青の時代 (テレビドラマ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『青の時代』(あおのじだい)は、1998年7月3日~9月11日にTBS系で金曜日、21:00から放送されたテレビドラマ。三島由紀夫の小説作品でも同名の作品があるが、本ドラマとは一切関係ない。当時作品の雰囲気から野島伸司が脚本を書いていると誤解していた視聴者も多く、途中から番宣CMに脚本担当の名前がクレジットされるようになった。
目次
あらすじ
不良グループのリュウ、トシ、マサシは、ゲームセンターの経営者・本田からバッグをひったくる。偶然現場に居合わせた弁護士の榛名がリュウを追い詰めるが、逃げられてしまう。青春時代をめぐる友情と愛、憎しみと苦悩の物語。
登場人物:キャスト
レギュラー・準レギュラー
- 安積リュウ(演:堂本剛)
- 父親とは幼少期に死別。母親に捨てられ、引ったくりやかつあげを繰り返す不良少年。根は優しく真面目で、子猫を助ける様な心優しい一面も持ち合わせている。茜や榛名の思いに心を打たれ、彼の中で何かが変わっていく。仲間思いであるが、そのため仲間が傷つけられると黙っていられないところや自ら汚れ役を引き受けてしまうところも。
- 牧野茜(演:奥菜恵)
- 図書館でバイトをしている少女。ある出来事をきっかけにリュウと出会い、リュウの事を気にかけ好意を寄せる。とても純粋でどんな時でもリュウを信じ抜く。榛名の初恋の人に似ている事から、「もう一人の榛名」の策略に巻き込まれる。
- 榛名の初恋の少女
- (演:奥菜恵・二役)
- 榛名の中学時代に、東京から転校してきた少女。「よそ者」という事からクラスで過度のいじめに遭い、自殺してしまう。
- 榛名圭一(演:上川隆也)
- 弁護士。リュウの弁護を引き受けることに。熱血漢で真っ直ぐな性格をしており、最初は不信感を抱いていたリュウもいつしか信頼を寄せる事になる。過去のある事件により二重人格になってしまい、内面に「もう一人の自分」が存在する。寺島に指摘されるまで「もう一人の自分」の存在を知らなかったが、記憶のない空白の時間に違和感を抱くようになる。
- <もう一人の榛名>
- 榛名のもう一つの人格。人を痛めつけることに何の罪悪感を感じず、人は生まれながらに悪であると言い切る。過去に目の前で自殺をされた少女と瓜二つの茜に対して特別な感情を抱く。
- 澤木朱里(演:安藤政信)
- 鑑別所でリュウと出会う。出所後は同性愛者に身体を売り生計を立てていた。自分を裏切り、捨てた薫を恨むが同時に愛してもおり、「もう一人の榛名」に気づくと薫を榛名から引き離そうとする。しかし、「もう一人の榛名」の策略に嵌められた薫を救おうとして、自動車に薫共々撥ねられてしまう。
- 橋本トシ(演:小橋賢児)
- リュウの悪友。リュウに負けず劣らず喧嘩っ早い性格。茜に想いを寄せていたが、彼女がリュウと懇意にしているのが気に入らず、嫉妬の念に駆られ衝突する。その後和解し、何度かリュウと茜を助ける。「もう一人の榛名」に気付き、リュウにその事を忠告するが……。
- 木村マサシ(演:吉沢悠)
- リュウの親友。トシとは対照的に気弱な性格をしている。
- 牧野薫(演:篠原涼子)
- 茜の姉であり、榛名の良き妻。過去に朱里と関係を持ち、裏切った過去がある。朱里に申し訳なく思うが、榛名との幸せな結婚生活を邪魔されたくないとも思っている。「もう一人の榛名」の罠にはまり、自動車に撥ねられ、昏睡状態に陥る。
- 寺島辰雄(演:豊原功補)
- 榛名の親友。精神科医。二重人格で苦しむ榛名の相談役であり、「もう一人の榛名」と一番早く対話した人物。
- 小田島所長(演:森本レオ)
- 榛名が所属する事務所の所長。暖かく榛名を見守る。
- 片瀬刑事(演:嶋田久作)
- リュウを目の仇にしている刑事。
- 小宮刑事(演:小林正寛)
- 片瀬の部下。片瀬と共にリュウに目をつける。
- 垣野弁護士(演:志村東吾)
- 榛名を尊敬してる弁護士。榛名の代理でリュウの弁護を受け持つこともあった。
- 安積満江(演:風吹ジュン)
- リュウの母親。リュウを捨て、蒸発した。
- 本田幸造(演:山本圭)
- ゲームセンター経営者。過去に少年犯罪により最愛の息子を亡くしており、不良少年に対して極端に憎悪の念を抱いている。リュウの事も最初は嫌悪していたが、榛名の説得により見る目を変え、保護観察処分となったリュウの保護司になる。リュウ達を町内会のバスケットに誘ったり、トシに仕事を紹介したりと、面倒見のいい良い人。
ゲスト
- ユカ(演:優香)
- 第1話と第4話に登場。朱里の売春仲間。
- 森下看守(演:高橋克実)
- 第2話と第3話に登場。朱里と同性愛関係にあった。
- 政弘の父親(演:四方堂亘)
- 第3話に登場。過去に本田の息子を殺害した不良グループの一員。その後更生し自分の息子に本田の息子と同じ政弘と名前を付ける。
- 吉沢(演:斉藤洋介)
- 第7話に登場。榛名の中学時代の恩師。
- 朱里の父親(演:中山仁)
- 第8話に登場。大病院の院長。
- 木原(演:反田孝幸)
- 第9話に登場。リュウが劇中2度目に収容された鑑別所の同室相手。
主題歌・挿入歌
- オープニングテーマ「ポーリュシカ・ポーレ」 (歌:Origa、作詞:Origa、作曲:L.クニッペル、編曲:千住明)
- エンディングテーマ「青の時代」 (歌:KinKi Kids、作詞・作曲:canna、編曲:新川博)
スタッフ
サブタイトル
- chap.1 少年犯罪 (1998年7月3日放送)
- chap.2 無実の少年 (1998年7月10日放送)
- chap.3 希望という名の明日 (1998年7月17日放送)
- chap.4 許されない恋 (1998年7月24日放送)
- chap.5 君だけを守りたい (1998年7月31日放送)
- chap.6 純愛の復讐 (1998年8月7日放送)
- chap.7 二重人格の秘密 (1998年8月14日放送)
- chap.8 友の死、そして戦いへ (1998年8月21日放送)
- chap.9 引き裂かれた恋 (1998年8月28日放送)
- chap.10 純愛の逃亡者 (1998年9月4日放送)
- the final chap 君を守る-永遠の約束 (1998年9月11日放送)
(平均視聴率15.5%)
関連商品
- DVD
- 全6巻
- 価格:各3,990円(税込み)
- 青の時代 DVD-BOX パッケージリニューアル版(6枚組)
- 価格:23,940円(税込み)
- 青の時代(小説)
- 著者:小松 江里子
- 出版社:講談社(2001年11月15日発行)
- 価格:729円(税込)
- 青の時代(コミックス)
- 原作:小松 江里子、作画:藤本 あきほ
- 「完全ラブストーリー版」と銘打って別冊フレンドにて連載、全3話
- ページの都合上、朱里、朱里と薫の関係は省略されている
- 価格:390円(税抜き)
他作品での共演
- 本作出演者は本作前後に他作品で共演していることが多い。ここでは本作出演者(準レギュラー以上)の他のドラマでの共演を挙げる(太字は伊藤プロデューサー作品。ゲスト出演での共演は除く)。
- 堂本剛と奥菜恵と小橋賢児…『若葉のころ』で共演。(他にも第7話ゲストの斉藤洋介が準レギュラー出演)。
- 堂本剛と小橋賢児…『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』で共演(奥菜も出演した『若葉のころ』も合わせれば2作品で共演。他にも『人間・失格』には第7話ゲストの斉藤洋介、第9話ゲストの反田孝幸がレギュラー出演)。
- 堂本剛と吉沢悠…『to Heart 〜恋して死にたい〜』で共演(今作が初共演)。
- 上川隆也と吉沢悠…『白い影(2001年版)』、『ママの遺伝子』、NHK大河ドラマ『平清盛』の3作で共演(今作が初共演)。
- 上川隆也と小林正寛…『白い巨塔(2003年版)』で共演(今作が初共演)。
- 上川隆也と豊原功補…NHK大河ドラマ『平清盛』で共演。
- 上川隆也と篠原涼子…TBS『竜馬がゆく』で共演
- 奥菜恵と小橋賢児…『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』、『禁じられた遊び』、『ふたり』の3作で共演(剛も出演した『若葉のころ』も合わせれば4作品で共演)。
- 奥菜恵と吉沢悠…『新・星の金貨』、『恋するトップレディ』の2作で共演(今作が初共演)。
- 安藤政信と小林正寛…『聖者の行進』で共演(他にも第7話ゲストの斉藤洋介がレギュラー出演)。
- 吉沢悠と篠原涼子…『早乙女タイフーン』で共演(今作が初共演)。
- 吉沢悠と嶋田久作…『ブラッディ・マンデー』で共演(今作が初共演)。
- 嶋田久作と風吹ジュンと山本圭…『この愛に生きて』で共演。
- 風吹ジュンと山本圭…『ひとつ屋根の下1・2』で共演(嶋田も出演した『この愛に生きて』も合わせれば3作品で共演)。
その他
- 上川隆也はこのドラマでザテレビジョン主催、第18回ドラマアカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞している。
関連項目
- TBS金曜9時枠の連続ドラマ
- 車輪の下 - ヘルマン・ヘッセの長編小説。劇中において図書館で茜がリュウにこの本を薦めるシーンがある。
- オープン・アームズ - アメリカのロックバンド、ジャーニーの楽曲。朱里が薫との電話越しに、この曲のフレーズを口ずさむシーンがある。