寺島しのぶ
テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:ActorActress 寺島 しのぶ(てらじま しのぶ、Shinobu Terajima、1972年(昭和47年)12月28日 - )は、日本の女優である。本名、寺島 グナシア 忍(てらじま ぐなしあ しのぶ、Shinobu Ghnassia Terajima)。旧姓、寺島 忍(てらしま しのぶ)。
目次
人物
青山学院大学文学部卒業。身長163cm、スリーサイズはB80/W60/H83。足のサイズは22.5cm。
父は歌舞伎役者の七代目尾上菊五郎、母は女優の富司純子、父方の祖父は七代目尾上梅幸、母方の祖父は東映の俊藤浩滋プロデューサー、弟は歌舞伎役者の五代目尾上菊之助という演劇・俳優一家に生を受け、大学在学中より舞台、テレビドラマを中心に活躍している。2010年(平成22年)、ベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞した。
経歴
生い立ち
小学校より青山学院で過ごし、高校時代はハンドボール部に所属、エースを務めるなどで活躍した。
男社会である歌舞伎の家系に生まれたことで、自分の存在に対して複雑な気持ちを抱きながら子供時代を過ごしたという。事実、『情熱大陸』では、男に生まれていたら、歌舞伎役者になりたかったと語っている。女優になってからも、母と比較されて悩み続けた[1]。また、幼少期はジャガー横田やクラッシュギャルズに憧れ、プロレスラーになりたかった。弟を相手にジャイアントスイングで脚を抱えては振り回し、技の研究に余念がなかったという[2]。その後、父親にもプロレス技をかけていたが、手加減せずに父親は向かいあった。何度やっても勝てないため、悔し泣きしたこともあった。そして、その日をきっかけに父娘の関係がギクシャクしだしたという。
女優として
父親の親友であった太地喜和子の勧めで女優を志し、大学在学中だった1992年(平成4年)に文学座に入団した。1996年(平成8年)に退団したが、その際には同劇団の看板女優、杉村春子から「フリーになっても頑張って」とエールを送られたという[3][4]。その後は、蜷川幸雄、江守徹、久世光彦といった演劇界の大御所に度々起用され、着実に演技の幅を広げ、それに伴う数多くの演劇賞を受賞した。
2000年(平成12年)、『シベリア超特急2』で映画デビュー。2003年(平成15年)に公開された映画『赤目四十八瀧心中未遂』と『ヴァイブレータ』での演技が認められ、第27回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を始め、日本国内外で10以上の映画賞を受賞した。大胆なラブシーンについては、母の純子から猛反対を受け、絶縁寸前まで追い込まれたものの、最終的には、「女優なんだからしょうがないだろう」という父親の一声で、収まったという[5]。
2008年(平成20年)には、シアタークリエ『私生活』の演技で平成20年度(第63回)文化庁芸術祭賞(演劇部門・関東参加公演の部)優秀賞を受賞する。
テンプレート:Sister 2010年には、若松孝二監督の映画『キャタピラー』で、1964年の左幸子、1975年の田中絹代に次ぎ日本人として35年ぶりにベルリン国際映画祭(世界三大映画祭の1つ)の最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞[6]。
私生活
歌舞伎役者、七代目市川染五郎と交際していたが、2003年に別れる。
2007年(平成19年)2月26日、日本在住のフランス人アートディレクター、ローラン・グナシア(Laurent Ghnassia)と結婚した[7]。グナシアには、既に別の女性との間に一人娘がおり、実子として認知しているという[7]。国際結婚となるが、夫婦の共通の言語は「心と心で伝わる英語」「シングリッシュ(心グリッシュ)」とコメントして話題となった[8]。
2012年9月12日、男子を出産。歌舞伎俳優にしてもいいと語っている。[9]
十一代目市川海老蔵が兄弟の幼馴染み。海老蔵も彼女に飛び膝蹴りを食わされたことがあるらしい。
苗字の読みは以前、「てらしま」であったが、結婚を報告した文書で「Terajima」と表記して以降「てらじま」となる。母は自分の映画を自身に見せることもなく、今までも見たことがない。文学座に入る時、太地喜和子に「あなた、絶対にお母さんの映画は見ない方がいいわ。女優を辞めたくなるから」と言われたことが理由。「ジョークかもしれないけど、それが子どもながらに頭に残って、見ちゃいけないと思うようになってしまった」という[10]。
出演作品
テレビドラマ
- 詩城の旅びと(1989年、NHK) - 木村美香(主人公の娘) 役※母の富司純子がヒロイン役を演じた作品での出演。クレジットは「寺島忍」
- 大河ドラマ(NHK)
- 花嫁介添人がゆく (11) 花嫁泥棒! (1996年、関西テレビ)
- 八つ墓村(1995年、フジテレビ)
- 元旦特別企画・松本清張原作「天城越え」(1998年、TBS) - 娼婦 役
- 愛しすぎなくてよかった(1998年、テレビ朝日)
- ラブとエロス(1998年、TBS)
- 幽婚(1998年、中部日本放送)
- 救急指定病院 (10) (1999年、日本テレビ)
- 弁護士高見沢響子 (4) (2001年、TBS) - 浅野薫 役
- おらが春(2002年、NHK-BShi)
- 剣客商売(2003年 - 2005年、フジテレビ)
- 十年〜妻が夫を裏切った日(2003年、テレビ東京)
- 絶壁〜山岳警備隊・疾走る(2004年、NHK)
- 冬の運動会(2005年、日本テレビ) - 江口加代 役
- おとなの夏休み(2005年、日本テレビ) - 琴原みゆき 役 ※初主演
- 太宰治物語(2005年、TBS)
- 春、バーニーズで(2006年、WOWOW)
- 連続テレビ小説 純情きらり(2006年、NHK) - 有森笛子 役
- 真実の手記 BC級戦犯 加藤哲太郎「私は貝になりたい」(2007年、日本テレビ) - 戦犯の妻 役
- 四つの嘘(2008年、テレビ朝日)- 西尾満希子 役
- 警官の血(2009年、テレビ朝日) - 駒井君江 役
- ニセ医者と呼ばれて 〜沖縄・最後の医介輔〜(2010年、読売テレビ) - 宮前ハナ 役
- TAROの塔(2011年、NHK)- 岡本かの子 役
- 下町ロケット(2011年、WOWOW) - 神谷涼子 役
- 時代劇専門チャンネルPresents 鬼平外伝 熊五郎の顔(2011年・BSスカパー!、2012年・時専ch、松竹) - 主演・お延 役
- 向田邦子 イノセント 第1話「隣りの女」(2012年、WOWOW) - 主演・サチ子 役
- ソドムの林檎〜ロトを殺した娘たち(2013年、WOWOW)- 主演・宮村恵役
映画
- シベリア超特急2 (2000年)- 河津信江 役
- DRUG (2001年)- 柳川恵子 役
- ゲロッパ! (2003年)- 藤沢香織 役
- 赤目四十八瀧心中未遂 (2003年)- 主演・綾 役
- ヴァイブレータ (2003年)- 主演・早川玲 役
- クイール (2004年)- 仁井三都子 役
- 機関車先生(2004年)
- Tokyo Tower (2005年)- 川野喜美子 役
- 大停電の夜に (2005年) - 杉田礼子 役
- 男たちの大和/YAMATO (2005年) - 文子 役
- 単騎、千里を走る。 (2006年) - リエ 役
- やわらかい生活 (2006年) - 主演・橘優子 役
- アキハバラ@DEEP (2006年) - 渡会藤子 役
- 待合室 (2006年) - 夏井和代 役
- 愛の流刑地 (2007年) - 入江冬香 役
- 茶々 天涯の貴妃 (2007年) - 小督 役
- ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌(2008年) - 濡れ女(なみ)役
- ハッピーフライト (2008年) - 山崎麗子 役
- ラッシュライフ(2009年) - 京子 役
- 守護天使(2009年) - 須賀勝子 役
- 人間失格 (2010年) - 常子役
- キャタピラー(2010年) - 主演・黒川シゲ子 役
- 11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち(2012年) - 平岡瑤子 役
- ヘルタースケルター(2012年) - 羽田美知子 役
- すーちゃん まいちゃん さわ子さん(2013年) - さわ子さん 役
- 千年の愉楽(2013年) - 主演・ オリュウノオバ 役
- 日本の悲劇(2013年) - 村井とも子 役
- R100(2013年)
舞台
- 恋と仮面とカーニバル(1993年)
- 血の婚礼(1993年)
- 恋ぶみ屋一葉(1994年)
- 近松心中物語(1995年)
- 十一月新派特別公演 遊女夕霧(1996年)
- 十一月新派特別公演 鹿鳴館(1996年)
- ふるあめりかに袖はぬらさじ(1996年)
- 華岡青洲の妻(1996年)
- 二月新派特別公演(1997年)
- 奇跡の人(1997年)
- 常陸坊海尊(1997年)
- エイミィズ・ヴュー(1998年)
- 夏の夜の夢(1999年)
- 大正四谷怪談(1999年)
- ご存じ 浅草パラダイス(2000年)
- テンペスト(2000年)
- グリークス(2000年)
- ピカドン・キジムナー(2001年)
- プルーフ/証明(2001年)
- 喜劇 地獄めぐり(2002年)
- 欲望という名の電車(2002年)
- 詩のしの詩(2002年)
- さぶ(2003年)
- マッチ売りの少女(2003年)
- 世阿彌(2003年)
- 新・近松心中物語(2004年)
- 楡の木陰の欲望(2004年)
- 書く女(2006年)
- フール フォア ラブ(2007年)
- ヴェニスの商人(2007年)
- 血は立ったまま眠っている(2010年)
- やけたトタン屋根の上の猫(2010年11月9日 - 28日、新国立劇場小劇場)
- トップ・ガールズ(2011年4月、渋谷・シアターコクーン)
- 伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪(2011年11月11日 - 21日、下北沢ザ・スズナリ)
ウェブ
- 大人の女性のためのトラベル・ウェブ・マガジン『旅色』(2009年)
ドキュメンタリー
- 時代を越える溝口健二(2006年、角川ヘラルド映画)ナビゲーター
- 光と影〜光市母子殺害事件 弁護団の300日〜(2008年6月7日、東海テレビ)ナレーター
- 約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯~(2012年6月30日、東海テレビ)ナレーター
- 京都迎賓館 極める!京都の技とおもてなし(2013年12月14日(NHK BSプレミアム)、2014年1月3日(NHK総合))
CM
- ライオンホワイト&ホワイト ※父・尾上菊五郎、母・富司純子、弟・尾上菊之助と共演
- ロート製薬ロートV40
- 強力わかもと(わかもと製薬) ※母・富司純子と共演
- ハウス食品プライムカレー ※弟・尾上菊之助と共演
- 三菱UFJニコス MUFGカードプラチナ (2011年~)
- 『ワイナリーにて』篇、『動き出す東北へ』篇 ※山崎一と共演
- 『母と娘の女子会』篇 ※母・富司純子と共演
- サントリーフーズボス レインボーマウンテンブレンド『医師編』(2012年)
著作
- 『体内時計』主婦と生活社、2003年12月 ISBN 978-4391128840
- 『体内時計+』ポプラ文庫、2008年10月 ISBN 978-4591105443
- 『柳美里対談集 沈黙より軽い言葉を発するなかれ』創出版、2012年8月 ISBN 978-4904795194
脚注・出典
- ↑ 2004年3月7日放送「情熱大陸」
- ↑ 2010年8月5日放送「5LDK」より本人談
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 「[特別企画] 狩野良規×寺島しのぶ・世界が称賛した女優を形作る、演じる姿勢と過去・現在・未来
- ↑ 2010年8月25日放送「ワイドスクランブル」・『山本晋也の人間一滴』より本人談
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 7.0 7.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 寺島しのぶ“シン(心)グリッシュ婚”会見の一問一答!(eltha)2010年2月21日閲覧
- ↑ [1]。ただし混血の歌舞伎俳優には、15代目市村羽左衛門という前例がある。
- ↑ 雑誌「創」より柳美里との対談での本人談
外部リンク
テンプレート:日本アカデミー賞最優秀主演女優賞 テンプレート:キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞 テンプレート:キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞 テンプレート:ブルーリボン賞主演女優賞 テンプレート:毎日映画コンクール女優主演賞