上総中野駅
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上総中野駅(かずさなかのえき)は、千葉県夷隅郡大多喜町堀切にある小湊鉄道・いすみ鉄道の駅である。小湊鉄道の小湊鉄道線といすみ鉄道いすみ線が乗り入れ、接続駅となっている。
歴史
- 1928年(昭和3年)5月16日 - 小湊鉄道により開業。
- 1934年(昭和9年)8月26日 - 鉄道省(国鉄)木原線が開業、一般駅。
- 1974年(昭和49年)10月1日 - 国鉄木原線の貨物営業廃止、旅客駅となる。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 国鉄木原線の荷物営業廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本木原線となる。
- 1988年(昭和63年)3月24日 - JR木原線がいすみ鉄道いすみ線に転換される。同時に無人駅となる。
- 1989年(平成元年) - 駅舎改築。
- 2013年(平成25年)10月16日 - 台風26号の影響で小湊鉄道線運休。土砂崩れ等で養老渓谷駅 - 当駅間が代行バスによる運行となる[1]。
- 2014年(平成26年)3月20日 - 養老渓谷駅 - 当駅間の運行を再開[2]。
小湊鉄道は当初、内房線の五井駅と外房線の安房小湊駅を結ぼうとしていた。一方で、当時の国鉄(現・いすみ鉄道)は大原駅と木更津駅を上総亀山駅を通じ、現在の久留里線を経由して結ぼうとしていた。2つの成らなかった房総横断線がこの駅で接続した。小湊鉄道線で唯一市原市でなく大多喜町にある。
駅構造
小湊鉄道、いすみ鉄道それぞれに単式ホーム1面1線を有する地上駅。2路線が接続するが無人駅となっている。有人時代は1989年辺りまで木造の駅舎があり、小湊鉄道の社員が常駐し、小湊側だけでなく国鉄側の駅業務も行っていた。駅構内にトイレはないが、駅舎に向かって左側に公衆トイレがある。
小湊鉄道といすみ鉄道のレールは側線を通してつながっているが、現在は使用されていない。小湊鉄道といすみ鉄道の相互乗り入れは以前より提案がなされているが、両社ともに(特に小湊鉄道側が)消極的で今日まで実現していない。2011年5月にいすみ鉄道の保線用モーターカーが小湊鉄道に譲渡され、この側線を経由して小湊鉄道五井機関区まで回送された。
小湊鉄道側は養老渓谷 - 上総中野間の列車本数が1日6往復(平日)、7往復(休日)である。
また、両社とも列車の停泊がなく、そのまま折り返す。
のりば
小湊鉄道 | ■小湊鉄道線 | 養老渓谷・上総牛久・五井・JR内房線方面 |
いすみ鉄道 | ■いすみ線 | 大多喜・大原・JR外房線方面 |
利用状況
- 小湊鉄道の1日平均乗車人員は28人である。(2010年度)
- いすみ鉄道の1日平均乗車人員は141人である。(2010年度)
近年の一日平均乗車人員推移は下表の通り。
年度 | 小湊鉄道 | いすみ鉄道 | 出典 |
---|---|---|---|
2004年 | 16 | 98 | [3] |
2005年 | 17 | 87 | [4] |
2006年 | 16 | 123 | [5] |
2007年 | 20 | 118 | [6] |
2008年 | 23 | 128 | [7] |
2009年 | 23 | 130 | [8] |
2010年 | 28 | 141 | [9] |
駅周辺
バス路線
のりば | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 |
---|---|---|---|---|
中野駅 | 老川 | 粟又 | 小湊鉄道 | |
筒森・老川 | 土曜1本のみ | |||
老川 | 養老渓谷駅 | |||
平沢循環左回り(弓木寺下・平沢共同館・西畑小前) | 中野駅 | 学休日運休 | ||
平沢循環右回り(西畑小前・平沢共同館・弓木寺下) | ||||
西畑小前・総元駅前・大多喜駅 | 大多喜車庫 |
その他
- 小湊鐵道側ホームの構内レールは1927年の刻印がある八幡製鉄所製60ポンド短尺レールが敷設されており、これは1928年の開業時からのものと思しい。
- 桑野信義出演のテレビショッピングの洗剤商品のコーナーにおいて、洗浄効果を示すために当駅の駅舎が全面的に洗浄された。
- 行楽の時期には、無料でお茶が配られることもある。
隣の駅
- 小湊鉄道
- ■小湊鉄道線
- 養老渓谷駅 - 上総中野駅
- いすみ鉄道
- ■いすみ線
- 西畑駅 - 上総中野駅
参考文献
脚注
関連項目
外部リンク
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