やまびこ号 (特急バス)

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やまびこ号(九州産交バス)
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やまびこ号(大分バス)

やまびこ号(やまびこごう)とは、九州産交バス大分バスが運行する、熊本県熊本市大分県大分市を結ぶ特急バスである。愛称は、経由地である阿蘇の山並みにちなんだもの。

沿革

  • 1967年12月20日:熊本~大分線としてやまびこ号が開設される。
    • 九州産交、大分バスの共同運行
    • 開設当初の停留所:熊本辛島町~子飼橋~大津中央~立野~赤水駅前~阿蘇駅前~宮地駅前~笹倉~菅尾中学~玉来局前~竹田~田中車庫~新殿~犬飼~大分
    • 2往復(産交1 大分バス1)熊本~大分
    • 所要時間:4時間15分
  • 1969年3月 - 熊本交通センター開業1ホーム4番乗り場発に
  • 1969年8月 - 3時間53分に短縮(多分、道路改良と思われるが不明)
  • 1972年1月 - 4往復に増回(産交2 大バ2)ワンマン化、大分発着を鶴崎まで延長、熊本~大分間3時間39分
  • 1973年1月 - 6往復に増回(産交3 大バ3)熊本~大分間3時間22分
  • 1976年12月 - 熊本県庁~東バイパス経由に 熊本~大分間3時間30分に
  • 1981年3月 - 大分発着が大分バスターミナル、大分県庁正門前に 熊本~大分間3時間45分
  • 1982年2月 - 熊本駅前発着に
  • 1986年5月 - 車内ビデオ放映開始、ビデオカーの表示
  • 1986年7月 - 大分市大字上戸次の国道10号上尾洞門が豪雨による土砂崩れで埋没崩壊。犬飼久原~筒井停留所間で長期に渡り迂回・徐行運転を余儀なくされる。同区間が通行制限無く完全に復旧したのは、翌年の6月であった。
  • 1989年7月 - 共通カラーの29人乗り3列シート車導入、座席指定化。
    • 大津町内は旧国道経由から大津バイパス経由に、竹田市内は竹田本町経由から国道経由に、大分市内は米良有料道路経由に変更。経路変更に伴う停留所振替の他、筒井を戸次に変更。湯の谷温泉入口と小池野停留所への停車を廃止。
    • 当時の停留所:熊本駅~交通センター~通町筋(熊本行・降車のみ)~味噌天神~水前寺公園前~熊本県庁前~帯山中学校前~西原~松の本(熊本IC前)~東ヶ丘トロン保健センター前~五軒屋~バイパス大津~立野~赤水駅前~くま牧場前~阿蘇駅前~宮地駅前~笹倉~竹田ドライブイン~玉来~竹田満徳寺~朝地駅前~田中~新殿~犬飼久原~戸次~上北下郡~トキハ前~大分県庁前(大分行・終点)~金池ターミナル(熊本行・始発)
    • 所要時間:熊本~大分間3時間15分
  • 1989年12月- 8往復に増回(産交4 大バ4)
  • 1990年7月 - 九州中北部を襲った集中豪雨のため、対抗する九州旅客鉄道(JR九州)豊肥線が1991年10月まで不通に(その間、宮地~緒方間はJRが代行バスを運行した。)また、このとき「やまびこ」号も道路開通までの数日間、阿蘇~大観峯~ミルクロード~横断道路~ミルクロード~波野国道57号線へと迂回運行。
  • 1990年11月 - JR不通の影響で客が増加、10往復に増回(産交5 大バ5)
  • 1991年4月 - 12往復に増回(産交6 大バ6)
  • 1992年7月 - 対抗する豊肥本線JR急行「火の山」、特急「あそ」に格上げ
  • 1993年7月 - 東バイパス経由(熊本県庁前~帯山中学前~西原~松の本~東ヶ丘トロン保健センター~五軒屋~バイパス大津)から熊本空港経由(熊本県庁前~自衛隊前~東町中央~熊本空港~バイパス大津)に経路変更
これに伴い熊本~大分間3時間17分となる
  • 1999年10月 - 10往復に減便(産交5 大バ5)
  • 2002年4月 - 予約制廃止
  • 2002年6月 - 乗降場所を一部変更(バイパス大津停留所から大津駅(南口)へ、竹田満徳寺停留所は竹田温泉花水月へ、上北下郡停留所は米良バイパス入口へ)
  • 2004年3月 - 競合するJR特急「あそ」は現在の「九州横断特急」になる。
  • 2008年10月1日 - 中九州横断道路へ一部経路変更、大分行きを通町筋経由に変更(大分行き、熊本行きともに通町筋停車)、「乙姫ペンション村入口」バス停に新たに停車
  • 2010年4月1日 - 「竹田ドライブイン」のバス停名が「道の駅すごう」に変更される。
  • 2011年12月1日 - ダイヤ改正を実施。「道の駅すごう」での休憩時間が5分間から10分間となった。
  • 2012年7月 - 九州北部地方を中心に襲った集中豪雨により、宮地駅前 - 米良バイパス入口間の大部分が通行止めとなり不通に。このため、同月12日 - 17日の期間は全面運休し、18日からは復旧までの間、以下のような運行形態となる。
    • 7月18日 - 7月31日
      • 熊本 - 大分間は高速道路<九州自動車道大分自動車道>経由として迂回運行(益城インター口 - トキハ前間ノンストップ)。1日8往復(産交3 大バ5)。なお途中大刀洗パーキングエリアにて10分間休憩を設定。
      • 熊本 - 阿蘇くまもと空港 - 阿蘇駅前間を1日4往復(産交便単独)。
    • 8月1日 - 8月19日
      • 阿蘇駅 - 笹倉間を一部迂回(国道212号(大観峰)~県道45号(阿蘇公園菊池線)~県道11号(別府一宮線)~ミルクロード経由)して全便運行再開。20日からは通常の運行経路に。
    • 同一区間を結ぶJR豊肥本線も、肥後大津 - 宮地間ならびに豊後荻 - 緒方間は代行バスを運行[1]
  • 2014年4月1日 - ダイヤ改正を実施。産交便を3往復減便の上で1日10往復20便から7往復14便(産交2 大バ5)とし、大分発最終便(産交担当)の時刻が18時台から16時台に変更。

所要時間・運行回数

  • 熊本駅前~大分(トキハ前 / フォーラス前)
  • 所要時間:3時間27分
  • 運行回数:7往復

座席定員制。席は自由席で、予約不要だが、満席時は乗車できない場合がある。運賃は車内精算。

以前は座席指定制で、予約後に各窓口で乗車券購入が必要であった。2002年に予約制が廃止されて、乗車券の事前購入は必須ではなくなり、現金でも利用可となった。
乗車券は、両者の営業所窓口のほか、熊本側では熊本交通センター熊本空港阿蘇駅等に、大分側では大分バス総合案内所に設置されている自動券売機で発売。往復券、回数券は車内販売はしていない。
このほか、SUNQパス北部九州版・全九州版ともに利用可。あそまるは熊本駅 - 竹田温泉花水月間で使用可能(竹田温泉花水月 - 大分間では使用不可)。

運行経路・停車停留所

太字は停車停留所。熊本駅前 - 阿蘇くまもと空港(熊本行は益城インター口)間、および米良バイパス入口 - 金池ターミナル(大分行は県庁正門前)間のみの相互利用は不可<クローズド・ドア>。

熊本駅前 - 熊本交通センター - 通町筋 - 味噌天神 - 水前寺公園 - 熊本県庁前 - 自衛隊前 - 東町中央 - 益城インター口 - 阿蘇くまもと空港 - (県道36号国道57号) - 大津駅〈南口〉 - 立野 - 赤水駅前 - 乙姫ペンション村入口 - カドリー・ドミニオン - 阿蘇駅前 - 宮地駅前 - 笹倉 - 道の駅すごう - 玉来 - 竹田温泉花水月 - 朝地駅前 - 田中 - 大野IC - (中九州横断道路) - 千歳IC - (国道57号) - 新殿 - 犬飼久原 - (国道57号・国道10号) - 戸次 - 米良バイパス入口 - (米良バイパス) - 大分〈トキハ前 / フォーラス前〉 - 合同新聞社前 - 県庁正門前 - 金池ターミナル
  • 大分行は、熊本駅前は3番のりばから、熊本交通センターはAホーム6番のりばから、阿蘇くまもと空港は2番のりばから発車する。熊本行は、大分〈トキハ前 / フォーラス前〉は1番のりばから、阿蘇くまもと空港は1番のりばから発車する。
  • 大分行は県庁正門前が終点、熊本行は金池ターミナルが始発となる。
  • 大分バスにおける大分<トキハ前 / フォーラス前>の正式名称は「大分バス本社前」である。
  • 道の駅すごうにて途中休憩有り(10分間)。尚、大幅な遅延があった場合、途中休憩は、短縮又は中止する場合がある。

運行会社ならびに運行車両

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かつての両社共通塗装車
(写真は大分バス)

九州産交バス 

大分バス

  • 担当営業所:中央営業所
    • 日野 セレガ(JBUS)
    • 日野 セレガ(西工S)
    • 日野 セレガR(西工ネオロイヤルC-I)
    • 日野 セレガ(西工C-I)
    • 三菱ふそう エアロバス

車内設備

  • 3列シート(2+1列 29人乗り※大分バス)または4列シート(2+2列 37人乗り※九州産交バス)※続行便は予備車の都合上、化粧室が無い車両が充当される場合がある。
  • トイレ

脚注

  1. その後、復旧作業の進捗とともに代行運輸区間は徐々に縮小し、9月3日以降は豊後竹田駅 - 宮地駅間のみとなった。「九州横断特急」は、熊本 - 人吉間で運行していたが、9月8日に豊後竹田駅 - 宮地駅間を除いて運行再開。「あそぼーい!」は、博多 - 人吉間を運行していたが、9月8日に通常運行を再開。2013年8月4日に同線は完全復旧した。

外部リンク

テンプレート:KyushuSankoBus