いいひと。

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テンプレート:Sidebar with collapsible lists テンプレート:Sidebar with collapsible listsいいひと。』は、雑誌『ビッグコミックスピリッツ』に連載された高橋しん作の漫画、および同作品を原案としたテレビドラマ。漫画単行本は小学館ビッグコミックス)から全26巻が発売された(後に小学館文庫で全18巻刊行)。

概要

底抜けの「いいひと」北野優二(以下、作中表記に準じ「ゆーじ」と表記)と、目の前に現れた「いいひと。」の存在に触発され(あるいは感化され、あるいは反発し、あるいは変わらないまま)ながら生きる、たくさんの人々の物語である。

長編漫画において、各エピソード単位の中心的なキャラクターというものが存在し、全編の主人公はそれらエピソード内では狂言回し的な存在になっている、という構成をとる作品は珍しくない。しかし、作者である高橋によれば、この作品の方向付けを固めた時点(具体的には3巻5話=通算27話目から始まる、いわゆる「LCチーム編」)以後、積極的にそのような構成をとった、すなわち各エピソード毎の主人公を設定し、全編の主人公である筈のゆーじは「媒体」として位置づけた、とのことである。尚、タイトルの『いいひと。』に“”がついているのは、「いいひと」が主人公のゆーじ個人だけを指すのではなく、登場人物みんなに呼びかける言葉にしたいから、という作者の願いによるものである。各話サブタイトルは大体アーティストの曲名やアルバム名などが元ネタになっている事が多い。

2011年3月26日には作者の公式サイトで東日本大震災への精神的支援として、小学館から許可を取った上で期間限定で「神戸・震災復興編」の再編集版である『いいひと。+…and I still remember.〜これから。』(PDF版)が無料配された[1]。また第1話の再編集版も配信されており、4月11日には第2期配信、5月11日には第3期配信も行われた。

あらすじ

ゆーじは北海道出身の青年で、高校・大学と陸上部の長距離走選手だった自分に夢を見させてくれた愛用のシューズの販売元、国内最大手のスポーツ用具メーカー「ライテックス」が好きだからと、上京して同社の面接を受ける。持ち前のお人好しぶりから様々な厄介事に巻き込まれて面接に遅刻したり、紆余曲折を経ながらも入社を果たす。そして入社後、新入社員を代表してスピーチを行うが、その場面で社長に苦言を呈す。その後、様々な思惑により、様々な部署を異動する事になるが、最初は不審がられたり反感を持たれたりしながらも、持ち前の人の好い性格で周りの人の心を動かしていく。

登場人物

北野優二(きたの ゆうじ)
とても楽観的な青年。通称「ゆーじ」。いつも変わらずいいひとであり、まわりのみんなの「いいひと。」な自分を目覚めさせてゆく。ポリシーは「自分の周りの人の幸せが自分の幸せ」。糸のように細い目がトレードマーク。
桜妙子(さくら たえこ)
ゆーじの2歳下の彼女。札幌在住の大学生→ファミリーレストランアルバイト→自営業(ゆーじの手伝い兼店番)。高校時代はゆーじが所属する陸上部のマネージャーだった。ゆーじのよき理解者であり、ゆーじとの遠距離恋愛を貫徹する。
城山清七郎(しろやま せいしちろう)
ライテックス人事部長。面接に大遅刻してきたゆーじに呆れながらも(その後、家族や社員達がゆーじに道行に助けられており、そのせいで遅刻したことを知ったこともあってか)採用。研修後に急遽ゆーじの本社配属が決まったため社員寮の部屋の手配が間に合わず、自宅に下宿させる羽目に。部下には厳しいが、娘の真理子や孫のみち子には甘い。
城山みち子(しろやま みちこ)
城山部長の孫で、幼稚園児。愛称「みっちゃん」。ゆーじが面接を受けに上京する日、母親共々飛行機のチケットを譲ってもらった。物心つく前に父親を過労死で喪っており、ゆーじを「パパ」と呼んで慕う。後に描かれた番外編の短編漫画『さよなら、パパ。』(同名の短編集コミックスの表題作)の主人公は、成長したみち子である。
城山真理子(しろやま まりこ)
城山部長の娘であり、みち子の母親。ゆーじに対し、過労死で亡くなった夫の面影を重ねてしまう自分に戸惑う。主人を亡くした悲しみからは立ち直る事が出来たが、後に……。
岩倉健之介(いわくら けんのすけ)
ライテックス創業者。社長でありながら電車通勤している。入社式の日、親切心とはいえ自分を年寄り扱いした失礼な青年( = ゆーじ)が新入社員代表挨拶をしたことに驚き激怒するが、(利害が一致したのか)何とかその場は収める。最大手スポーツメーカー、ライテックスの創業者という自負が強いのか、権力志向が強く最後まで作中でその座を譲る事はなかった。その影には頭脳明晰な謎の秘書、令子の存在も大きかったようである。
反町(そりまち)
ライテックス副社長にして人事担当重役。新人研修初日の挨拶に出席するために乗ったタクシーが脱輪し、ゆーじに助けられる。己が野望の捨て駒としてゆーじの人事を動かし、ゆーじの「いいひと」さに動じることがない。実はゆーじの父親と関わりが深い人物らしいが、遂に本編でそれが語られる事はなかった。
二階堂千絵(にかいどう ちえ)
ライテックス人事部主任。東大文学部社会心理学科首席卒業。一見エリート才女のように見えるが、結構ドジな面もある。電車内で、面接に向かうゆーじを痴漢と間違えたりなどトラブルメーカー的存在になる事もあるが、突拍子もないゆーじの言動を危なっかしくて放っておけないのか、何かとゆーじに積極的に協力している。
稲葉健一(いなば けんいち)
ゆーじの同期。別枠で採用されたエリート。ライテックス花形部署の東京本社第一営業部所属。女好きでマイペースの個人主義者。時々(不本意ながらも)ゆーじの行動に巻き込まれ、結果的にゆーじのフォローをする事もある。

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テレビドラマ

テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible listsいいひと。』は、1997年4月15日から6月24日まで、火曜日 22:00 - 22:54(JST)にフジテレビ系列で放送されていた関西テレビの企画・制作のテレビドラマである。

平均視聴率20.4%。

同時期に放映していた『ギフト』(フジテレビ)のシーンとシンクロして、同じ SMAPのメンバーである木村拓哉も出演したことがある。他にも中居正広香取慎吾も友情出演した。

あらすじ

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キャスト

スタッフ

  • 原案:高橋しん
    • クレジットが「原作」ではないのは、原作者が原作漫画最終話でテレビドラマに不満を語ったため。当初は「原作」としてエンディングのスタッフロールでテロップされていたが、あまりに原作とかけ離れた演出であったためか、途中話よりテロップが「原案」に変更された。
    • 単行本最終巻のあとがきにてドラマ版が連載終了の原因になったと見受けられる記述もある。
  • 脚本:田辺満中谷まゆみ三上幸四郎樫田正剛
  • タイトルデザイン:ベイブリッジスタジオ
  • プロデューサー:稲田秀樹、大平雄司
  • プロデューサー補:守屋圭一郎
  • 演出:星護村上正典、加門幾生
  • 演出補:加門幾生、都築淳一高橋伸之
  • 音楽:本間勇輔

サブタイトル

各話 放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率 備考
第1話 1997年4月15日 都会は忙しい! 純情すぎる男東京へゆく!! 田辺満 星 護 24.6% 20分拡大
第2話 1997年4月22日 研修はつらいよ、走れ! ゆーじ!! 田辺満
三上幸四郎
村上正典 18.7%
第3話 1997年4月29日 はじめてのお仕事 田辺満 星 護 20.6%
第4話 1997年5月6日 ハンパ課夢の新商品 中谷まゆみ 村上正典 18.5%
第5話 1997年5月13日 新入社員走る! 出張ですッ!! 田辺満 星 護 17.3%
第6話 1997年5月20日 北海道の恋人、上京す 村上正典 18.0%
第7話 1997年5月27日 閉じこめられた女 田辺満
三上幸四郎
加門幾生 18.5%
第8話 1997年6月3日 絶体絶命の大ピンチ! 中谷まゆみ 村上正典 19.8%
第9話 1997年6月10日 一発大逆転 樫田正剛 星 護 20.3%
第10話 1997年6月17日 ついに誕生! シンデレラ 中谷まゆみ 村上正典 20.2%
最終話 1997年6月24日 走れ! 透明シューズに夢を乗せて…
愛と涙と感動のラストラン
田辺満 星 護 23.2% 60分拡大
平均視聴率20.4%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:前後番組 テンプレート:関西テレビ火曜10時枠の連続ドラマ

  1. 漫画「いいひと。」の阪神・淡路大震災復興編、今震災の精神的支援として期間限定で無料公開エキサイトニュース 2011年3月27日