全国郵便局長会

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全国郵便局長会(ぜんこくゆうびんきょくちょうかい)は、特定郵便局長にある者を構成員とし、1953年昭和28年)に発足した任意団体であり、総務省日本郵政グループの外郭団体ではない。会長は黒田敏博。顧問は柘植芳文

かつては「全国特定郵便局長会」という名称であったが、郵政民営化のため2008年平成20年)より名称が変更された。略称の全特は名称変更後も使用され続けている。

概要

組織の位置づけとしては、私的な団体である。一方で、全国郵便局長会においては各地区グループに対応した「地区会」を有しており、また地域グループの役員がそのまま局長会の役員を兼ねているという実態があるとされる。これは戦後進駐軍の指摘により、公私混同の色合いが強かった特定局業務推進連絡会(特推連)が一時期解体されたとき、私的な部分を継承する形で局長会が成立した、という経緯とも関係している。

なお、地方を管轄する支社の管轄エリアを超える全国的な役職が特定局業務推進連絡会に必要であるのか、かつてから疑問は出されていた。また、特推連(地域グループ)の役員会、部会(地区グループ会議)等が開かれたあと、そのまま局長会の会議に移行している事実もあったとされ、公私混同の誹りを受けかねない要因がかつては存在していたとされる。特推連(地域グループ)と局長会は表裏一体であって公私混同であると批判されてきた経緯がある。

特定郵便局自体は郵政民営化により廃止されたが、局長会はその後も云わば「中小規模の郵便局長の団体」として残っており、今も総会が年に一回開催され、業務上支障がない場合は、郵便局長が休暇を取って出席することもある(留守番担当の局長は出席しない)。

防災士活動

地域社会への貢献活動として、郵便局長会では全国の郵便局長に、防災に対する意識・知識・技能を持った防災士の資格取得を促している。

  • 2004年平成16年)10月12日 - 浦野修会長(当時)が日本防災士会の代表幹事に就任する。
  • 2005年(平成17年)12月現在 - 防災士認証者数は、9,008名(5割近くが特定郵便局長)。
  • 2006年(平成18年)3月現在 - 防災士認証者数は、10,620名(うち特定郵便局長は、5,237名)。
  • 2006年(平成18年)5月21日 - 平成18年全特通常総会において、防災士資格の全員取得をめざす事業計画が承認される。
  • 2006年(平成18年)8月現在 - 防災士認証者数は、12,847名(うち特定郵便局長は、5,596名)。
  • 2008年(平成20年)1月4日 - 全特のホームページをリニューアル、防災士活動についての報告ページを公開。
  • 2010年(平成22年)1月1日現在 - 柘植芳文(全国郵便局長会会長)は、日本防災士機構評議員。
  • 2010年(平成22年)1月31日現在 - 浦野修(全国郵便局長会顧問)は、日本防災士機構総務理事。

2006年(平成18年)5月20日付の朝日新聞大阪本社版朝刊によると、全国特定郵便局長会は、特定局長全員が防災士の資格を10年以内に取得する方針を定め、3年前から局長会が取得を奨励。現在までに約5,500人が合格しているが、期間内に19,000人全員の合格を目指し、年2,000人の合格を目標にするとしている。

2009年(平成21年)3月16日フジサンケイビジネスアイは、防災士認証登録者30,000人のうち10,000人超は郵便局長だと報じている。

日本防災士会

2009年(平成21年)9月末現在、防災士資格取得者の有志が集まる日本防災士会(代表幹事:浦野修)の会員数は4,445名。シェア3分の1を超える約1,500名を郵便局関係者で占めるという実績を誇っている。

関連団体

類似団体

特定郵便局長会と類似の団体として、

が存在する。前者は旧日本郵政公社内の公的組織であり、下部組織に特定郵便局を各地位ごとにまとめる「部会」を有する。後者は局舎運営等に関する財団法人であり、外郭団体としての地位も有している。

会の歌

全特には会の歌がある。歌詞は「…流氷きしむ最果ての地の文化を拓く、…ああ全特に誇りあり…」という趣旨の内容となっている。

政界との関わり

毎年開催される総会は政治色が強く現れ、長年自由民主党の有力な支持組織となっている。郵政民営化が問われた2005年衆院選以降は自民党議員だった郵政造反組で結成された国民新党を支援していたが、2013年参院選では改正郵政民営化法の成立を受け、再び自民党を支援している。[1]

六本木ビル

全国の局長が出資し建築した賃貸オフィスビル、郵便局やホテルその他オフィスとして利用されている。

脚注

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関連項目

外部リンク


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  1. 2013参院選:揺らぐ・組織票の今/上 有力業界団体 「自民回帰」しこり残し 毎日新聞 2013年07月18日