仮面舞踏会 (横溝正史)
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テンプレート:基礎情報 書籍 『仮面舞踏会』(かめんぶとうかい) は、推理作家・横溝正史が著した長編推理小説[1]。
本作を原作として、現在(2014年3月)までにテレビドラマ2作品が制作されている。
ストーリー
銀幕の大スター鳳千代子は、過去4人の男と結婚して別れており、目下5人目の男、飛鳥忠煕と恋愛中であった。そして、その3番目の夫、槇恭吾が死体で発見されたのが、昭和35年8月14日だった。
飛鳥忠煕から事件調査の依頼を受け、現場に駆けつけた金田一耕助が見たものは、茶卓の上に意味ありげに散らばった朱色や緑色のマッチ棒であった。
解説
本作は1962年7月号から雑誌『宝石』で連載されるが、1963年2月号で横溝正史の風邪のため中断。その後、1974年に完成する。角川文庫版の冒頭には「江戸川乱歩に捧ぐ」という一文がある。
本作の時代は昭和35年(1960年)に設定されており、金田一耕助が活躍する長編としては、比較的に新しい時代となる。軽井沢の別荘地を舞台に、旧華族、芸能人、音楽家、学者らを登場人物として、横溝長編としては怪奇色を極力抑えた作品である。警察側に屈折した若手エリートを配したり新機軸も多い。しかしながら、他の代表作である『犬神家の一族』や『獄門島』などと同じく、第二次世界大戦や血縁というものが重要な要素となっている。
登場人物
- 金田一耕助(きんだいち こうすけ) - 私立探偵
- 等々力大志(とどろき だいし) - 警視庁警部
- 山下(やました) - 長野県警警部
- 日比野(ひびの) - 長野県警軽井沢署警部補、捜査主任
- 近藤(こんどう) - 長野県警軽井沢署刑事
- 古川(ふるかわ) - 長野県警軽井沢署刑事
- 鳳千代子(おおとり ちよこ) - 女優
- 飛鳥忠熈(あすか ただひろ) - 元公爵、千代子の恋人
- 飛鳥寧子(あすか やすこ) - 忠熈の妻、故人
- 飛鳥熈寧(あすか ひろやす) - 忠熈の息子、イギリスに留学中
- 神門雷蔵(しんもん らいぞう) - 寧子の父、神門財閥の創始者、故人
- 秋山卓造(あきやま たくぞう) - 忠熈の部下
- 多岐(たき) - 飛鳥家女中
- 桜井熈子(さくらい ひろこ) - 忠熈の娘
- 桜井鉄雄(さくらい てつお) - 熈子の夫
- 栄子(えいこ) - 桜井家女中
- 的場英明(まとば ひであき) - 考古学者
- 村上一彦(むらかみ かずひこ) - 的場の弟子
- 笛小路泰久(ふえのこうじ やすひさ) - 映画俳優、元子爵、千代子の最初の夫
- 笛小路篤子(ふえのこうじ あつこ) - 泰久の継母
- 笛小路美沙(ふえのこうじ みさ) - 泰久と千代子の娘
- 里枝(りえ) - 笛小路家女中
- 阿久津謙三(あくつ けんぞう) - 新劇俳優、劇団「草の実座」座長、千代子の2番目の夫
- 藤村夏江(ふじむら なつえ) - 阿久津の先妻
- 樋口操(ひぐち みさお) - 夏江の友人
- 槙恭吾(まき きょうご) - 洋画家、千代子の3番目の夫
- 根本ミツ子(ねもと みつこ) - 槙の別荘の管理人
- 津村真二(つむら しんじ) - 作曲家、千代子の4番目の夫
- 篠原克巳(しのはら かつみ) - 新現代音楽協会理事
- 立花茂樹(たちばな しげき) - 芸術大学音楽部作曲科の学生、津村の弟子、一彦の友人
- 田代信吉(たしろ しんきち) - 芸術大学音楽部作曲科の学生、心中未遂経験あり
- 小宮ユキ(こみや ゆき) - 田代の恋人、田代と心中し死亡
テレビドラマ
1978年版
『横溝正史シリーズII・仮面舞踏会』は、TBS系列で1978年6月3日から6月24日まで毎週土曜日22:00 - 22:55に放送された。全4回。
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1986年版
『名探偵・金田一耕助・仮面舞踏会』は、テレビ朝日系列の2時間ドラマ「土曜ワイド劇場」(毎週土曜日21:02 - 22:51)で1986年10月4日に放送された。
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