李昌鎬
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李昌鎬(イ・チャンホ、이창호、1975年7月29日 - )は、韓国の囲碁棋士。全羅北道全州市出身、韓国棋院所属、曺薫鉉門下、九段。国内棋戦優勝140回、1990年代から2000年代にかけて世界棋戦優勝20回を数え、世界最強と呼ばれた。棋風は序中盤はじっくり打ち、ヨセが強く「神算」と呼ばれ、「石仏」のニックネームもある。
経歴
小学1年の時に祖父から囲碁を習い、その後田永善七段に師事。1984年9歳の時、曺薫鉉の内弟子になり、韓国棋院研究生となる。1986年11歳で入段。1989年最高位戦でタイトル初挑戦し、師の曺薫鉉に1-3で敗れる。同年KBS杯バドゥク王戦で金秀壮を2-0で破って初タイトルを獲得し、14歳の最年少タイトル獲得記録となる。続いて最高位戦で初めて師の曺薫鉉を3-0で破ってタイトル獲得。
1990年国手戦でも曺に3-0でタイトル奪取。この頃に、曺、徐奉洙、劉昌赫とともに四強(四人幇)と呼ばれるようになる。テレビ囲碁アジア選手権戦で準優勝。1991年沖岩高校に入学し、それとともに師宅を離れて一人暮らしを始める。この年「囲碁クラブ」誌の企画で依田紀基と五番勝負を行い、1-3で敗れ、以後しばらく依田を苦手とした。1992年16歳の時、東洋証券杯優勝。史上最も若い囲碁世界チャンピオンになった。
- 1993年 東洋証券杯優勝。
- 1995年 テレビ囲碁アジア選手権戦優勝。
- 1996年 テレビ囲碁アジア選手権戦、世界囲碁選手権富士通杯、東洋証券杯優勝、世界囲碁最強戦優勝。推挙により九段昇段。銀冠文化勲章受章。
- 1997年 三星火災杯世界オープン戦、LG杯世界棋王戦優勝。
- 1998年 東洋証券杯、三星火災杯、富士通杯優勝。
- 1999年 LG杯、三星火災杯優勝。
- 2001年 応昌期杯、LG杯優勝。
- 2002年 テレビ囲碁アジア選手権戦優勝。
- 2003年 トヨタ&デンソー杯囲碁世界王座戦優勝、春蘭杯世界囲碁選手権戦優勝。世界戦グランドスラム達成。
- 2004年 LG杯優勝。
- 2005年 春蘭杯優勝。
- 2007年 王位戦で11連覇達成。
農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦では2000年第1回から韓国チーム主将を務め、第6回まで無敗の14連勝で韓国6連覇をもたらす。2010年、元囲碁記者の李度侖と結婚。
棋士ランキングでは、2005年8-10月、06年2-10年2月まで李世乭らと交互に1位。中国囲碁リーグには2010年から乙級リーグに出場。通算成績は1676勝591敗(2014年7月27時点、第2位)
タイトル歴
- 国際棋戦
- 東洋証券杯世界選手権戦 1992、93、96、98年
- テレビ囲碁アジア選手権戦 1995-96、2002年
- 世界囲碁選手権富士通杯 1996、98年
- LG杯世界棋王戦 1996、99、2001、04年
- 三星火災杯世界オープン戦 1997-99年
- 応昌期杯世界プロ囲碁選手権戦 2001年
- 春蘭杯世界囲碁選手権戦 2003、05年
- トヨタ&デンソー杯囲碁世界王座戦 2003年
- 中環杯世界囲碁選手権戦 2007年
- 世界囲碁最強戦 1996年(2-0 武宮正樹、2-0 馬暁春)
- 中韓天元対抗戦 1997(2-1 常昊)、98(2-1 常昊)、99(2-0 常昊)、2000(2-0 常昊)
- 柳州杯世界囲棋大師戦 2012年 2-1 常昊
- 国内棋戦
- KBS杯バドゥク王戦 1988、91、94、98、2001-02、04-05、07-10年
- 新王戦 1989年
- 最高位戦 (韓国) 1989-91、93-99年
- 国手戦 1990、93-97、2002-03、06、10年
- 大王戦 1990-92、94-97年
- 王位戦 (韓国囲碁) 1990、95、97-2007年
- バッカス杯戦・バッカス杯天元戦 1990-92、96-99年
- 名人戦 (韓国) 1991-96、98-2003、09年
- 帝王戦 1991-93年
- BCカード杯戦 1992-95、97年
- 倍達王戦 1992-93、96、98年
- 国棋戦 1993-96年
- 覇王戦 1993-94、2001-02年
- 棋王戦 (韓国) 1993-94年
- SBS杯連勝囲碁最強戦 1993-95年
- 棋聖戦 (韓国) 1993-2003年
- テクロン杯プロ棋戦・LG精油杯プロ棋戦 1997-98、2001、03-04年
- 電子ランド杯王中王戦 2005-6、08年
- 圓益杯十段戦 2006、08年
その他の棋歴
- テレビ囲碁アジア選手権戦 準優勝 1990、99、2000、06年
- 春蘭杯世界囲碁選手権戦 準優勝 1998、2008年
- LG杯世界棋王戦 準優勝 2003、10、12年
- 世界囲碁選手権富士通杯 準優勝 2007-09年
- 三星火災杯世界オープン戦 準優勝 2005-06年
- 応昌期杯世界プロ囲碁選手権戦 準優勝 2008年
- 真露杯SBS世界囲碁最強戦
- ロッテ杯中韓囲碁対抗戦
- 農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦
- CSK杯囲碁アジア対抗戦
- 江原ランド杯中韓囲碁対抗戦 2006年 0-1(×常昊)
- 三星火災杯ペア碁最強戦 優勝 1997年(南治享とペア)
- 鳳凰古城世界囲棋嶺鋒対決 2005年 4コウ無勝負(-常昊)
- アジア競技大会 2010年男子団体戦 優勝
- 珠鋼杯世界囲碁団体選手権 2013年 4位(韓国ワイルドカードチーム)
- 韓国囲碁リーグ
- 2004年(フィダーハウス)5-2
- 2005年(ハンゲーム)4-3
- 2005年(毎日乳業)12-2(最多賞)
- 2007年(光州Kixx)9-4
- 2008年(光州Kixx)5-8
- 2009年(光州Kixx)7-5
- 2010年(ネットマーブル)6-5
- 2011(ネットマーブル)10-4
- 2012(ロッテ損害保険)5-7
- 2011(ネットマーブル)7-6
- 2014(新安天日塩)
- 中国囲棋乙級リーグ戦
- 2010年(広州広日)
- 2011年(広州広日)6-1
- 2013年(安徽華億)3-4
- 2014年(成都漢融騰格里文化伝播有限公司)3-4
記録
- 最年少国際棋戦優勝 16歳5ヶ月
- 世界戦グランドスラム
- 世界戦通算最多勝利 21回
- 連勝記録 41連勝(1991年)
著作
- 『名局細解 李昌鎬』誠文堂新光社 2004年
参考文献
- 孫鐘洙『李昌鎬物語』岸井紀子訳、棋苑図書、2009年