日産・スタンザ

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スタンザSTANZA )は、日産自動車で生産されていた乗用車で、バイオレットオースター姉妹車である。本稿では日本国内販売終了後に北米で販売された同名のモデルについても述べる。

概要

バイオレットオースターの姉妹車で、サニー店(後のレッドステージ店)で販売されていた。姉妹車たちよりも、内外共に「豪華」に設えられており「ミニ・セドリック」もしくは、「ミニ・グロリア」的な「小さな高級車」という性格付けがなされていた。位置付け的にはサニーの上級版にある。ボディは、4ドアセダンと5ドアハッチバック(初代、2代目前期)である。なお、2代目の後期には5ドアに替わって3ドアハッチバックが設定されていた。

歴史

初代 A10型系(1977年 - 1981年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

  • 1977年8月8日 - 初代登場。3ヶ月前に登場した姉妹車のバイオレットがファミリーカー、オースターがスポーティな若者向けの車として性格付けられていたのに対し、扱い店舗のサニー店の旗艦車として小さな高級車の位置付けとされた。B110-210サニーに設定されていたサニー・エクセレントを発展させたモデルでもある。エンジンは、長年にわたって多くの日産車に用いられてきたL型(4気筒)が用いられ、当初1,600ccのL16のみ(キャブレターとEGI付きの2種)。駆動方式は後輪駆動、サスペンションはフロントがストラット、リアは4リンク式リジットと、当時としては一般的(あるいはやや古い)レイアウトであった。ボディは4ドアセダンのみで、330型セドリック/グロリアのハードトップと共通の角型ライトが特徴。高級なイメージを強調するためか、先発の姉妹車に設定していたハッチバッククーペバン(貨物車)は用意されず、1,400ccエンジンの設定もなかった。また、A10系3姉妹は、北米市場でボディスタイルが不評で販売が伸び悩んだブルーバードUDatsun 610)の挽回を狙い、大ヒット作の510型ブルーバード(Datsun 510)のイメージを強く意識したモデルとして急遽、企画、開発され、510型の後継車と称し輸出された。
  • 1978年5月 - 53年排出ガス規制適合でE-PA11型へ。エンジンはZ16・Z16Eに変更。
  • 1978年11月 - 1,800cc車登場。型式はE-RA11。エンジンはZ18・Z18E。大型ウレタンバンパーを装着し、1600車との差別化を図った。
  • 1979年6月 - マイナーチェンジ。1600ラグジャリーを除く全車にフロントグリル埋め込みフォグランプを採用。3姉妹中で唯一パワーウィンドを装備した1800マキシマX-Eを追加。
  • 1979年8月 - 5ドアハッチバックの「スタンザ・リゾート」が追加された。
  • 1980年4月 - 5ドアのリゾートに脱着式サンルーフ付の1600SX/1800SX-Tとセダンに女性仕様の1600エレガントエクストラを追加。エレガントエクストラは専用のオレンジメタリックの車体色を採用。

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2代目 T11型系(1981年 - 1986年)

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  • 1981年6月発売。姉妹車バイオレットリベルタ/オースターJX同様FF化され、4ドアセダンと5ドアハッチバックが設定された。正式車名は「スタンザFX」。FXとは、「Future X」の略である。エンジンは新開発のCA型を搭載し、排気量は1,600ccと1,800cc。初代同様高級志向であり、オースターに比べメッキパーツが多用されていた。前期型は空力に優れたモダンなデザインが特徴で、異型ヘッドライトが採用されたが、北米仕様は灯火規制のため、規格品の角型ヘッドライトだった。
  • 1983年6月 - 日本仕様は大幅マイナーチェンジを受け、スラント型スタイルから、ボクシーなスタイルに変更された。輸出仕様は従来どおりスラント型フロントマスクで、北米向けは灯火規制の改正で異型ヘッドライトが認可され、日本仕様前期型に近いデザインとなった。5ドアハッチバックを廃止し、代わりにオースターにあった3ドアハッチバックを追加。
  • 1985年11月 - オースターが先にモデルチェンジされ、スタンザは翌1986年6月にモデルチェンジ。

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3代目 T12型系(1986年 - 1990年)

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  • 1986年6月 - 3代目登場。またサブネームの「FX」が取れ車名が「スタンザ」に戻った。ボディは4ドアセダンのみとなり、U11型ブルーバードと基本設計が共通化された。同じ共通設計の姉妹車である3代目オースターとの相違点はフロントノーズの造形が逆スラント形状、Cピラーより後方のデザインが変更され、リアデッキの造形が非スポイラー形状となっており、トランクリッドの開口部がバンパーレベルからでなく、アッパーレベルからになっている。エンジンは、1,600ccSOHC(CA16S・「1.6スプレモ」)と1,800ccがあり、後者にはSOHC(CA18i・「1.8スプレモ」)、SOHCターボ(CA18ET・「1.8スプレモ・ターボ」)、DOHC16バルブターボ(CA18DET・「1.8スプレモ・ツインカムターボ」)が設定された。SOHCエンジン全車にツインプラグを採用する。米国では3代目オースターがスタンザの名前で発売された。
  • 1987年2月 - 10周年記念特別仕様車「エクストラサルーン」を発売。
  • 1988年1月 - マイナーチェンジ。同時期にマイナーチェンジを実施したT12型オースターと同じ形状の前後バンパーを用いる。そのためか全長はマイナーチェンジ後のT12型オースターと全く同じ数値(マイナーチェンジ後の全長は4,460mm)となっている。CA18ET型SOHCターボエンジンが廃止された代わりにノンターボDOHC16バルブのCA18DE型エンジンが加わる。グレード名は「1.8スプレモ・ツインカム」。
  • 1990年5月 - 日本国内でのスタンザは生産終了(オースターと統合したプリメーラが後継車となった)。

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北米仕様モデル

4代目 U12型系(1990年 - 1992年)

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U12型ブルーバード

米国ではフルモデルチェンジで名称が残された。T12型とおなじく日本の日産・ブルーバードと基本設計が共有されて、完全な姉妹車となった。4ドアハードトップ/4ドアセダンをラインナップしたブルーバードに対し、スタンザは4ドアセダンのみのラインナップとなっていた。ブルーバードとの大きな違いはフロントフェイスであり、バンパー、ヘッドライト(ターンシグナルはブルーバードと同じ型)、フロントグリルが異なっている。また、リヤのナンバープレートについてもブルーバードの位置(この位置にはガーニッシュが備わる)とは異なり、バンパー下部に移動している。U12型ブルーバードは1991年9月で生産を終了しU13型にフルモデルチェンジをしたが、スタンザはU12型のまま生産が続けられ、1992年3月27日に生産終了した。

5代目 U13型系(1993年 - 1997年)

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1993年型 スタンザ・アルティマ GXE

スタンザは1993年に「アルティマ」のサブネームをつけブルーバードと同じくU13型にフルモデルチェンジした。U12型と同様、4ドアセダンのみの販売であったため外装設計を共有していたのはブルーバードSSSであった。このスタンザ・アルティマはブルーバードSSSよりも車幅が広く、フロントグリル、バンパーなど細かなところが異なっていた。正式な名前は「スタンザ・アルティマ」でありオーナーズ・マニュアル(取扱説明書)にも「スタンザ・アルティマ」と書かれていた。なおリアのエンブレムにも「スタンザ・アルティマ」の名前が「スタンザ」は小さく、「アルティマ」は大きくかかれている。この1993年を最後に「スタンザ・アルティマ」の名前は消え、翌年の1994年からは「アルティマ」の名前で生産された。 テンプレート:-

車名の由来

  • スタンザとはイタリア語で「部屋」という意味である。
  • スプレモとはスペイン語で「最高」という意味であり、後にラフェスタハイウェイスターの特別仕様車(のちにカタロググレード化)でその名が復活している。

関連項目

外部リンク

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