四国R-14

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テンプレート:Pathnav テンプレート:基礎情報 テレビ番組テンプレート:Sidebar with collapsible lists テンプレート:複数の問題四国R-14』(しこくアールじゅうよん)は、北海道テレビ放送(HTB)制作のテレビドラマ2000年11月29日から2000年12月20日に放送された。

水曜どうでしょう』の番組休止時期に行われたスピンオフ企画であり、「水曜どうでしょうプロジェクト2000」として放送されている。

概要

「水曜どうでしょう」の企画として2000年春に放送された「四国八十八ヶ所II」において、実際に発生した怪奇現象を元に製作された怪奇ドラマ。「どうでしょう」のメイン出演者である大泉洋が所属する演劇グループ「TEAM NACS[1]とのコラボレーションで制作された。なお、タイトルの“R-14”とは、「当該の怪奇現象を撮影したロケ14本目(R=Roll(ロール)、14=本数)のテープ」のことを指す。

『水曜どうでしょう』として本放送されていた当初は「どうせたいしたことはないだろう。だって『どうでしょう』だもん」と高を括っていた道民を予想外の恐怖に落としいれ、結果、「怖くて見られない」などチャンネルを替える視聴者が続出し、毎週視聴率が下がるという事態が起きた。まさに「本末転倒な心意気」であったが、それに耐えて最後まで見た者には感動的なエンディングが用意されていた。

ドラマ本編の撮影は全て小型のデジタルビデオカメラを使用し、簡素かつ簡潔ながらも映像的には迫力のある特殊効果が使用され、出演者・スタッフ共に少人数ではあるが本格的な怪奇ドラマになっている。ちなみに、演出手法として「花火の煙による怪しげなもや」・「おもちゃを利用したカメラワーク」・「デスク用蛍光灯等による青白い光」などが公開された。

キャスト

  • 上島ディレクター:音尾琢真
  • 藤木ディレクター:森崎博之
  • 大沼 陽:大泉洋
  • 編成部・小宮:安田顕
  • 幽霊:小松江里子(「水曜どうでしょう」スタイリスト)
  • 多数のエキストラ:佐藤重幸 (現:戸次重幸)
    • なお、佐藤の「水曜どうでしょう」関連の出演はこのドラマと前述の前後企画(「水曜どうでしょう」として放送)、顔写真で数回程度だけであり、TEAM NACSで唯一、鈴井大泉による旅企画の本編には出ていない(前後枠には対決列島の体操ブラザーズでのみ出演している)[2]
  • 上島の妻:小野優子(HTBアナウンサー、当時)

出演者は実在の人物をモチーフにしている。上島ディレクターは嬉野雅道ディレクター(以下「嬉野D」)、藤木ディレクターは藤村忠寿ディレクター(以下「藤村D」)、大沼陽は大泉、編成部・小宮は四宮康雅プロデューサー、小野が演じる上島ディレクターの妻は嬉野Dの妻をモデルとする。

スタッフ

あらすじ

放送日時は全て、北海道テレビ放送での本放送が行われた日時。

第1話
2000年11月29日放送。
北海道のテレビ局でディレクターとして勤める上島藤木は、上司の小宮からドラマ制作の話を持ち掛けられた。この時、半年前に四国・円上寺金剛院での番組ロケで発生した怪奇現象を思い出し、その真実を解明するために、タレントの大沼と共に再び四国へ訪れる事を決める。四国行きを敬遠していた大沼に対しては、「香川県のパブリシティロケを行う」という建前で説得し、ロケへと向かった。
第2話
2000年12月6日放送。
藤木と上島は、本当の理由を知らない大沼と共に飛行機に乗って、四国へ到着。宿で夕食を食べた後、大沼に藤木が突然お遍路の白装束を渡し、外出を促した。大沼は藤木の行動・発言に対して不信感を覚えると共に、「四国に連れてきた本当の理由」を問いただす。藤木はこれまで説明してきた「四国に来た理由」が全て嘘であることを認め、大沼に対して詫びると共に初めて本当の理由を話し、3人は怪奇現象が発生した場所を再び訪れた。
第3話
2000年12月13日放送。
半年前と同じように突然カメラのアラームが鳴り響き、驚く3人。藤木と上島は恐怖から大沼と共に急いで車へ乗り込み、円上寺金剛院を後にする。宿に戻り、撮影した映像をチェックすると、途中に見覚えの無い画像がインサートしたため、大沼は「誤って使用済みテープを持ってきたのか」と問うが、上島は否定。翌朝、一番の便で3人は札幌へ戻る。映像を詳しく分析すると、藤木は「映像に見覚えがある」と言い出し、再度の四国行きを準備しはじめた。
最終話
2000年12月20日放送。
自宅で就寝していた上島は深夜、悪夢にうなされて突然目を覚ます。その翌朝、上島は藤木から来週の四国行きを大沼へ連絡するよう言われたが、連絡を入れても携帯電話は通じず、自宅の電話も応答こそあったが、普段との様子は異なっていた。その後、藤木の所に戻ろうとした上島は、取材班のディレクターに「番組のVTRを地下の倉庫へ戻してきてほしい」と頼まれ、倉庫へ向かった。だが、そこで上島は“ある重大なこと”を思い出し、愕然とする。

テーマ曲

オープニングテーマ「戦車部隊移動I」
作曲:大谷幸(『ガメラ2 レギオン襲来 オリジナル・サウンドトラック』より)
エンディングテーマ「川」
作詞:中尾諭介 / 作曲:吉田慎一郎 / 歌:In the Soup

ロケ地

事前・事後番組

本編放送に前後して予告番組とメイキング番組が放送された。TEAM NACSと藤村Dが副調整室でVTRを見ながらトークするという、いわゆる「総集編」スタイルで放送された。

ドラマ四国R-14を100倍楽しく見る方法

「四国R-14」放送前週の11月22日に放送。ドラマ放送への経緯や、出演者であるTEAM NACSに関しての紹介などが放送された。

メイキング・オブ・四国R-14

2001年1月24日1月31日の2週にわたり放送。1週目では脚本会議や脚本合宿などの模様を紹介。藤村Dは温泉地で合宿するためにプロデューサーに無断で金銭を持ちだした。また「驚異の特殊効果」と銘打ち、安易かつ安価ながらも恐怖心をもたらす映像を制作する手法を公開した。

2週目ではNG集を放送。監督である藤村DのNG(後述)も放送された。そして視聴者プレゼントの問題として企画された「佐藤重幸を探せクイズ」の答えも放送。全問正解者までは出なかった。

番組制作中におきた怪奇現象

この番組を制作中に、いくつかの怪奇現象が発生している。

  • 音効・工藤氏が深夜に番組の作業をしていたとき切れるはずのない電源スイッチが勝手に切れた。
  • また、CDの音量メーターが音もしていないのに勝手に振り切れた(本来は音が鳴らなければ動かない)状態になった。
  • ディレクター陣が、ドラマロケの下見のため天皇寺に訪れた際にも、カメラが異常な音を発して、停止した。
  • 旅館においてシリアスなシーンの撮影中にも関わらず、藤村Dが突然笑い出し、一旦撮影を中断させるという事態が発生。藤村Dは「今度は笑わない」と宣言したが、テイク2の撮影途中にも笑い出し、「すまない、部屋を出る」と言い残し、監督ながら撮影現場を退席した。もちろん撮影は続行しなければならないため、この時の監督代行は嬉野Dが務めている。(『ドラマ四国R-14を100倍楽しく見る方法』、『メイキング・オブ・四国R-14』、水曜どうでしょう公式HPより)

「Classic」での放送状況

2008年以降に放送された「水曜どうでしょうClassic」では、本作(メイキング含む)及び前後の企画(原付西日本制覇今世紀最後の水曜どうでしょう一致団結!リヤカーで喜界島一周)は放送されず、「四国八十八ヶ所II」終了後はレギュラー放送再開後の「わかさぎ釣り対決II」が放送された。製作側から現在放送できない理由は説明されていない。

映像

  • 水曜どうでしょうビデオ 四国R-14 ディレクターズカット版(2001年7月20日、北海道テレビ放送)- 現在絶版だが今後DVD全集に収録予定。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:水曜どうでしょう
  1. 当時は「TEAM-NACS」と表記。
  2. そのため、「水曜どうでしょう」の最終回ではNACSのメンバーが各々出演した本編の映像が流されたが、佐藤のみR-14の映像となっている。