通勤列車 (韓国)
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テンプレート:Infobox 通勤列車(つうきんれっしゃ、トングンれっしゃ)は韓国鉄道公社の列車の種別。各駅停車に相当する。
概要
大韓民国ソウル特別市近郊の京元線で各駅停車として運転している。かつては地方都市とその周りの中小都市の間でも運転しており、その際は各駅停車のほか、一部路線・区間では主要駅のみ停車する快速的な性格の列車も存在した。
かつてはトンイル号(統一号)の列車のひとつとされていた。始まりは釜山広域市で1996年4月1日から運行された「都市通勤列車」である。ラッシュ時などに客車で運行されることもあったが、KTX開業時のダイヤ改正によって整理され、ほぼ全てCDCと呼ばれる9501系気動車で運行されるようになった(旌善線のみ客車で運行)。
「通勤」とあるが、朝夕だけというわけでなく、終日運行している。統一の「統」と通勤の「通」が朝鮮語では両方とも「トン(통)」であるため、切符の種別を頭文字で記していた韓国鉄道公社が、いちいち変更せずにすむので「通勤」を選んだものといわれる。
韓国の一般旅客列車は全て列車・座席指定制だが、通勤列車は全列車全車両が自由席で座席指定はない。ただし列車は指定制で、乗車券にも記入されている。
歴史
- 1996年4月1日 - 東海南部線釜山駅~海雲台駅間でトンイル号「都市通勤列車」10往復の運行開始。以後、各地に勢力拡大。
- 2004年4月1日 - トンイル号廃止、「通勤列車」設定。
- 2006年10月31日 - 湖南線・慶全線・全羅線・東海南部線・鎮海線の通勤列車を廃止。
- 2008年1月1日 - 大邱線・中央線・東海南部線・全羅線・群山線・旌善線の通勤列車を廃止。
運行路線
- 料金は全区間1600ウォンである(50kmまでの基本運賃)。ただし、運行距離の短さや首都圏電鉄からの乗り継ぎを考慮し、1000ウォンの特定運賃が適用されている。
過去の運行路線
利用者の伸び悩みや電化の進展など、鉄道環境の変化により、通勤列車の廃止措置が講じられている。CDC投入から約10年、通勤列車設定から5年足らずで路線網は大幅に縮小し、純然たる通勤列車が運行されているのは1路線のみである。
- 旅客列車運行休止による。
- セマウル号に置き換えられた。
- 1998年~2006年10月31日
- 京元電鉄線の延伸開業による
- 長項線の延伸開業による運行体系見直しによる。
- 1997年~2007年12月31日
- セマウル号の運用見直しによる。
- 京義電鉄線の開業による。同時に臨津江 - 都羅山間の運行が復活。
- 観光列車「DMZ-train」運行開始による。
車両
通勤列車はCDC(Commuter Diesel Car)と呼ばれる9501系ディーゼル動車(韓国で気動車のこと)で運行されている。旌善線ではムグンファ号客車と発電車・機関車の3両編成を用いて、自由席の通勤列車として運行していた。
関連項目