黒野藩

黒野藩（くろのはん）は、美濃国（現在の岐阜県岐阜市黒野）に存在した藩。

概要

豊臣氏の家臣であった加藤貞泰（加藤光泰の子）は、文禄4年（1595年）に美濃黒野に4万石を与えられた。関ヶ原の戦いで貞泰は最初、西軍に与していたがやがて東軍に寝返り、本戦では井伊直政に服属して活躍した。また、長束正家の居城である近江水口城攻撃でも戦功を挙げたため、戦後に所領を安堵され、ここに黒野藩が成立した。

貞泰は黒野城の築城や城下町の建設、楽市制度の導入や家老制度の整備、黒野別院（1996年黒野あそか苑建設に伴い廃寺）の建設などを行なって、藩政の基礎を固めた。しかし慶長15年（1610年）7月15日に伯耆国米子藩へ加増移封（6万石）され、黒野藩は廃藩となった。この転封劇には貞泰が黒野藩主当時長良川右岸の堤防整備を行った結果、長良川左岸の加納城が浸水したと、加納藩主奥平信昌の正室・亀姫が、父の徳川家康に讒言したからという説がある。

歴代藩主

加藤家

外様。4万石。

1. 加藤貞泰（さだやす）