上海 (ゲーム)
『上海』(シャンハイ)は、パズルゲーム。積み上げられた麻雀牌の山から、ある一定のルールに従って牌を取り除いていく。「Mahjong solitaire」とも呼ばれるソリティアの一種である。米国・アクティビジョン社が開発し、1986年にMacintoshでリリース。翌1987年にPC-9801などの国産パソコンやファミリーコンピュータ・PCエンジンで発売され、広く知られるようになった。1989年に発売されたsystem soft社版『上海』ではオープニング画面で「SHANGHAI the ancient Chinese game of Mah-jongg」と表示され、あたかも中国に古くからあるゲームであるかのように装っていた[1]。日本では2001年よりサン電子が総代理店に指定されている。
ルール
最初は、季節牌4枚(春、夏、秋、冬)、花牌4枚(梅、蘭、菊、竹)を含む合計144枚の麻雀牌が積み上げられた状態が表示される。
その牌の山の中から、同じ牌を2枚選ぶと、その牌を取り除くことができる(季節牌と花牌は、季節牌同士、花牌同士であれば良い)。ただし、左右両方に隣接する牌がある場合や、上に牌が乗っている場合はその牌を選ぶことはできない。
144枚全てを取り除くことができればゲームクリア、牌が残っているにも関わらず、取り除くことのできる牌がなくなったらゲームオーバーとなる。
作品によっては、時間制限があるモードや時間制限なしでゆったり攻略できるもの、通常より牌の数が少ないがどちらが早く取り除けるかを競う対戦プレイモードが用意してある。また、プレイヤーの手助けとしての回数制限ありのヒントといった初心者に配慮した機能を多くの作品で採用されている。ただし、ヒント機能はその時点で取れる牌の組み合わせを教えるだけであり、必ずしもそれを利用したところでクリアできるとは限らない。
その他のルール
カッコ内は初登場した作品。
- ドラゴンズアイ(スーパー上海 ドラゴンズアイ)
- 対戦型上海。牌を全部取るのが目的の「ドラゴンスレイヤー」と、牌を置いて場を埋め尽くすのが目的の「ドラゴンマスター」に分かれる。
- 青島(上海Ⅲ)
- 対戦要素が加わった上海。先に金の牌を取った方が勝ちとなる。シリーズによっては攻撃牌もある。
- 北京(上海万里の長城)
- 牌をスライドさせて同じ牌同士を隣接させることでその牌が取れる。
- グレートウォール(上海万里の長城)
- 牌は壁状に積まれている。各段の端にある牌だけが取れる。
- 楼蘭上海(上海真的武勇)
- 立方体に並んでいる牌を左右に回転させ、同じ絵柄の牌を取っていく。取れる牌は、牌の片側又は両側が開いていて、牌が上に乗っていない物だけとなっている。
- 二角取り(上海※DS版)
- 詳細は「四川省 (ゲーム)」を参照
- ウインドストーム(上海フォーエレメント)
- ルールは上海と同じだが、風牌か三元牌を取ると、牌の取れる条件が変わる。
- タイムアタック(スーパー上海 ドラゴンズアイ)
- 上海にタイムアタック要素が加わっているルール。全ての牌を取るまでのタイムを競う。
- キューブ上海(上海3Dキューブ)
- 上海と楼蘭上海を掛け合わせたようなルール。色んな角度に牌が置かれている。取り方は上海と同じである。
PCゲーム
- パーソナルコンピュータ
- 『上海』 システムソフト PC-9800シリーズ 1987年発売
- 『上海2』 システムソフト PC-9800シリーズ 1987年発売 - 牌の積み方が6種類(帝、蠍、猿、蛇、豹、龍)に増加。制限時間内にステージをクリアしていくキャンペーンモード搭載[2]。
- 『上海』 システムソフト PC-88VA 1987年発売
- 『上海』 システムソフト X68000 1987年発売
- 『上海』 システムソフト PC-8801 1987年発売
- 『上海』 システムソフト FM-TOWNS 1988年発売
- 『上海』 システムソフト MSX2 1988年発売
- 『上海II』 システムソフト MSX2 1989年発売
- 『上海2』 ハドソン X68000
- 『スーパー上海 ドラゴンズアイ』 ホット・ビィ PC-9800シリーズ 1991年発売
- 『スーパー上海 ドラゴンズアイ』 GA夢/ホット・ビィ MSX2 1991年発売
- 『上海 万里の長城』 EAビクター X68000 1994年発売
- 『上海 グレート・モーメンツ』 ゲームバンク Windows95 1996年発売
- 『上海 ドラゴンズアイ』 メディアカイト Windows98~XP 2004年11月19日発売
- 『Mahjong Titans』マイクロソフトWindowsvista内蔵ゲーム
- 『Vocaloanthms上海』 Webゲーム
アーケードゲーム
- 『上海』 サンソフト 1988年8月
- 『上海II』 サンソフト 1989年
- 『スーパー上海 ドラゴンズアイ』 ホット・ビィ 1992年
- 『上海III』 サンソフト 1993年11月
- 『上海 万里の長城』 サンソフト 1994年8月
- 『上海 真的武勇』 サンソフト 1998年8月
- 『上海 ~昇龍再臨~』 タイトー 2000年
- 『上海 ~三国牌闘儀~』 サンソフト 2002年
- 『スーパー上海2005』 スターフィッシュ 2005年
TVゲーム
- 『上海』 ハドソン PCエンジン 1987年10月30日
- 『上海』 サンソフト ファミリーコンピュータ 1987年12月4日
- 『上海II』 ハドソン PCエンジン 1990年4月13日
- 『上海II』 サンソフト ファミリーコンピュータ 1990年8月24日
- 『ドラゴンズアイ プラス上海III』 ホームデータ メガドライブ 1991年11月2日
- 『スーパー上海 ドラゴンズアイ』 ホット・ビィ スーパーファミコン 1992年4月28日
- 『上海III ドラゴンズアイ』 アスク講談社 PCエンジン 1992年12月18日
- 『サンリオ上海』 キャラクターソフト スーパーファミコン 1994年8月31日
- 『上海III』 サンソフト スーパーファミコン 1994年9月15日
- 『上海 万里の長城』 エレクトロニック・アーツ・ビクター 3DO 1994年12月16日
- 『上海 万里の長城』 サンソフト セガサターン 1995年2月24日
- 『上海 万里の長城』 ソニー・コンピュータエンタテインメント プレイステーション 1995年3月24日
- 『ゲームの鉄人 THE上海』 サンソフト スーパーファミコン、セガサターン、プレイステーション 1995年10月13日
- 『上海 万里の長城』 サンソフト スーパーファミコン 1995年11月17日
- 『上海 万里の長城』 NECホームエレクトロニクス PC-FX 1996年3月15日
- 『上海 グレート・モーメンツ』 サンソフト セガサターン 1996年11月15日
- 『上海 グレート・モーメンツ』 サンソフト プレイステーション 1997年1月17日
- 『上海 真的武勇』 サンソフト プレイステーション 1998年9月23日
- 『上海 ダイナスティ』 サクセス ドリームキャスト 2000年3月16日
- 『value 1500 the 上海』 サンソフト プレイステーション 2000年5月2日
- 『上海フォーエレメント』 サンソフト PlayStation 2 2000年9月28日
- 『SuperLite 1500 上海 ダイナスティ』 サクセス プレイステーション 2001年3月22日
- 『上海 ~昇龍再臨~』 タイトー プレイステーション 2001年6月7日
- 『上海 ~三国牌闘儀~』 サンソフト PlayStation 2 2002年12月19日
- 『スーパー上海2005』 スターフィッシュ PlayStation 2 2004年11月25日
- 『上海』 サクセス Wii 2007年12月13日
- 『みんなで対戦パズル 上海Wii』 サンソフト Wiiウェア 2009年4月7日
携帯型ゲーム機
- 『上海』 HAL研究所 ゲームボーイ 1989年7月28日[3]
- 『上海II』 サンソフト ゲームギア 1990年12月27日
- 『上海Pocket』 サンソフト ゲームボーイ 1998年8月6日
- 『上海Pocket』 サンソフト ワンダースワン 1999年4月1日
- 『上海ミニ』 SNK ネオジオポケット 1999年7月29日
- 『上海アドバンス』 サンソフト ゲームボーイアドバンス 2001年12月14日
- 『みんなのソフトシリーズ 上海』 サクセス ゲームボーイアドバンス 2003年10月31日
- 『上海』 サクセス ニンテンドーDS 2005年12月22日
- 『上海』 サクセス PlayStation Portable 2006年3月23日
- 『上海DS2』 サンソフト ニンテンドーDS 2010年9月23日
- 『上海3Dキューブ』 サンソフト ニンテンドー3DS 2011年3月3日
携帯端末
携帯アプリ
- iアプリ・S!アプリ・EZアプリ
- 『上海』『上海DX』『上海DXII』『上海DXIII』『上海EX』『上海☆娘』他多数。
類例
この形のゲームはコンピュータゲームの一つの定番として、様々な機種やOSに移植され、いわゆるクローンゲームやフリーソフトも多数存在する。また少しずつ異なるルールによる、やはり麻雀牌の山から2つずつ次いで消してゆくゲームも色々作られた。それらの多くは中国の地名(四川省、香港など)をその名に持っていた。パソコン用ソフトでは『青海』(ちんはい)が有名であった。このソフトでは、画面上の牌をすべて消したとき、中央に「竜の画像予定地」と書かれた画面が出てきて、オリジナルの『上海』でクリアした際に龍の画像が表示されるのに対するパロディであることを意思表示していた。
Microsoft Windows Vista・7(一部の下位エディションを除く)には同様のゲーム「Mahjong Titans」が標準で含まれている。
脚注
外部リンク
- パズルゲーム上海 オフィシャルウェブサイト(サン電子)
- 壊れたファイルへのリンクがあるページ
- パズルゲーム
- 1986年のコンピュータゲーム
- アクティビジョンのゲームソフト
- サン電子のゲームソフト
- システムソフト・アルファー
- エレクトロニック・アーツのゲームソフト
- サクセス
- ハドソンのゲームソフト
- タイトーのゲームソフト
- Macintosh用ゲームソフト
- FM TOWNS用ゲームソフト
- PC-8800用ゲームソフト
- PC-9800シリーズ用ゲームソフト
- PCエンジン用ソフト
- Windows用ゲームソフト
- X68000用ゲームソフト
- MSX/MSX2用ソフト
- 1988年のアーケードゲーム
- ゲームギア用ソフト
- ゲームボーイ用ソフト
- スーパーファミコン用ソフト
- セガサターン用ソフト
- ドリームキャスト用ソフト
- ニンテンドーDS用ソフト
- Wii用ソフト
- ネオジオポケット用ソフト
- ファミリーコンピュータ用ソフト
- PlayStation用ソフト
- PlayStation 2用ソフト
- ワンダースワン用ソフト
- 携帯電話アプリゲーム
- ゲームアーカイブス対応ソフト
- IPhone用ゲームソフト
- IPad用ゲームソフト
- Android用ゲームソフト