道浦母都子
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道浦 母都子(みちうら もとこ、1947年9月9日 - )は、歌人。『未来』選者。
和歌山県和歌山市生まれ。大阪府在住。大阪府立北野高等学校を経て、1972年早稲田大学第一文学部演劇学科卒業。大学在学中の1971年短歌結社『未来』に入会し、近藤芳美に師事。1980年、全共闘運動に関わった学生時代を歌った歌集『無援の抒情』を発表し、第25回現代歌人協会賞を受賞する。2008年、和歌山県文化賞受賞。静岡新聞、中国新聞、信濃毎日新聞歌壇選者。
主な著書
歌集
- 『無援の抒情』(1980・雁書館、2000・岩波現代文庫)
- 『水憂』(1986・雁書館)
- 『ゆうすげ』(1987・雁書館)
- 『風の婚』(1991・河出書房新社)
- 『夕駅』(1997・河出書房新社)
- 『現代歌人文庫 道浦母都子歌集』(1998・砂子屋書房)
- 『青みぞれ』(1999・短歌研究社)
- 『花やすらい』(2008・角川学芸出版)
- 『はやぶさ』(2013・砂子屋書房)
小説
- 『花降り』(2007・講談社)
評論・エッセイ
- 『吐魯番の絹』(1988・學藝書林)
- 『男流歌人列伝』(1993・岩波書店)
- 『四十代、今の私がいちばん好き』(1994・岩波書店)
- 『食のうた歳時記』(1995・彌生書房)
- 『乳房のうたの系譜』(1995・筑摩書房)
- 『本のオアシス』(1996・岩波書店)
- 『群青の譜』(2000・河出書房新社)
- 『季節の森の物語』(2000・朝日新聞社)
- 『母ともっちゃん』(2001・岩波書店)
- 『女歌の百年』(2002・岩波新書)
- 『声のさざなみ』(2002・文化出版局)
- 『百年の恋』(2003・小学館)
- 『歌日記 花眼の記』(2004・本阿弥書店)
- 『たましいを運ぶ舟』(2010・岩波書店)
共著
代表歌
- 神田川流れ流れていまはもうカルチェラタンを恋うこともなき(『無援の抒情』)
- 催涙ガス避けんと秘かに持ち来たるレモンが胸で不意に匂えり(『無援の抒情』)
- 全存在として抱かれいたるあかときのわれを天上の花と思わむ(『ゆうすげ』)
- 四十代この先生きて何がある風に群れ咲くコスモスの花(『風の婚』)