ザ・リング
テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox Film 『ザ・リング』(The Ring)は、2002年のホラー映画。1998年に日本で映画化され大ヒットした鈴木光司原作の映画『リング』をアメリカでリメイクしたものである。PG12(日本公開版)。続編として『ザ・リング2』も作られている。
概要
監督は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のゴア・ヴァービンスキー。ストーリーや作風は鈴木光司の原作小説ではなく、1998年に日本の角川映画が製作した映画版を踏襲したものとなっている[1]。人物設定も角川版を引き継いで、主人公の浅川和行に相当するレイチェルは女性、高山竜司に相当するノアもレイチェルの元夫となっているほか、「井戸から這い出しテレビ画面を抜け出て実体化するサマラ(山村貞子)」など、角川版のみで見られた印象的なシーンもそのままリメイクされている。
その一方で超能力の設定などは省略されており、呪いのビデオもより物語性の高いものになっている。また結末は、原作や角川版よりも、日本で最初に映像化されたテレビドラマスペシャル版『リング』(1995年/フジテレビ)のものに近い形となっている。
ストーリー
ある晩、レイチェル・ケラーの姪であるケイティが自宅で変死した。その他にも同時刻に複数の人間が死んでいるのを知ったレイチェルは、その原因が「呪いのビデオ」と呼ばれるビデオテープであるのを突きとめ、そのルーツを探るためにある所へ旅立った。そこでサマラ・モーガンという1人の少女の存在にたどり着いたレイチェル。自身もビデオを見てしまい、期限もわずかしかない。さらに自身が見た直後に不運にも息子、エイダンがそのテープを見てしまう。レイチェルは自身、そして息子の命を守ろうとする。ビデオの呪いを解くため、レイチェルは奔走する。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
DVD版 | TV版 | ||
レイチェル・ケラー | ナオミ・ワッツ | 安藤麻吹 | 井上喜久子 |
ノア | マーティン・ヘンダーソン | 家中宏 | 関俊彦 |
エイダン・ケラー | デヴィッド・ドーフマン | 上村祐翔 | 大谷育江 |
リチャード・モーガン | ブライアン・コックス | 益富信孝 | 富田耕生 |
サマラ・モーガン | ダヴェイ・チェイス | かないみか | 堀江由衣 |
ルース | リンゼイ・フロスト | 野沢由香里 | 佐藤しのぶ |
グラズニック | ジェーン・アレクサンダー | 磯辺万沙子 | 谷育子 |
ケイティ・エンバリー | アンバー・タンブリン | 小島幸子 | 川上とも子 |
ベッカ | レイチェル・ベラ | 片岡身江 | 甲斐田裕子 |
スタッフ
- 監督:ゴア・ヴァービンスキー
- 製作:ローリー・マクドナルド / ウォルター・F・パークス
- 脚本:スコット・フランク / アーレン・クルーガー
- 撮影監督:ボージャン・バゼリ
- 視覚効果:シノベーション・スタジオ、アサイラムVFX、パシフィック・タイトル&アート・スタジオ、リズム&ヒューズ、ティペット・スタジオほか
- 音楽:ハンス・ジマー
- 特殊メイク:リック・ベイカー
製作
ワシントン州による税制優遇政策から、シアトルとその近郊でロケが行われた。ちなみに、映画の中の灯台は、オレゴン州ニューポートに実在するヤクイナ(Yaquina)ライトハウスである。
評価
アメリカ版は興行成績が約1億2900万ドル[2]と、予想以上の収入をあげた。4800万ドルという(アメリカの基準では)低予算映画だったため、これはかなりの高回収率であり、アメリカではこの後、続編『ザ・リング2』を始め、『THE JUON/呪怨』(『呪怨』のリメイク)」、『ダーク・ウォーター』(『仄暗い水の底から』のリメイク)」などの多くの作品が作られている。
『THE JUON 呪怨』は1億1000万ドル、『ザ・リング2』は7500万ドルの興行収入といずれも『ザ・リング』の興行収入には届かなかったが、低予算製作を考慮するとビジネス的には成功している。また、『ザ・リング』のDVDはアメリカでは、初日のみで200万枚売れたことで話題になった。
ただし、Rotten Tomatoesによる映画批評家からの芸術的評価は、『ザ・リング』が71%[3]の批評家から賞賛されたのに対し、『THE JUON 呪怨』では40%[4]の賞賛、『ザ・リング2』ではわずか20%[5]の賞賛と、ジャパニーズホラーのリメイクが量産されるのに反比例して、評価は下降している。
2005年7月に公開されたジェニファー・コネリー主演の『ダーク・ウォーター』は2週間でわずか1800万ドルと予想をはるかに下回る成績で、興行的にも元をとるのは難しいといわれ、これがジャパニーズホラー時代の終了と多くの映画関係者は見る。
出典
外部リンク
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