北海道開拓の村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
2014年6月13日 (金) 23:14時点におけるTasetebills (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内、 検索
ファイル:Historical village of Hokkaido1,JAPAN.jpg
入場口（旧札幌停車場）
ファイル:SapporoStation1908-restoration.jpg
旧札幌停車場 - 村内側より
ファイル:Historical village of Hokkaido3,JAPAN.jpg
市街地群の建物（旧浦河支庁庁舎）
ファイル:Kaitaku 2.JPG
市街地群の建物（旧札幌拓殖倉庫） 2006年8月
ファイル:Kaitaku 1.JPG
漁村群の建物（旧青山家漁家住宅） 2006年8月
ファイル:Kaitaku 3.JPG
農村群の建物（旧小川家酪農畜舎） 2006年8月
ファイル:Shimoyubari.jpg
下夕張森林鉄道で活躍した野村プリムス型DL（森林鉄道機関庫）
ファイル:Kaitaku 4.JPG
園内を走る馬車鉄道 2006年8月
ファイル:Historical village of Hokkaido4,JAPAN.jpg
村内の様子 - 馬車鉄道

北海道開拓の村（ほっかいどうかいたくのむら、英称：Historical village of Hokkaido）は、北海道札幌市厚別区厚別町小野幌（野幌森林公園内）にある野外博物館[1]。

2007年（平成19年）8月に「博物館相当施設」に指定された[2]。

一般財団法人北海道開拓の村が指定管理者として管理運営を行っている。

概要

1983年（昭和58年）4月16日に開村した北海道開拓時代の[1]「博物館相当施設」であり[2]、54ヘクタールの敷地に63棟の歴史的建造物が移築又は再現されている[3]。

また、夏季は馬車鉄道[4]、冬季の土日祝日は馬そりを運行している[5]。

開拓時代当時の年中行事の再現や、当時の遊戯文化や伝統技術の伝承活動も行っている。

なお、村内の解説ガイド[6]やぞうりなどのわら細工制作演示には、ボランティアが活動している。

財政難や職人の確保の問題から補修が進まない状況が2003年（平成15年）時点ですでに問題視されており[7]、2013年（平成25年）には補修が必要な老朽化が深刻なものだけで24棟あるとされている[8]。

保存（移築）されている建物の一覧

（凡例：建物名 - 旧所在地 - 建築年代　※備考）

市街地群
漁村群
  • 旧土谷家はねだし - 二海郡八雲町 - 1887年（明治20年）頃築
  • 旧青山家漁家住宅 - 小樽市 - 1919年
  • 廊下（再現）
  • 旧秋山家漁家住宅 - 苫前郡羽幌町 - 1920年（大正9年）築
  • 旧佐賀家漁場[6]
農村群
  • 旧山本消防組番屋 - 札幌市厚別区 - 大正後期
  • 旧若狭家たたみ倉 - 檜山郡上ノ国町 - 江戸末期築
  • 旧ソーケシュオマベツ駅逓所 - 虻田郡喜茂別町 - 1907年（明治40年）頃築（主屋）（1983年（昭和58年）移築）[29]。
  • 旧田村家北誠館蚕種製造所 - 樺戸郡浦臼町 - 1905年（明治38年）築（1983年（昭和58年）移築）[30]。
  • 旧農商務省滝川種羊場機械庫 - 滝川市 - 1921年
  • 旧納内屯田兵屋 - 深川市 - 1895年（明治28年）築
  • 旧山田家養蚕板倉 - 札幌市西区 - 1881年（明治15年）頃築
  • 旧信濃神社 - 札幌市厚別区 - 1897年（明治30年）築（1983年（昭和58年）移築）[31]。
  • 旧岩間家農家住宅 - 伊達市 - 1882年（明治14年）築（1983年（昭和58年）移築）[32]。
  • 旧河西家住宅 - 札幌市厚別区 - 1897年（明治30年）頃築
  • 旧樋口家農家住宅 - 札幌市厚別区 - 1897年（明治30年）築（1983年（昭和58年）移築）[33]。
  • 旧小川家酪農畜舎 - 札幌市清田区 - 大正後期（1986年（昭和61年）移築）[34]。2013年（平成25年）に屋根と2階部分が壊れて立ち入り禁止となった[8]。
  • 旧菊田家農家住宅 - 江別市 - 1893年（明治26年）頃築（1986年（昭和61年）移築）[34]。
  • 開拓小屋（再現）
山村群
  • 森林鉄道機関庫（再現）
  • 旧平造材部飯場（再現）（1986年（昭和61年）移築）。
  • 炭焼小屋（再現）

馬車鉄道

旧浦河支庁庁舎の前と旧ソーケシュオマベツ駅逓所の前を結んで路面上に線路が敷設されており、夏季には馬車鉄道の運行が行われている。冬季間は積雪のために代わりに馬ソリが運行される。線路の総延長は516.58 mあり、途中一部複線となっている。旧ソーケシュオマベツ駅逓所の側に煉瓦建の車庫が設けられている。軌間はかつての札幌の馬車鉄道と同じ762 mmで軌条は15 kg/mのものを使用している。客車は1982年（昭和57年）に日本車輌製造で製造されたものが2両用意されており、札幌馬車鉄道で使用されていたものを見本として製作されている。自重は3 t、定員座席12名、立席6名、ブレーキは手ブレーキとなっている[35]。 乗車料金は、子供（3歳～14歳）は130円、大人（15歳以上）は270円となっている。

イベント

  • 四季に合わせた様々なイベントを実施しており、伝統遊具づくりを通年行っているほか、年に数回大道芸の実演も行っている。
    • 12月には「冬・むら・ロマン」をテーマに「むらのクリスマス」が開催される。冬至のならわしであるカボチャ粥の無料試食、クリスマス礼拝、もちつき、サンタの馬ソリ、松ぼっくりづくり、クリスマスカードづくりなどの行事がある。

交通

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

  • 北海道開拓の村 -先達のくらしが息づく里- （館内で販売しているリーフレット）

外部リンク

テンプレート:ウィキ座標2段度分秒
  1. ↑ 以下の位置に戻る: 1.0 1.1 “開拓の村、オープン 道立野幌森林公園 明治の息吹を伝えて”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月16日)
  2. ↑ 以下の位置に戻る: 2.0 2.1 “道開拓の村 「博物館相当」に指定 国の補助受けやすく”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2007年8月11日)
  3. 元の位置に戻る ↑ “「道開拓の村」15周年 先人の汗伝えます 63件の復元終了 新年度からさらに推進”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1998年3月12日)
  4. 元の位置に戻る ↑ “馬車鉄道の運行始まる 開拓の村”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2012年4月16日)
  5. 元の位置に戻る ↑ “新雪にシャンシャン鈴の音　開拓の村で馬ソリ運行”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1984年12月17日)
  6. ↑ 以下の位置に戻る: 6.0 6.1 “札幌・道開拓の村ボランティアガイド ニシン場の隆盛実感 旧佐賀家漁場、本間家など視察 留萌、増毛”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2005年6月17日)
  7. 元の位置に戻る ↑ “開拓の村 今、そして未来 上 2度目の危機 財政難 補修ままならず 「職人」の確保難しく”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2003年8月27日)
  8. ↑ 以下の位置に戻る: 8.0 8.1 “開園30年 開拓の村 老朽化深刻 24施設 修繕追い付かず 道は財政難 雪で損壊も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2013年8月24日)
  9. ↑ 以下の位置に戻る: 9.0 9.1 9.2 “村の玄関口の旧札幌駅舎が旅情を誘う”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月21日) 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "hokkaido-np-1983-4-21"が異なる内容で複数回定義されています 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "hokkaido-np-1983-4-21"が異なる内容で複数回定義されています
  10. 元の位置に戻る ↑ “開拓の村ビジターセンター開館 「親しまれる施設に」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1998年4月20日)
  11. ↑ 以下の位置に戻る: 11.0 11.1 “「道開拓の村」15周年 新たに2棟仲間入り 開拓使札幌本庁舎、旧札幌師範学校武道場 講演や研修も可能 更衣室に資料展示”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1998年3月12日)
  12. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 9 旧手宮駅長官舎”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月25日)
  13. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 7 旧福士家住宅”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月23日)
  14. ↑ 以下の位置に戻る: 14.0 14.1 14.2 14.3 14.4 14.5 “北海道開拓の村 北国の歴史 「裏ワザ」紹介 ポイント絞り建物比較／昔の北海道弁も聞いて”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1997年1月23日)
  15. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 16 松橋家”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年5月6日)
  16. 元の位置に戻る ↑ “開拓の村便り 7 語り部 子に説明、母こそ適役”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1993年8月29日)
  17. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月18日)
  18. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 14 旧開拓使工業局庁舎”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年5月2日)
  19. 元の位置に戻る ↑ “重文へ 旧開拓使工業局庁舎 文化審答申”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2013年5月18日)
  20. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 8 旧北海中学校校舎”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月22日)
  21. 元の位置に戻る ↑ “わが心の風景 北海道開拓の村で 24 交番”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1992年5月3日)
  22. ↑ 以下の位置に戻る: 22.0 22.1 “ゆうたうん 道開拓の村が新事業 明治大正の「住民」街さっそうと 時代衣装のスタッフ巡回”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2002年7月29日)
  23. 元の位置に戻る ↑ “旧島歌郵便局など4棟を初公開 道開拓の村、開村4周年”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1987年4月20日)
  24. 元の位置に戻る ↑ “名物床屋さん 今月限り 廃業 大正の建物、開拓の村”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1986年3月16日)
  25. 元の位置に戻る ↑ “大正期の洋風建築 旧山本理髪店 理容遺産に 開拓の村で展示 全国第1号に輝く”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2013年7月1日)
  26. ↑ 以下の位置に戻る: 26.0 26.1 “開拓の村へ 今月から解体、来年度に復元 三ますそば屋”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1986年5月1日)
  27. 元の位置に戻る ↑ “3棟の新築完了 北海道開拓の村 再現建造物 旧広瀬写真館”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1991年1月30日)
  28. 元の位置に戻る ↑ “わが心の風景 北海道開拓の村で 火の見櫓”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1991年12月8日)
  29. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 15 旧壯渓珠オマベツ駅逓所”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年5月4日)
  30. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 11 田村家北誠館”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月27日)
  31. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 13 旧信濃神社”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月30日)
  32. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 12 旧岩間家農家住宅”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月28日)
  33. 元の位置に戻る ↑ “タイムトンネル 北海道開拓の村 10 樋口家住宅”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1983年4月26日)
  34. ↑ 以下の位置に戻る: 34.0 34.1 “道開拓の村に2棟が仲間入り”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1986年11月20日)
  35. 元の位置に戻る ↑ テンプレート:Cite journal
「http://wikippe.e-do-match.com/index.php?title=北海道開拓の村&oldid=170397」から取得