松川浦
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松川浦(まつかわうら)は、福島県相馬市郊外にある潟湖である。
概要
砂州により太平洋と隔てられた南北5 km・東西3 kmの南北に細長い入り江(湾)だが、海水の出入り口は北側にある1908年(明治41年)1月から1910年(明治43年)にかけて掘削されたわずか幅約80 mの水路部分のみであり、太平洋との間の陸地が100 m程度の幅しか無いため、実感としては「海のすぐそばにあるもうひとつの海」である。水路開削以前は砂洲側に河口があったが、潮流の変化や暴風などにより河口が塞がれたり位置がたびたび変わった。
入り江の入り口内側は松川浦漁港のひとつ原釜漁港、浦内最南部に磯部漁港がある。
大小の島や岩が点在する風光明媚な風景は小松島とも評され日本百景のひとつに数えられ松川浦県立自然公園にも指定されている。春から夏にかけては潮干狩りが、漁港近くの海岸や、浦内最大の島・中州などで行われる。海苔の養殖が盛んで入り江内には数多くの竹竿が垂直に林立している。日本の白砂青松百選の選定も受けている。
松川浦周辺には、観光イチゴ園、観光ホテル、旅館、民宿、海産物市場・販売所、青少年自然の家等多くの施設が立地する。
歴史
- 1688年(貞享5年) - 第5代中村藩主相馬昌胤が、松川浦を新名所と公認すべく、東山天皇に勅許を願い出る。
- 明治時代まで - 製塩事業が行われる。
- 1908年(明治41年)1月 - 松ヶ江村、飯豊村、磯部村の三ヶ村組合により河口の掘削を開始。
- 1910年(明治43年) - 掘削が終了し、河口に板橋を架橋する。
- 1913年(大正2年)8月 - 台風で板橋が流失し、渡船にて河口を横断し始める。
- 1951年(昭和26年)3月27日 - 松川浦県立自然公園が指定される。
- 1995年(平成7年)3月 - 松川浦大橋が開通。
- 1999年(平成11年)10月3日 - 松川浦漁港で全国豊かな海づくり大会を開催する。
- 2001年(平成13年)12月 - 日本の重要湿地500に選定される。
- 2011年(平成23年)3月11日 - 東日本大震災による津波で被災。
交通
JR東日本常磐線「相馬駅」下車。すぐ脇にある福島交通「相馬営業所」からバス利用(相馬駅前にはバスは入らない)。または相馬駅からタクシー利用。
ギャラリー
- MatsukawaUra.jpg
松川浦空撮(2006年7月11日)
- 松川浦20060711001.jpg
松川浦河口(2006年7月11日)
- Matsukawaura Bridge.JPG
松川浦大橋(2010年8月22日)
- 松川浦と太平洋20060902002.jpg
松川浦と太平洋(2006年9月2日)
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松川浦と溜池群