管理室 東京都杉並区阿佐谷北3-29-12
- 支所所在地
- 役員(2011年10月1日現在)
- 役職員数と総人件費(2009年度報告)
- 役員 常勤:6名、非常勤:1名
- 職員 常勤:292名、非常勤:87名
- 総人件費 44億8295万5000円(給与、賞与、報酬、退職引当、福利厚生の合計)
- 資本金:資本金は政府出資金により賄われており、2009年度末の残高は2265億5200万9822円(2009年度貸借対照表)
- 主務大臣:文部科学大臣
財務状況
- 運営費交付金
- 2003年度:30億9778万9000円(2003年度決算)
- 2004年度:50億8582万7000円(2004年度決算)
- 2005年度:50億2256万3000円(2005年度決算)
- 2006年度:47億8215万1000円(2006年度決算)
- 2007年度:53億7493万1000円(2007年度決算)
- 2008年度:70億7100万1000円(2008年度決算)
- 2009年度:60億2628万5000円(2009年度決算)
- 2010年度:59億4500万0000円(2010年度予算)
- 施設整備費補助金
- 2003年度:7億1725万5000円(2003年度決算)
- 2004年度:7億2723万0000円(2004年度決算)
- 2005年度:6億1777万8000円(2005年度決算)
- 2006年度:29億4713万4750円(2006年度決算)
- 2007年度:15億0635万1000円(2007年度決算)
- 2008年度:18億2135万3050円(2008年度決算)
- 2009年度:26億5938万7200円(2009年度決算)
- 2010年度:38億1500万0000円(2010年度予算)
以上のように運営費の一部は国民の税金によって賄われている。
- 当期純損失または純利益
- 2003年度純損失:10億3176万4297円(2003年度決算)
- 2004年度純損失:168億7748万8186円(2004年度決算)
- 2005年度純損失:120億1734万9250円(2005年度決算)
- 2006年度純利益:35億4184万8437円(2006年度決算)
- 2007年度純利益:150億2358万7526円(2007年度決算)
- 2008年度純利益:127億8765万0498円(2008年度決算)
- 2009年度純利益:20億8731万5559円(2009年度決算)
ただし、2006年度には債務免除益60億円が含まれる。
- 国庫納付金
- 2006年度:4842万5647円(2006年度決算)
- 2007年度:7億2776万4632円(2007年度決算)
- 2008年度:61億2951万2561円(2008年度決算)
- 2009年度:80億1805万7358円(2009年度決算)
組織
- 国立スポーツ科学センター
- 国立霞ヶ丘競技場
- 国立代々木競技場
- 代々木第一体育館
- 代々木第二体育館
脚注
- ↑ 現在は2,039億5,400万円
- ↑ テンプレート:Cite journal
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- ↑ 『日本青年館建て替えへ・神宮外苑のホテル・ホール・「五輪」会場の近さ売りに』 日本経済新聞平成25年3月6日朝刊
- ↑ JSC本部ビル便乗緩和 新国立超す高さ80メートル 東京新聞2014年1月6日