京都大賞典

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テンプレート:競馬の競走 京都大賞典(きょうとだいしょうてん)は、日本中央競馬会(JRA)京都競馬場2400メートルで施行する中央競馬重賞GII競走である。正賞は農林水産大臣賞で、農林水産省が賞を提供しており、正式名称は農林水産省賞典京都大賞典と表記される。

概要

1966年に4歳(現3歳)以上の競走馬による重賞競走ハリウッドターフクラブ賞の名称で創設されたのが始まり。第1回は京都競馬場の芝3200mで施行されたが、翌年より現行の芝2400mとなっている。1984年にグレード制施行によりGIIに格付けされた。1995年より中央競馬指定交流競走として地方馬にも門戸が開かれ、2003年より国際競走に指定され、外国調教馬も出走が可能になった。

天皇賞(秋)だけでなくジャパンカップを見据えた前哨戦に位置付けされている重賞(GII)競走である。中央競馬の秋GIシーズンへの重要なステップ競走であることから、春の天皇賞(春)宝塚記念後に夏シーズンを休養にまわした有力馬陣営が秋の初戦で使うことが多い競走で、施行距離が芝2400mであるが故、同週に行われる芝1800mの毎日王冠より長距離向きの有力馬が出走する傾向にある。1999年までは、当競走を菊花賞へのステップレースとして選択した3歳(当時の馬齢表記で4歳)馬の出走も少なくなかった(2000年の番組改編で菊花賞が2週早く開催された以降、3歳馬の出走は激減)。

同じ天皇賞(秋)の前哨戦として位置付けされている毎日王冠は、距離が芝1800mであるために天皇賞(秋)からマイルチャンピオンシップへ向かうローテーションを取る中距離以下を得意とする競走馬が多く、一方で距離が芝2400mである京都大賞典は、天皇賞(秋)からジャパンカップ、そして有馬記念のローテーションを取る中長距離を得意とする競走馬が出走することが多い。テイエムオペラオーゼンノロブロイはこのレースをステップに秋の中距離GIを総なめした。

特徴として当競走からは天皇賞(秋)を回避してジャパンカップに挑むケースがあることが挙げられ、レガシーワールドマーベラスクラウンタップダンスシチーなどがこのローテーションでジャパンカップを制覇している。また府中牝馬ステークスが1800mで開催されることから、エリザベス女王杯を目指す牝馬がこのレースをステップとするケースも多くなっている。なお、地方競馬所属馬の天皇賞(秋)およびエリザベス女王杯へのステップ競走に指定されており、地方馬は1着および2着となった場合に当該競走への出走権が与えられる。

現在の優勝レイの配色は、赤紫色の地に銀色文字となっている。

出走資格はサラ系3歳(旧4歳)以上のJRA所属馬(外国産馬含む、未出走馬及び未勝利馬は除く)、所定の条件を満たした地方競馬所属馬(5頭まで)、及び外国調教馬(9頭まで)。

負担重量は3歳53kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減を基本とし、

  • 施行日当日から1年前の開催週以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は2kg増
  • 施行日当日から1年前の開催週以降の牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増
  • 施行日当日から1年前の開催週より過去のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬は1kg増

以上の条件で斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く。

歴史

  • 1966年 - 4歳(現3歳)以上の競走馬による別定の重賞競走としてハリウッドターフクラブ賞が創設され、京都競馬場・芝3200mで施行された。
  • 1967年 - 施行距離を芝2400mに変更。
  • 1971年 - 混合競走に指定。
  • 1974年
  • 1976年 - 阪神競馬場・芝2400mで施行。
  • 1979年 - 京都競馬場のスタンド改築工事による振替開催により、中京競馬場・芝2400mで施行。
  • 1980年 - 前年からの京都競馬場のスタンド改築工事による振替開催により、阪神競馬場・芝2400mで施行。
  • 1984年
    • 名称を農林水産省賞典 京都大賞典に変更。
    • グレード制施行によりGIIに格付け。
  • 1990年
  • 1991年 - 武豊が騎手として史上初の3連覇。
  • 1994年
    • 京都競馬場の改修工事による振替開催により、阪神競馬場・芝2500mで施行。
    • マーベラスクラウンが騸馬では初めての優勝馬となる。
  • 1995年 - 指定交流競走に指定され、天皇賞(秋)を目指す地方馬が2頭まで出走が可能になる。
  • 1999年 - 地方馬の出走枠を拡大し、エリザベス女王杯を目指す地方馬も3頭まで出走が可能になる。
  • 2001年
  • 2003年 - 国際競走に指定、同時に国際セリ名簿基準委員会により国際GII競走に指定され、外国調教馬は9頭まで出走が可能になる。
  • 2006年 - 牝馬限定競走優勝馬の負担重量を軽減。
  • 2012年
    • 3日間開催に伴い、月曜日に施行となる(2013年を除く)。当年のみ、これに伴い、地上波でのテレビ中継は関西地区(『うまDOKI』)のみとなる。
    • 基本負担重量を3歳54kg、4歳以上57kg(牝馬は2kg減)から3歳53kg、4歳以上56kg(牝馬は2kg減)に変更。
  • 2014年 - この年から当競走の1着馬に天皇賞(秋)への優先出走権が付与される。

歴代優勝馬

回数 施行日 優勝馬 性齢 勝時計 優勝騎手 管理調教師 馬主テンプレート:要出典
第1回 1966年[[10月9日|10月テンプレート:09日]] キヨウエイヒカリ 牡3 3:21.4 清水出美 星川泉士 松岡正雄
第2回 1967年10月22日 シバフジ 牡3 2:26.9 松本善登 浅見国一 内芝伝一
第3回 1968年10月20日 マーチス 牡3 2:27.8 久保敏文 伊藤修司 大久保常吉
第4回 1969年10月19日 フイニイ 牡5 2:30.4 保田隆芳 尾形藤吉 永田賢介
第5回 1970年10月18日 ニューキミノナハ 牡4 2:38.7 簗田善則 庄野穂積 岡山信一
第6回 1971年10月17日 メジロアサマ 牡5 2:28.3 池上昌弘 保田隆芳 北野豊吉
第7回 1972年10月15日 キームスビィミー 牡6 2:26.6 小野幸治 小林稔 木村昭子
第8回 1973年10月14日 タニノチカラ 牡4 2:31.8 田島日出雄 島崎宏 谷水雄三
第9回 1974年10月13日 タニノチカラ 牡5 2:29.6 田島日出雄 島崎宏 谷水雄三
第10回 1975年10月12日 イシノマサル 牡3 2:32.5 加賀武見 浅野武志 (株)イシノ
第11回 1976年10月17日 パッシングベンチャ 牡3 2:27.3 飯田明弘 小林稔 山本慎一
第12回 1977年10月16日 テンポイント 牡4 2:27.9 鹿戸明 小川佐助 高田久成
第13回 1978年10月15日 リュウキコウ 牡4 2:27.3 久保敏文 久保道雄 三好笑子
第14回 1979年10月14日 テンメイ 牡5 2:27.3 清水英次 坂田正行 近藤克夫
第15回 1980年10月12日 シルクスキー 牝4 2:32.5 伊藤清章 伊藤修司 中山信一
第16回 1981年[[10月4日|10月テンプレート:04日]] イナドコトブキ 牡5 2:30.4 村本善之 新川恵 芳村寿郎
第17回 1982年10月10日 メジロカーラ 牝3 2:26.2 田原成貴 浅見国一 (有)メジロ牧場
第18回 1983年10月テンプレート:09日 ヤマノシラギク 牝4 2:28.9 松田幸春 大久保正陽 奥村啓二
第19回 1984年[[10月7日|10月テンプレート:07日]] スズカコバン 牡4 2:25.8 村本善之 小林稔 永井永一
第20回 1985年[[10月6日|10月テンプレート:06日]] ヤマノシラギク 牝6 2:28.9 清水英次 大久保正陽 奥村啓二
第21回 1986年[[10月5日|10月テンプレート:05日]] スズカコバン 牡6 2:26.9 河内洋 小林稔 永井永一
第22回 1987年10月11日 トウカイローマン 牝6 2:29.6 武豊 中村均 内村正則
第23回 1988年10月テンプレート:09日 メイショウエイカン 牡5 2:27.1 松永幹夫 高橋成忠 松本好雄
第24回 1989年10月テンプレート:08日 スーパークリーク 牡4 2:25.0 武豊 伊藤修司 木倉誠
第25回 1990年10月テンプレート:07日 スーパークリーク 牡5 2:26.9 武豊 伊藤修司 木倉誠
第26回 1991年10月テンプレート:06日 メジロマックイーン 牡4 2:26.5 武豊 池江泰郎 メジロ商事(株)
第27回 1992年10月11日 オースミロッチ 牡5 2:24.6 松本達也 中尾正 山路秀則
第28回 1993年10月10日 メジロマックイーン 牡6 2:22.7 武豊 池江泰郎 メジロ商事(株)
第29回 1994年10月テンプレート:09日 マーベラスクラウン 4 2:31.0 南井克巳 大沢真 笹原貞生
第30回 1995年10月テンプレート:08日 ヒシアマゾン 牝4 2:25.3 中舘英二 中野隆良 阿部雅一郎
第31回 1996年10月テンプレート:06日 マーベラスサンデー 牡5 2:25.1 武豊 大沢真 笹原貞生
第32回 1997年10月テンプレート:05日 シルクジャスティス 牡3 2:26.2 藤田伸二 大久保正陽 (有)シルク
第33回 1998年10月11日 セイウンスカイ 牡3 2:25.6 横山典弘 保田一隆 西山正行
第34回 1999年10月10日 ツルマルツヨシ 牡4 2:24.3 藤田伸二 二分久男 鶴田任男
第35回 2000年10月テンプレート:08日 テイエムオペラオー 牡4 2:26.0 和田竜二 岩元市三 竹園正繼
第36回 2001年10月テンプレート:07日 テイエムオペラオー 牡5 2:25.0 和田竜二 岩元市三 竹園正繼
第37回 2002年10月テンプレート:06日 ナリタトップロード 牡6 2:23.6 四位洋文 沖芳夫 山路秀則
第38回 2003年10月12日 テンプレート:Flagicon タップダンスシチー 牡6 2:26.6 佐藤哲三 佐々木晶三 (株)友駿ホースクラブ
第39回 2004年10月10日 テンプレート:Flagicon ナリタセンチュリー 牡5 2:25.2 田島裕和 藤沢則雄 山路秀則
第40回 2005年10月テンプレート:09日 テンプレート:Flagicon リンカーン 牡5 2:25.4 武豊 音無秀孝 近藤英子
第41回 2006年10月テンプレート:08日 テンプレート:Flagicon スイープトウショウ 牝5 2:31.5 池添謙一 鶴留明雄 トウショウ産業(株)
第42回 2007年10月テンプレート:07日 テンプレート:Flagicon インティライミ 牡5 2:24.8 佐藤哲三 佐々木晶三 (有)サンデーレーシング
第43回 2008年10月12日 テンプレート:Flagicon トーホウアラン 牡5 2:26.9 鮫島良太 藤原英昭 東豊物産(株)
第44回 2009年10月11日 テンプレート:Flagicon オウケンブルースリ 牡4 2:24.3 内田博幸 音無秀孝 福井明
第45回 2010年10月10日 テンプレート:Flagicon メイショウベルーガ 牝5 2:25.0 池添謙一 池添兼雄 松本好雄
第46回 2011年10月テンプレート:09日 テンプレート:Flagicon ローズキングダム 牡4 2:24.1 後藤浩輝 橋口弘次郎 (有)サンデーレーシング
第47回 2012年10月テンプレート:08日 テンプレート:Flagicon メイショウカンパク 牡5 2:23.4 池添謙一 荒川義之 松本好雄
第48回 2013年10月テンプレート:06日 テンプレート:Flagicon ヒットザターゲット 牡5 2:22.9 北村友一 加藤敬二 前田晋二

※2003年以降は国際重賞(国際GII)競走により国旗を表記。

本競走からの天皇賞(秋)優勝馬

天皇賞(秋)の前哨戦の1競走として施行され7頭が同年の天皇賞(秋)を制覇している。

回数 馬名 性齢 着順 他の同年のGI級優勝
第7回 ヤマニンウエーブ 牡5 3着
第8回 タニノチカラ 牡4 1着
第12回 ホクトボーイ 牡4 6着
第24回 スーパークリーク 牡4 1着
第34回 スペシャルウィーク 牡4 7着 第19回ジャパンカップ
第35回 テイエムオペラオー 牡4 1着 第20回ジャパンカップ、第45回有馬記念
第39回 ゼンノロブロイ 牡4 2着 第24回ジャパンカップ、第49回有馬記念

本競走からの他のGI級優勝馬

第1回から天皇賞(秋)以外で同年のGI級優勝が17頭の例がある。

回数 馬名 性齢 着順 優勝競走
第2回 ニットエイト 牡3 5着 第28回菊花賞
第5回 スピードシンボリ 牡7 7着 第15回有馬記念
第9回 タニノチカラ 牡5 1着 第19回有馬記念
第12回 テンポイント 牡4 1着 第22回有馬記念
第14回 ハシハーミット 牡3 2着 第40回菊花賞
第26回 ダイユウサク 牡6 5着 第36回有馬記念
第27回 メジロパーマー 牡5 9着 第37回有馬記念
第28回 レガシーワールド 騸4 2着 第13回ジャパンカップ
第29回 マーベラスクラウン 騸4 1着 第14回ジャパンカップ
第31回 ダンスパートナー 牝4 4着 第21回エリザベス女王杯
第32回 シルクジャスティス 牡3 1着 第42回有馬記念
第33回 セイウンスカイ 牡3 1着 第59回菊花賞
第36回 ステイゴールド 牡7 失格 第8回香港ヴァーズ
第38回 タップダンスシチー 牡6 1着 第23回ジャパンカップ
第39回 アドマイヤグルーヴ 牝4 4着 第29回エリザベス女王杯
第44回 クィーンスプマンテ 牝5 9着 第34回エリザベス女王杯
第48回 トーセンラー 牡5 3着 第30回マイルチャンピオンシップ

関連項目

外部リンク

テンプレート:中央競馬の重賞競走