白浜町
白浜町(しらはまちょう)は、和歌山県西牟婁郡にある町。千葉県などにも白浜という地名が存在することもあり南紀白浜と呼ばれることもある。古い時代から温泉地として有名である。
目次
地理
和歌山県南西部の海岸沿いに位置し、観光と農業を主たる産業としている。特に観光業は、夏の海では小さな熱帯魚と共に泳ぐこともできるなど年中を通じて温暖な気候で知られるほか、南紀白浜温泉(白浜温泉)や、椿温泉(古くから白浜温泉の奥座敷として知られる)など温泉が多くあり(旧日置川町内にもある)、年間を通じての集客を行っている。白良浜などの海水浴場付近を中心にリゾート施設や、企業や各種団体などの別荘・保養所が多数集まっている。
また、世界遺産にも登録された熊野古道の大辺路ルートが2本(富田坂・仏坂)通っており、こちらも観光の対象となっている。
なお、白浜町には全国でも珍しい、大字がない住所がある。これは白浜町の中心部に存在し役場、温泉街などの旧瀬戸鉛山村地区にある。この場合の住所は「白浜町****番地」である。(白浜町役場の住所の項参照)
歴史
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、近世以来の瀬戸鉛山村(せとかなやまむら)が単独で自治体を形成。
- 1940年(昭和15年)3月1日 - 瀬戸鉛山村が町制施行・改称して白浜町となる。
- 1955年(昭和30年)3月15日 - 南富田村を編入(他に先んじて白浜町と合併したため南白浜地区を称し、小学校で白浜を称するのは南白浜小学校だけである)。
- 1958年(昭和33年)7月1日 - 富田村および田辺市堅田町・才野町の両地区(旧西富田村)を編入。
- 2006年(平成18年)3月1日 - 日置川町と合併し、改めて白浜町が発足。
行政
現町長は井澗誠。2012年(平成24年)5月14日から2016年(平成28年)5月13日までが任期である。
町議会の定数は16である。
2010年(平成22年)3月の町長選は、前町長の水本氏と元町長の立谷氏とが、出直し選後わずか10日での選挙告示となった。厳しい財政状況の中、選挙に税金が使われることに町民からは批判の声もあった。
なお、後述するアメリカ合衆国・ハワイ州との提携関係があることから、夏期は南国ムードを演出する目的もあり、主要交通機関や自治体・観光業などの職員らの制服の多くがアロハシャツとなる。
2011年(平成23年)12月5日、水本雄三町長と熊崎訓自副町長が「精神的苦痛を受けた」などとして、ごみ焼却場の使用期間延長交渉の当時の担当課長と副課長、区との協議に立ち会った町議会議長、区長、副区長ら6人を相手に慰謝料を求める訴訟を和歌山地裁田辺支部に起こしていたことが分かった。[1]
2012年(平成24年)3月23日、辞意を表明していた水本雄三町長が、町議会の西尾智朗議長に辞表を提出した。その後開かれた町議会定例会で報告され、全会一致で同意された。
経済
隣接する田辺市の経済圏である。
産業
おもに観光業が盛んである。町内では多くの温泉が湧出する事もあり、多数のホテルが林立している。さらさらとした白い砂が特徴的な白良浜(しららはま)海水浴場は、夏になると近畿一円からの海水浴客が訪れることでも知られている。また近畿では、複合型娯楽施設で、パンダの飼育で知られているアドベンチャーワールドのテレビCMを放映している事もあり、こちらも観光地としての知名度は高い。
町内で事業を営む主な事業者
- 明光バス株式会社
- 福原ニードル株式会社(福原産業貿易株式会社傘下)
- 株式会社アワーズ - アドベンチャーワールドを運営。
- 堅田漁業協同組合
- アーマリン近大 - 近大マグロの養殖、販売を行う。
金融機関
日本郵政グループ
- 白浜郵便局(大字無し)
- 富田郵便局(十九渕=つづらふち)
- 市鹿野郵便局(市鹿野)
- 日置川郵便局(日置)
無集配郵便局
- 白浜温泉郵便局(大字なし)
- 白浜駅前郵便局(堅田)
- 椿郵便局(椿)
- 安居(あご)郵便局(安居)
- 大阪支店 とれとれ市場南紀白浜内出張所(堅田)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
- その他各郵便局にATMが設置されており、白浜・日置川の各郵便局ではホリデーサービスを実施(2012年(平成24年)現在)。
※白浜町内の郵便番号は以下のとおり。
- 「646-03xx」=旧日置川町域北部(市鹿野地区など)。市鹿野郵便局の管轄。
- 「649-22xx」=合併前からの白浜町域(堅田および大字無し地域)。白浜郵便局の管轄。
- 「649-23xx」=合併前からの白浜町域(上記以外の地域)。富田郵便局の管轄。
- 「649-25xx」=旧日置川町域南部(日置川・安居地区など)。日置川郵便局の管轄。
姉妹都市・提携都市
2000年(平成12年)にアメリカ合衆国ハワイ州ホノルル市のワイキキビーチと、「友好姉妹浜」(Goodwill Beach City Relationship) 提携を結ぶ。
友好都市
地域
人口
2010年(平成22年)国勢調査(速報値)より前回調査からの人口増減をみると、4.00%減の22,697人であり、増減率は県内30市町村中8位。 テンプレート:人口統計
学校教育
小学校
- 旧白浜町立
- 白浜町立白浜第一小学校
- 白浜町立白浜第二小学校
- 白浜町立西富田小学校(にしとんだしょうがっこう)
- 白浜町立富田小学校(とんだしょうがっこう)
- 白浜町立北富田小学校
- 白浜町立南白浜小学校
- 白浜町立椿小学校(つばきしょうがっこう)
- 旧日置川町立
- 白浜町立日置小学校(ひきしょうがっこう)
- 白浜町立安宅小学校(あたぎしょうがっこう)
- 白浜町立安居小学校(あごしょうがっこう)
- 白浜町立市鹿野小学校(いちかのしょうがっこう)
中学校
- 旧白浜町立
- 白浜町立白浜中学校
- 白浜町立富田中学校(とんだちゅうがっこう)
- 旧日置川町立
- 白浜町立日置中学校(ひきちゅうがっこう)
- 白浜町立三舞中学校(みまいちゅうがっこう)
高等学校
和歌山県立南紀高等学校の白浜分校と富田分校がかつてあったが、現在は町内に高等学校はない。
大学
町内に大学はないが、京都大学の実習施設兼水族館「京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所水族館」がある。
また近畿大学の海洋研究施設もあり、マグロを含めた養殖魚の研究では、世界でもトップレベルの実績を残している。
社会教育
ホール・集会場
- 町立総合体育館(坂田会館)
博物館・美術館
交通
鉄道
中心となる駅は西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線白浜駅(特急停車駅)であり、同駅はこの町への玄関口としての役割を果たしているが、温泉街中心部からは約5kmほど離れている富田(とんだ)地区にある。このため、半島西部に多い温泉地・ホテルまでの交通手段としては、駅前から発着する路線バス(明光バス)・タクシーおよび旅館の送迎バスなどを利用することが一般的。
- 紀勢本線(きのくに線)
これまでは道路事情が悪く、鉄道が比較的便利であったが、大阪まで直通する高速道路の阪和自動車道が南紀田辺ICまで延長されたことにより、鉄道より自動車の方が大阪、和歌山へ便利が良くなった。特急列車は1日10数往復設定されている。
空路
東京国際空港(羽田)まで、日本航空がエンブラエル170で1日3往復運航。田辺市や新宮市などにもバスを運行している。
路線バス
大阪(梅田・なんば)、和歌山市から多数の便があり、京都便も運行されている。特に大阪便は往復5,000円と安いことや、阪和道がみなべICまで延長されたことなどにより利便性が増し、人気を得て増便された。明光バスと西日本JRバスの共同運行となっている。また2007年(平成19年)11月11日には、阪和道がみなべICから南紀田辺ICまで延伸され、同ICから田辺西バイパス・田辺バイパスから和歌山県道31号田辺白浜線・和歌山県道33号南紀白浜空港線等を経由して高規格道路で直結されたため、従来より利便性が増した。
道路
高速道路
現在、阪和自動車道は南紀田辺ICまで開通しており、南紀田辺ICより先は新直轄方式で事業中で、2015年の「和歌山国体」までに白浜町よりさらに南のすさみ町のすさみICまで開通を目指している。白浜町に設置されるインターチェンジは以下のようになる予定である。
国道
県道
- 主要地方道
- 一般県道
道の駅
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
※旧日置川町域の名所などに関しては、日置川町#観光スポットを参照。
景勝地・自然・公園
温泉
- 南紀白浜温泉(外湯めぐり)
- 崎の湯
- 牟婁の湯
- 白良湯
- 白良浜露天風呂しらすな
- 松乃湯
- 大自然の湯
- 綱の湯
- 白浜温泉公園草原の湯(温泉テーマパーク)
- 白浜銀座足湯横丁
- 千畳の湯
- 長生の湯
- とれとれの湯
- 渚の湯
- 椿温泉
社寺
博物館・資料館など
スポーツ施設
- 白浜球場
- 白浜町立武道館
- 白浜町民プール
- しままえテニスコート
- テニス白浜
- 阪田テニスコート
- 白浜ゴルフ倶楽部
- 白浜ビーチゴルフ倶楽部
- ラビーム白浜ゴルフ倶楽部
- 朝日ゴルフクラブ白浜コース
テーマパーク・娯楽
- アドベンチャーワールド
- 白浜エネルギーランド
- 白浜海中展望塔
- 白浜海底観光船グラスボート
- 南紀白浜ガーデンハウス
- オートキャンプ場グランパス
- アクアマリンシラハマ
- ミス・オーシャン
その他
著名出身者
メディア
脚注
外部リンク
- 和歌山県白浜町公式ウェブサイト
- 南紀白浜温泉(和歌山県) - 白浜観光協会
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 「さんだんへき」と読む者もいるが、誤り。