世界一周飛行
世界一周飛行(せかいいっしゅうひこう)とは、航空機によって世界を一周する飛行のことである。
「世界一周」は対象になる物事により定義が異なるが、この場合の定義、「全子午線を横切り同一地点に戻って来るもの」であると思われる。最近はこれに「その行程が3万km以上のもの」が加わっているかもしれない(南極点・北極点の近くを一回りするだけでも一周と解釈できるため)。
以下はその主な初回記録である。
目次
飛行機
世界一周飛行
1924年4月4日-9月28日
米陸軍がダグラス DWC4機編隊で挑戦し、各地で補給と整備を繰り返しながら2機が成功した。
単独世界一周飛行
1933年7月14日-7月22日
ウィリー・ポストがロッキード ヴェガで行った。
飛行経路:ニューヨーク-ベルリン-モスクワ-イルクーツク-アラスカ-ニューヨーク
飛行距離:25,100km、総時間:7日間19時間。
無着陸世界一周飛行
1949年2月26日-3月2日
米空軍第43爆撃飛行隊のジェームズG.ギャラガー大尉ら14人によってB-50"Lucky Lady II"で行われた。途中4回の空中給油を受けながら行った。
出発/帰着地:アメリカのアリゾナ州ツーソンのデイヴィスモンサン空軍基地
飛行距離37,742km、飛行時間:94時間1分。
無着陸無給油世界一周飛行
テンプレート:Main
1986年12月14日-12月23日
ジーナ・イェーガーとディック・ルータンがルータン ボイジャーにより行った。
同機は機体の前後にエンジンとプロペラを持つもので、バート・ルータンが設計した。
出発/帰着地:アメリカのエドワーズ空軍基地
飛行距離:40,244km、飛行時間:9日4分。
無着陸無給油単独世界一周飛行
2005年2月28日-3月3日
スティーヴ・フォセットがヴァージン・アトランティック・グローバルフライヤーにより行う。
同機は単発のジェット機でバート・ルータンが設計した。
飛行艇による世界一周飛行
1932年7月21日-11月10日
ウォルフガング・フォングロナウら4人がドルニエ・ワール飛行艇で111日をかけて行う。
出発/帰着地:ドイツ
ヘリコプター
世界一周飛行
1982年9月1日-1982年9月30日
ロス・ぺローとジェイ・コパーンによりベル206Lを使って行われた。
単独世界一周飛行
1982年8月5日-1983年7月22日
ディック・スミス(Dick Smith)によりベル206Bを使って行われた。
気球
無着陸世界一周飛行
1999年3月13日-3月20日
パイロットのスイス人ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)とクルーの英国人ブライアン・ジョーンズ(Brian Jones) (ローリング・ストーンズの元メンバー、ブライアン・ジョーンズとは別人) がブライトリング オービター 3に搭乗して達成した[1]。
飛行距離:40,879km、飛行時間:19日21時間55分。
単独無着陸世界一周
2002年7月3日スティーヴ・フォセット オーストラリア発着。Cameron Balloons R-550型のロジェ気球による(登録記号N277SF)。320時間33分間。世界記録としては自由気球による最速世界一周[2]。
飛行船
世界一周飛行
1927年8月8日-8月29日
飛行船LZ 127 グラーフツェッペリン(LZ127 Graf Zeppelin)による。
公式な飛行経路はレイクハースト(アメリカ、ニュージャージー州)-フリードリヒスハーフェン(ドイツ)-東京-ロサンゼルス-レイクハースト。
飛行距離:32,790km、実飛行時間:288時間11分、総時間:21日7時間33分。
実際の全行程は、フリードリヒスハーフェンから出発し上記飛行をした後フリードリヒスハーフェンに戻るものであり、その全飛行距離は49,618kmであった。