鎌田茂雄
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テンプレート:Infobox 人物 テンプレート:Sidebar 鎌田 茂雄(かまた しげお、道号:梅嶺、1927年12月10日 - 2001年5月12日)は、仏教学者(文学博士)で、中国仏教史研究に多大な業績がある。僧名は慧忍。
略歴
神奈川県鎌倉市に生まれる。帝国陸軍軍人より復員後、円覚寺で参禅し、駒澤大学仏教学部に進む。その後、東京大学大学院に進み、華厳学を専攻した。その後、東京大学教授となり、NHKの「こころの時代」で講師を務める傍ら、古巣の駒澤大学や、筑波大学、九州大学、大阪大学、富山大学、大正大学などで非常勤講師として指導に携わり、東京大学を定年退官後、名誉教授となり、愛知学院大学へ転任し、国際仏教学大学院大学の設立に理事として関わり、開校後は教授として指導に当たった。
人物
在学中より舌鋒鋭い事で知られ、教師であろうともその怠惰な仏教学への姿勢を追求する事には容赦なかった。
中国との国交正常化後文化大革命後は、日中仏教交流の普及に努め、中国社会科学院文献情報センターより名誉教授を贈られた。
また、50歳を過ぎてから自宅近くの合気道場・天道館で稽古を始め、6段になるまで精進した。
年譜
- 1927年 神奈川県鎌倉市に生まれる
- 1945年 陸軍幼年学校卒業。終戦により陸軍士官学校中途退学。駒澤大学予科編入
- 1948年 駒澤大学予科卒業。駒澤大学文学部仏教学科入学
- 1951年 駒澤大学仏教学部仏教学科卒業
- 1955年 東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専門課程修士課程修了
- 1958年 東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専門課程博士後期課程満期修了。助手就任
- 1962年 文学博士号を取得
- 1988年 東京大学教授を退官(名誉教授となる)。愛知学院大学へ転任
- 1997年 国際仏教学大学院大学教授に就任
- 2001年 遷化。墓地は鎌倉市の大慶寺
受賞歴
- 1962年 日本印度学仏教学会賞
- 1965年 『中国華厳思想史の研究』により、日本宗教学会賞受賞
- 1976年 『宗密教学の思想史的研究』により、第66回日本学士院賞受賞
- 1981年 多数の仏教入門書の執筆により、仏教伝道文化賞
- 2000年 長年の仏教研究により、勲三等旭日中綬章受章
- 2001年 叙・従四位
弟子
池田魯参(天台学)、吉津宜英(華厳学)、石井修道(中国禅宗史)、川口高風(仏教学)
著作リスト
著作は単著で90冊以上、論文で500本以上ある。
- 『中国華厳思想史の研究』(東京大学出版会、1965年)
- 著者の博士論文。日本宗教学会賞(姉崎記念賞)受賞。
- 『宗密教学の思想史的研究-中国華厳思想史の研究第二-』(東京大学出版会、1975年)
- 著者の代表的な論書。日本学士院賞を受賞。
- 自身の禅体験を基に、禅について分かりやすく説いた物。これに感動して仏教学者になった者もいるテンプレート:要出典。他に13冊が同文庫で刊行された。
- 中国における仏教の変遷を時代毎に細かく解説したもの。当初は8巻刊行予定の所、著者示寂により、未完で終わる。なお、岩波書店刊の『岩波全書』シリーズ中の1冊として、同名の著書があるが、こちらは、宇井伯壽著の『支那仏教史』を加筆改訂したものである。何れにしろ概説書なので、利用する時には、原典に当って確認する必要あり。
- 合気道の師、清水健二と、合気道について精神論、実践について説いた物。
- 『仏教のきた道』 原書房, 1985.8
- 『仏教伝来』 講談社・Kodansha philosophia、1995
- 改題『仏教の来た道』 講談社学術文庫, 2003
- 『仏のきた道』 PHP新書, 1997
- 『観音のきた道』講談社現代新書, 1997