交響曲第94番 (ハイドン)
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テンプレート:Portal 交響曲第94番ト長調 Hob.I:94は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1791年に作曲した4楽章からなる交響曲で、ロンドン交響曲のうちの1曲である。「驚愕」の愛称でよく知られている。ハイドンの全作品のうちでも最も有名な部類に入る。第2楽章は特に有名。
愛称の由来
「驚愕」という愛称は、第2楽章のはじめの静かな演奏の後、びっくりするような大音量の和音が現れることに由来するといわれている。また、大音量にびっくりしたのではなく、緩徐楽章にトランペットを使うという、当時としては常識はずれのオーケストレーションにびっくりしたのだ、ともいわれている。逸話として、演奏会場で居眠りしている婦人方を起こすために書いた、とも言われている。
楽器編成
曲の構成
- ト長調、3/4拍子の序奏と6/8拍子のソナタ形式(提示部反復指定あり)の主部からなる。第2主題は旋律的性格が薄いもので、シンコペーションによるリズムに走句風のパッセージが乗る形をとる。コデッタ主題は対位法的楽想によるもの。
- 第2楽章 Andante
- ハ長調 2/4拍子、変奏曲形式(主題と4つの変奏)。有名な主要主題がピアニッシモで反復されると全合奏で「驚愕音」が鳴らされる。第2変奏はハ短調で、後半はフォルテで劇的に進行する。第3変奏はオーボエやフルートの木管がメインになる。第4変奏ではクライマックスが築かれ、コーダではオーボエとファゴットが主題を奏でて静かに曲が終わる。
- ト長調、3/4拍子、3部形式。ハイドンのメヌエットとしては最も速いテンポ表記が与えられている。
- ト長調 2/4拍子、ロンドソナタ形式。第2主題は軽やかなリズムに乗って奏され、コデッタはやはりフォルテフレーズである。展開部は第1主題で始まり、転調を繰り返して劇的に進行する。再び第1主題が現れると再現部。ト短調に転じた後、第2主題の再現も型どおりに続き、第1主題の動機に基づく短いコーダへなだれ込んでゆく。