支笏湖

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テンプレート:Infoboxテンプレート:ウィキプロジェクトリンク 支笏湖(しこつこ)は、北海道千歳市にある淡水湖支笏洞爺国立公園に属し、日本最北の不凍湖となっている。

概要

4万年ほど前に形成された支笏カルデラに水が溜まったカルデラ湖である。形成当初の形状は円形であったが、カルデラの縁に恵庭岳風不死岳が噴出したことにより、現在のようなくびれた形となった[1]

「日本最北の不凍湖」であるが、これは温かい水が湖の深部に残存していて水面を暖めるため、湖面の水温が下がりにくいので凍りにくくなっているためである。しかし、低温の日が続いた場合には結氷することがある。最近の全面結氷は2001年(平成13年)で、その前は1978年(昭和53年)まで遡る[2]

また支笏湖は、透明度の高さで有名な摩周湖バイカル湖に匹敵する透明度を有している。環境省の湖沼水質調査では何度も日本一に認定されている[3]。湖の北西には、北海道三大秘湖の一つであるオコタンペ湖がある[4]

1894年(明治27年)より阿寒湖から移入されたチップ(ヒメマス)の養殖事業を行っており、ヒメマス釣りを楽しむこともできる[5]

名前の由来

湖の名前はアイヌ語「シ・コッ」(大きな窪地)に由来しているが、この「窪地」とは支笏湖を水源とする千歳川が開削した深い谷のことを指していたものであり、千歳川の旧名でもあった。松前藩は現在の苫小牧市周辺までの地域を「志古津」(当時の漢字表記)と呼んでいた。

アイヌ民族は支笏湖を「シコツ川(千歳川)の水源の湖」の意で「シコツ・トー」と呼び、改まった場合には「シコテムコ・エアン・パラト」(シコツ川の・水源・そこに・ある・広い湖)と称えていたという[6]

また、名前の由来として、水深が深く、古代の火山噴火により出来たカルデラ湖で、水底に枯木などがあるため一度沈んだら浮かんでこないなどを理由に、「死骨湖」であるという説もあるが、これは誤りである。ただ、支笏湖を含む千歳市はアイヌ語で「シ・コッ」であることが日本語で「死骨」に通じることから縁起が悪いとし、1805年(文化2年)に現在の地名に改名していることから、この説に全く関連がないとは言い切れない側面もある。

地理

北海道南西部に位置し、湖の周囲は約40km、最大水深363m、平均水深265mである。国内では秋田県の田沢湖に次いで日本で2番目の深度となっている。

面積は琵琶湖の1/9程(国内では8番目の大きさ)だが最大水深は3倍以上もあり、貯水量は20.90km3は国内では琵琶湖に次いで日本で2番目に多い貯水量となっており、琵琶湖の貯水量3/4にまで達する[7]

カルデラ湖としても屈斜路湖に次いで日本で2番目に大きいカルデラ湖である。湖の北側にはいずれも活火山である、恵庭岳、南側には風不死岳(ふっぷしだけ)・樽前山の支笏三山がそびえる。また、モラップ・キムンモラップなどの低い山々にも囲まれている。

周辺施設・観光地

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  • 支笏湖ビジターセンター
  • 山線鉄橋(「洋紙の国内自給を目指し北海道へと展開した製紙業の歩みを物語る近代化産業遺産群」に認定[8]
  • 水中観光船
  • 支笏湖ボートハウス
  • 支笏湖観光センター
  • 美笛の滝
  • 苔の洞門

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温泉・宿泊施設

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キャンプ場
  • 美笛キャンプ場
  • モーラップキャンプ場
  • ポロピナイキャンプ場
  • オコタン野営場

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イベント

  • 支笏湖湖水まつり
  • 支笏湖紅葉まつり
  • 千歳・支笏湖氷濤まつり

交通

車を利用する場合
バスを利用する場合

支笏湖が登場する作品

映画
小説
ガイドブック
歌謡曲

脚注・出典

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  1. テンプレート:Cite book
  2. テンプレート:Cite web
  3. テンプレート:Cite news
  4. 北海道三大秘湖は、阿寒のオンネトー・上士幌の東雲湖とオコタンペ湖である。また、阿寒のシュンクシタカラ湖・津別のチミケップ湖・東雲湖で北海道三大秘湖と言うこともある。
  5. テンプレート:Cite web
  6. テンプレート:Cite book
  7. テンプレート:PDFlink
  8. テンプレート:Cite web

関連項目

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外部リンク