XREA
XREA(エクスリア)は、株式会社デジロックが運営する、無料および有料ウェブレンタルサーバサービスの名称。
概要
XREA は eXtreme Realm for Experts and All の略である。
無料でも、他社の低価格の有料サービスに引けを取らない高機能なサービス内容が特徴となっている。 無料サービスが中心だが、有料サービスに XREA+(旧・有料広告免除サービス)がある。サーバスペックがさらに強化された上位プランに CORESERVER サービスがある。 別サービスの VALUE DOMAIN にて独自ドメインを取得することで、XREAで独自ドメインのウェブサイトやメールアカウントを使用することが可能。
公式なサポートは、障害などスタッフの手助けが必要な対応以外は積極的には行われず、かつては活発であったサポート掲示板上でのユーザー同士の助け合いも、現在ではほとんど見られない。 このため、ウェブサイトの作成・管理には、一定の知識や技術が必要である。
運営スタッフによるサポートは、当初はプライベートなやりとりを除きサポート掲示板に重点が置かれていたが、2008年中頃以降はスタッフが掲示板上のユーザーの書き込みに返信することは一切なく、お問い合わせフォーム上でのやりとりが中心となっている。
サービス内容
スペック
- 搭載OS: Linux
- ウェブサーバー: Apache1.3系
- メールサーバー: qmail+vpopmail
- CPU・メモリ:Intel Xeon系、2~6GB[1]
- 設置場所: 日本国内(GMOインターネットのデータセンタ)
- ウェブスペース: 無料50MB、有料(XREA+)10000MB。
- ウェブメール: SquirrelMail(携帯電話対応)
ウェブホスティング
- 募集時に申し込むことでサービス開始。
- 無料サーバは常時募集ではなく、無料サーバが開放されてから定員に達するまでの期間限定である。有料サーバのお試しアカウントは常時取得可能。
- 有料サービスのXREA+(旧 広告免除サービス)契約者は、広告掲載が必要ないほか、一部機能の優遇・制限の緩和等の措置がある。
- XREA+ 契約者は、契約期間終了後に自動的に無料サービスへ移行される。
- URLは http://(ID).s(サーバ番号).xrea.com/ (通常サーバ) または http://(ID).k(サーバ番号).xrea.com/ (携帯用サーバ)
- CGI(Perl・Ruby・Python・C・PHP4/5)・SSI が利用可能。
- データベースが利用可能 (MySQL・PostgreSQLと、PHP5導入サーバのみSQLite)。
- SSHが使用可能。
- ただし機能限定であり、データベースを管理する目的のみ使用可能。
- .htaccessが利用可能。
- FTPでのアップロードが可能。ファイルマネージャ機能対応。
- バナー広告が、ページ上部に自動挿入される。
- 広告の挿入位置は上部強制ではなく、ページデザインに応じて所定のルール内で任意の箇所に挿入可能。
- 独自ドメインを利用可能。
- ドメインはサブドメインを含む10個まで、XREA+ は20個まで運用可能。
- 独自ドメインのメールアカウントを100個まで作成可能(無料アカウントでは同一アカウント内でウェブサイトとの併用が必須)。
- 全文検索システムNamazuを利用可能。
- XREA+ のみCronを利用可能。
歴史
- 2001年8月2日 - 無料サーバスペースの貸し出し開始。
- 2001年12月22日 - 無料広告免除サービス(ボランティア団体などに広告掲載を免除する制度)の申請受け付け開始。
- 2001年12月18日 - ドメインウェブ(独自ドメイン)に対応。
- 2002年1月31日 - 複数の独自ドメインに対応。
- 2002年2月18日 - 独自ドメイン登録サービス XREA MyDOMAIN(現在の VALUE-DOMAIN)のテスター募集開始。
- 2002年9月12日 - 有料広告免除サービスのサービス受付開始。
- 2003年7月8日 - モジュール版PHPへの変更作業開始。
- 2003年12月1日 - 有料広告免除サービスのディスク容量が 300MB に拡張。
- 2003年7月13日 - ウェブメールの提供開始。
- 2004年1月23日 - ポップアップ型広告の新規提供終了。
- 2004年3月6日 - 受信メールに対するスパムフィルター(SpamAssassin)導入。
- 2004年5月15日 - 受信メールに対するウイルスフィルター導入。
- 2004年6月1日 - 有料広告免除サービスのディスク容量が 500MB に拡張。
- 2004年11月 - WebMoney決済に対応。
- 2004年12月1日 - 有料広告免除サービスのディスク容量が 1000MB に拡張。
- 2004年12月9日 - データベースの作成可能数が従来の1個から5個に拡張(有料広告免除ユーザー限定)。
- 2005年2月8日 - ファイルマネージャの提供開始。
- 2005年3月15日 - FTPS(FTP on SSL)に対応。
- 2005年9月2日 - 手動で貼り付ける広告の制約強化。目立たない場所に貼ることができなくなった。
- 2005年11月頃 - 1日あたりの転送料の目安が従来の3倍である 3000MB に拡張。
- 2006年1月 - 有料広告免除サービスの名称を「XREA+」に変更。
- 2006年10月1日 - XREA+のディスク容量が 2000MB に拡張。
- 2007年5月10日 - ウェブホスティング機能を省き、メールとバックアップスペースに特化した「Mail & Backup」の提供開始。
- 2007年8月2日 - 上位プランである CORESERVER のサービス提供開始。
- 2007年11月1日 - XREA+ のディスク容量が 3000MB に拡張。
- 2008年2月1日 - 携帯電話向けウェブメールのサービス提供開始。
- 2012年3月~5月 - 大幅な増強メンテナンスを実施、全サーバーのハードウェアとIPアドレスが変更された。
- 2012年11月1日 - XREA+ のディスク容量が 10GB に拡張。
セキュリティ問題
2008年6月、無料アカウント向けの広告配信用サーバに、広告の一部としてオンラインゲームのIDを盗み出すウイルスをダウンロードさせようとするリンクが仕込まれる。また、運営者側での事態の把握が遅れたため一部のユーザーで騒動となり、INTERNET Watchに報じられた[2]。
2009年7月、VALUE DOMAINのログインフォーム、AccessAnalyzerのトップページ・管理ページ全般に、Internet Explorerでアクセスすることによりウイルスが意図せずダウンロードされてしまう、ActiveXの脆弱性を用いた不正なJavaScriptが挿入される改竄が発覚。大手プロバイダSo-netやスキャン・ネットセキュリティなど多数のニュースサイトで報じられた[3]。
公式のアナウンスによると、ともに外部受託業者から管理パスワードが漏れたのが原因である[4][5][6]。