木田優夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
移動先: 案内、 検索

テンプレート:Infobox baseball player 木田 優夫（きだ まさお、1968年9月12日 - ）は、石川ミリオンスターズに所属するプロ野球選手（投手）。

愛称は「DAKY（ダーキー）」、または漫画を描くことが得意なことから「画伯」。吉井理人は木田を「留年した転校生」と称した。

経歴

プロ入り前

東京都国分寺市出身。国分寺市立第五中学校在学時のテンプレート:Byに、関東代表として台湾に遠征した経験を持つ。後に山梨県の日本大学明誠高校に進み同級生に小野壮二郎。高校時代は甲子園大会に出場経験がなく、無名の高校生だったが、1986年のプロ野球ドラフト会議で読売ジャイアンツ（巨人）に1位で指名された[1]。

プロ入り後

入団当時はカーブ等変化球習得に時間がかかったが、テンプレート:Byにはメジャー球団の傘下保有権がなかった1Aのマイアミ・マーリンズ（現・フォートマイヤーズ・ミラクル）に留学を経験した後、テンプレート:By4月29日にプロ初先発初勝利を成し遂げた。テンプレート:Byには自身唯一となる二桁勝利を記録し、奪三振182はセントラル・リーグ最多だった[2]また、オールスターゲームにも監督推薦で出場した。その後は伸び悩んだが、先発・中継ぎ・抑えと何でもこなす役割を果たしてチームにそれなりに貢献していた。そのため、トレードの噂は絶えなかった。

テンプレート:By、日本シリーズで2試合に跨がって22人をパーフェクトに抑えたため、連続無走者のシリーズ記録を樹立したと一度は発表されたが、翌日になって1976年に小林繁が23人をパーフェクトに抑えていたことが明らかになって、撤回された[3]。なお、木田は連続無走者を継続したままその後、日本シリーズの登板機会がない。

テンプレート:By、この年はリリーフに専念する。前半チームが低迷する中抑え投手を担当し安定していたものの、この年はリリーフ投手の起用がチーム全体で迷走してしまい、木田も調子は維持していたのに中盤以降起用法が不安定になってしまった。オフに右ヒジ遊離軟骨除去の手術を受ける。テンプレート:By1月に野村貴仁との交換トレードでオリックス・ブルーウェーブへ移籍。

テンプレート:By、前半96年以来の先発で勝利するが不安定な投球が続いた、しかし後半抑え投手として起用されると抜群の安定感で16セーブを記録する。オフにフリーエージェント権を行使し、11月23日にデトロイト・タイガースと2年300万ドルで契約[4]。日本人8人目のメジャーリーガーとなった。タイガースの入団会見では羽織袴姿で登場し、「ロボコップに会えなくて残念（映画の舞台がデトロイトであることから）」とジョークを飛ばして報道陣の笑いを誘った。

テンプレート:By、開幕はAAA級トレドで迎えるが、4月5日のテキサス・レンジャーズ戦の8回に登板しメジャーデビュー。4月は8試合の登板で防御率7.24、WHIP1.61を喫するが、4月後半から好投を見せる。5月16日のクリーブランド・インディアンス戦では7回から登板し3イニングを投げメジャー初セーブを記録し、5月は15試合の登板で防御率3.71、WHIP1.47を記録。6月14日のシアトル・マリナーズ戦でメジャー初勝利を挙げる。しかし、6月29日に左わき腹を痛め、7月1日に日本人初の故障者リスト入りする。28日に復帰するが、その後は好投と乱調を繰り返し、復帰後は15試合の登板で防御率8.30、WHIP1.40を喫しシーズンを終える。シーズン終盤には先発での登板を打診されたが、「やめた方がいいです」と自ら断ったことを帰国後の会見で語った。

テンプレート:By、AAA級トレドで開幕を迎え、5月8日にメジャー昇格。10日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦では野茂英雄と継投したが、17日のインディアンス戦で3点本塁打を喫し、19日にトレドに降格。6月9日にタイガースとの契約を解除し、オリックス・ブルーウェーブに復帰。マイナーリーグ時代は「野球だけじゃなく生活面でも苦労し、その苦労により白髪も増えた」と言い、「日本よりメジャーにいる時の方が3倍の早さで年を取る」とも語っていた。

テンプレート:Byオフにオリックスを自由契約となり、数球団の入団テストを受けるも不合格。翌テンプレート:Byは腰痛治療のため、どの球団にも所属しなかった。

テンプレート:Byにロサンゼルス・ドジャースと契約し再び渡米するが、3月に交通事故により全治6週間の重傷を負う（8月にメジャーに昇格）。テンプレート:By9月にシアトル・マリナーズに移籍。テンプレート:By、投法をサイドスローに改造したが、メジャーでは1試合しか登板できず自由契約となった。同年オフに古田敦也新監督の意向で東京ヤクルトスワローズに入団。

テンプレート:Byは中継ぎで56試合に登板し、リーグ4位となる23ホールドを挙げる。また、監督推薦で16年ぶり2回目のオールスターゲーム出場（15年間のブランクは歴代最長記録）。テンプレート:Byにも50試合に登板するが、監督が高田繁に代わったテンプレート:Byは開幕時に一軍入りできなかった。二軍では先発としての起用が主だったこともあり、交流戦明けの7月に先発として一軍昇格の話もあったが、結局一軍合流は8月下旬までずれ込んだ[5][6]。テンプレート:Byはオープン戦の先発で好投をし、プロ入り後初めて開幕先発ローテーションに入り、4月8日の中日ドラゴンズ戦で5イニングを投げ、3失点したが自身11年ぶりの先発試合を白星で飾った。5月以降はリリーフに回るも、防御率5.55と打ち込まれ、2度の二軍落ち。10月2日にヤクルトから戦力外通告を受け（その前日に自身のブログでヤクルトを退団する旨の文章を記していた）、11月27日に北海道日本ハムファイターズへ移籍[7]。

テンプレート:By3月22日の福岡ソフトバンクホークス戦にて、先発のボビー・ケッペルが故障のため降板したのを受けて緊急登板し、5イニングを無失点に抑えて移籍後初勝利[8]。5月4日には通算500試合登板を達成した。

テンプレート:By・テンプレート:Byはシーズン通して二軍生活が大半を占め、2年間で計4試合の登板に留まった。2012年11月4日、球団から退団することが発表された[9]。その後、トライアウト及び石川ミリオンスターズの入団テストを受け、同年12月21日に同球団から獲得が発表された。

テンプレート:Byは石川ミリオンスターズで主にクローザーとして活躍。公式戦72試合中、実に52試合に登板し3勝1敗15セーブ、防御率1.76でチームの前期優勝に貢献。その後地区チャンピオンシップ、BCリーグチャンピオンシップ、日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2013でも登板し独立リーグ日本一の胴上げ投手となった。シーズン終了後に静岡県の静岡県草薙総合運動場硬式野球場で行われた12球団合同トライアウトに参加。打者4人に対し2奪三振の好結果を残したが、獲得球団は現れなかった。。12月9日には石川のゼネラルマネージャーに就任。

テンプレート:ByNPB復帰を目指し、石川で投手兼ゼネラルマネージャーとしてプレー。前年と同じく抑えを任され、活躍するも獲得球団は現れず、8月22日に今季限りでの現役引退を発表した。

プレースタイル

巨人、オリックス時代は最速156km/hの速球を投げ、1990年にはリーグ最多奪三振を記録した。2005年には投法をサイドスローに改造したが、直球の速さはさほど変わっておらず、フォーム改造以降も140km/h台後半を計測している。サイドスロー投手としては珍しくフォークボールを得意とする。本人によると、投げる時に親指の位置を微妙にずらすことで右に落ちるフォークボールと左に落ちるフォークボールとを使い分けているという。

打撃のセンスも良く、通算3本の本塁打を打っている。1990年4月8日のヤクルトスワローズ戦で8回から登板して5イニングを抑え、自らプロ初安打となるサヨナラ本塁打を打った。

人物

趣味は漫画を描くことで、中学時代には美術部に所属していた。巨人時代は『月刊ジャイアンツ』誌に似顔絵のコーナーを持っていたこともあり、他には東京ドームで個展を開いたこともある。また、『ズームイン!!サタデー』（日本テレビ）内『プロ野球熱ケツ情報』コーナーで「木田画伯展」というものを毎年オフシーズンに放送している。タイガース所属時代日本航空機内放送番組に出演した際にも、当時の監督ラリー・パリッシュはじめチームメイト数人のイラストを披露している。日本ハムに移籍後も、2010年シーズン中の「おやじシリーズ」と題された試合で監督の梨田昌孝をはじめとした日本ハムのチームメイトのイラストを披露している。石川では自身が描いたイラストをモチーフにした「タン坊」がオフィシャルマスコットに加わっている。

明治神宮野球場やロサンゼルスで子供達への野球教室を開き、また私財を投じてスワローズクラブハウス前にファン用テントを設置したり、自腹で約100万円をかけ、都営バス1台を2008年の開幕戦の広告で外装して運行を手配するなど、様々なファンサービスに取り組んでいる[10][11]。

タレントの明石家さんまと親交があり、さんまが司会を務めるテレビ番組に木田自身も出演することがある。明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショーには毎年出演している。2000年にオリックス・ブルーウェーブに復帰した際には、『明石家マンション物語』内の『ダメダメボーイズ』コーナーの決め台詞と合わせた「DAKYXX（ダーキー・ダメダメ）」グッズが発売された。なお、最初のオリックス移籍当時（1998年）、オリックス戦のテレビ放送が少ないこともあってか「オリックスの木田」としての知名度は高くなく、さんまの番組に頻繁に出ていたことから「飲み屋で若い子に吉本の芸人に間違われることがあった」[12]という。なおこの縁でさんまは2014年に石川ミリオンスターズ後援会に加入している[13]。

独身であり、過去に結婚歴もない。「家に帰っても1人だし、ホテルだとフロントの人から『お帰りなさいませ』と言われるのが癒されるから」（フジテレビ『あっぱれさんま大教授』に出演した際の発言）との理由で、ホテル暮らしをしている。

五十嵐章人（元プロ野球選手・コーチ、2012年から群馬ダイヤモンドペガサス監督）とは従兄にあたる（木田の父と五十嵐の父が兄弟）、マジシャンの内田伸哉とは再従兄弟にあたる。また、加藤明子（朝日放送アナウンサー）の母方の遠縁の親戚でもある[14]。

詳細情報

年度別投手成績

テンプレート:By2 巨人 8 4 1 0 0 2 1 0 -- .667 164 37.0 41 6 14 1 1 26 2 0 19 19 4.62 1.49
テンプレート:By2 32 17 13 1 2 12 8 7 -- .600 711 182.2 130 21 51 2 4 182 5 0 56 55 2.71 0.99
テンプレート:By2 19 5 2 0 0 4 7 1 -- .364 235 50.1 51 8 31 0 2 44 5 0 41 36 6.44 1.63
テンプレート:By2 29 11 2 1 0 3 6 0 -- .333 409 93.1 103 16 35 1 1 87 2 0 48 47 4.53 1.48
テンプレート:By2 35 17 1 1 1 7 7 2 -- .500 538 131.2 129 11 40 1 1 97 6 0 50 49 3.35 1.28
テンプレート:By2 28 13 1 0 0 6 8 1 -- .429 376 87.2 86 11 37 0 2 61 3 0 52 48 4.93 1.40
テンプレート:By2 40 12 2 0 0 7 9 0 -- .438 506 121.2 117 16 31 5 8 97 2 0 49 46 3.40 1.22
テンプレート:By2 33 16 3 2 1 7 9 2 -- .438 517 123.2 121 15 34 2 5 99 4 0 53 52 3.78 1.25
テンプレート:By2 39 0 0 0 0 2 2 7 -- .500 216 49.2 47 3 22 4 2 53 5 0 13 11 1.99 1.39
テンプレート:By2 オリックス 36 13 1 0 0 4 7 16 -- .364 420 97.1 97 9 36 1 4 74 6 1 54 50 4.62 1.37
テンプレート:By2 DET 49 0 0 0 0 1 0 1 4 1.000 292 64.2 73 6 30 3 4 50 7 0 48 45 6.26 1.59
テンプレート:By2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 13 2.2 5 1 0 0 0 0 0 0 3 3 10.13 1.88
オリックス 24 0 0 0 0 3 3 3 -- .500 196 41.1 55 7 18 1 1 31 1 0 29 26 5.66 1.77
テンプレート:By2 13 0 0 0 0 2 1 1 -- .667 80 19.1 15 4 9 0 0 18 4 0 9 8 3.72 1.24
テンプレート:By2 LAD 3 2 0 0 0 0 1 0 0 .000 53 12.0 15 0 3 0 0 8 3 0 5 4 3.00 1.50
テンプレート:By2 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 19 4.2 4 0 1 0 1 5 0 0 0 0 0.00 1.07
SEA 7 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 47 9.2 15 1 5 0 1 5 0 0 9 9 8.38 2.07
'04計 10 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 66 14.1 19 1 6 0 2 10 0 0 9 9 5.65 1.74
テンプレート:By2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 8 2.0 2 1 0 0 0 0 0 0 1 1 4.50 1.00
テンプレート:By2 ヤクルト 56 0 0 0 0 3 5 8 23 .375 253 58.1 66 5 18 2 3 47 4 1 22 20 3.09 1.44
テンプレート:By2 50 0 0 0 0 1 3 2 16 .250 221 48.2 51 4 19 2 6 44 1 2 21 17 3.14 1.44
テンプレート:By2 19 0 0 0 0 2 0 0 3 1.000 81 20.2 13 4 8 0 3 12 2 0 7 7 3.05 1.02
テンプレート:By2 30 4 0 0 0 3 4 0 5 .429 223 48.2 58 6 17 1 5 31 0 0 32 30 5.55 1.54
テンプレート:By2 日本ハム 21 7 0 0 0 5 2 0 3 .714 235 52.2 63 7 23 0 3 30 2 0 28 28 4.78 1.63
テンプレート:By2 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 18 4.0 4 0 2 0 0 3 0 0 2 2 4.50 1.50
テンプレート:By2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 5 1.0 2 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0.00 3.00
NPB：19年 516 119 26 5 4 73 82 50 50 .471 5404 1269.2 1249 153 446 23 51 1036 54 4 585 551 3.91 1.33
MLB：5年 65 2 0 0 0 1 1 1 4 .500 432 95.2 114 9 39 3 6 68 10 0 66 62 5.83 1.60
  • 2012年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

  • 最多奪三振（当時連盟表彰なし）：1回 （1990年） ※セントラル・リーグでは、1991年より表彰

表彰

記録

NPB初記録
NPB節目の記録等

独立リーグでの成績

年

度		 球

団		 登

板		 勝

利		 敗

戦		 セ
丨
ブ		 完

投		 勝

率		 投
球
回		 打

者		 被
安
打		 被
本
塁
打		 奪
三
振		 与
四
球		 与
死
球		 失

点		 自
責
点		 暴

投		 ボ
丨
ク		 失
策		 防
御
率		 W
H
I
P
テンプレート:By2 石川 テンプレート:Color 3 1 15 0 .750 51.0 196 37 1 32 2 4 12 10 0 0 1 1.76 0.76
通算：1年 52 3 1 15 0 .750 51.0 196 37 1 32 2 4 12 10 0 0 1 1.76 0.76

背番号

  • 47 （1987年 - 1992年）
  • 19 （1993年 - 1997年）
  • 20 （1998年）
  • 41 （1999年 - 2000年途中、2006年）
  • 11 （2000年途中 - 2001年）
  • 60 （2003年 - 2004年途中）
  • 35 （2004年途中 - 2005年）
  • 42 （2007年 - 2012年）
  • 12 （2013年 - ）

関連情報

テレビ

著書

  • 『DAKY ～僕のサムライ野球～』（東京学参）
  • 『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』（新紀元社）

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:石川ミリオンスターズ テンプレート:セントラル・リーグ最多奪三振

テンプレート:読売ジャイアンツ1986年ドラフト指名選手
  1. ↑ 最初に1位で指名した阿波野秀幸（亜細亜大学）を抽選で外したため、その代替として
  2. ↑ ただし、当時、最多奪三振はセ・リーグの表彰対象ではなかった。
  3. ↑ その後、2007年に山井大介が24人に更新した。
  4. ↑ 「2000ベースボール・レコードブック」34頁 1998年度の主な記録と出来事より
  5. ↑ テンプレート:Wayback - サンケイスポーツ（2008年6月17日）
  6. ↑ テンプレート:Wayback - 東京ヤクルトスワローズ公式サイト（2008年8月20日）
  7. ↑ テンプレート:Cite news
  8. ↑ この勝利は木田の日本ハム移籍後初勝利であるとともに、チームのシーズン初勝利、かつ梨田昌孝監督の監督通算500勝利でもあった。
  9. ↑ 日本ハム　44歳・木田の退団発表　今季1軍登板わずか1試合 - スポーツニッポン（2012年11月4日）
  10. ↑ テンプレート:Cite news
  11. ↑ テンプレート:Cite news
  12. ↑ 『元・巨人』、廣済堂ペーパーバックス、2009年、168頁。
  13. ↑ ■明石家さんまさん石川ミリオンスターズの後援会会員に！ - 石川ミリオンスターズ
  14. ↑ 加藤がパーソナリティを務めていた2011年1月25日放送の『スポーツにぴたっと。』（ABCラジオ）に木田がゲストで出演した際の発言より。
「http://wikippe.e-do-match.com/index.php?title=木田優夫&oldid=152329」から取得