Let'snote

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ファイル:LetsNote B10 001.JPG
レッツノートCF-B10BWJYS
(法人向けモデル、2011年)

Let'snote(レッツノート)とは、パナソニックが発売するノートパソコンのシリーズ名である。なお本体やカタログに表記されるロゴは"Let's note"のようにLet'sとnoteの間にスペースが含まれているが、正式名称はスペースを含まない"Let'snote"である。

特徴

発売以降、ほぼ一貫してモバイルPCに徹しており、テンプレート:要出典範囲価格設定としてはレノボが近年廉価な製品を発表しているのに対し、依然としてある程度の高い価格帯を維持しているが下記の特徴を前面に打ち出した製品により顧客の信頼を繋ぎ止めている。

古くは、光学式のトラックボールを内蔵したモデルがあったが、その後ノートパソコンの薄型・軽量化の流行により、タッチパッド内蔵のモデルのみとなっている。近年のモデルでは丸型のタッチパッドを搭載し、また軽量かつ頑丈で、さらに長時間のバッテリ駆動が可能であることを特徴としている。またW/Yシリーズでは専用に開発したトップローディング型のCD/DVD-ROM(MULTI)ドライブを内蔵し、注目を集めた。キーボードについてはレノボが重量を犠牲にしてフルサイズのストロークのあるキーに拘っているのに対し、軽く薄いプレートのキーを採用している場合が多い。近年はアイソレーションキーボードを採用する製品も出ている。

チップセット内蔵(Core iファミリー搭載機種ではCPU内蔵)のグラフィックアクセラレータを使用しているため、3D性能は弱い。以前は、ほとんどの機種がファンレス構造であったが、発熱量の増加に伴ってファンを搭載するようになった。

古くはサイズと可搬性などにより「Let'snote mini」「Let'snote Ace」などといったクラス名が使用されていたが、2002年3月に発売された「CF-R1RCXR」以降「CF-R8FW1AJR」まで「Let'snote LIGHT」で統一している。なおCF-R8G以降はセキュリティチップ等の削減を図った廉価モデルのみLIGHTのクラス名が付く。

また、企業向けとして「Let'snote PRO」のラインがある。基本的にハードウェア構成は、市販のLIGHTの同クラス機種と同じである。相違点として、同梱アプリケーションが無く、保証が三年に延長されている点が挙げられる。また企業ユースを考え、現行OS搭載モデルの他に一つ古いバージョンのOS搭載モデルが存在する。LIGHTとPROは、先頭四文字より後ろの型番で区別されており、2007年3月現在、メーカーホームページで確認が可能である。

姉妹機に、「PRONOTE」シリーズ、「TOUGHBOOK」シリーズがあり、海外では「Let'snote」シリーズも「Toughbook Light」として販売されている。姉妹機の防塵仕様モデルには軍納入モデルがあり、アメリカ軍などで納入されたことがある。

他のPCメーカーはコスト削減の為に生産拠点を海外に移転して日本に輸入するケースがあるが、レッツノートの現在の生産は一貫して日本(神戸)である。[1]

高価格帯に属するノートパソコンとしては視野角が狭いなど液晶の品質が低かったが、近年はIPSタイプの液晶を採用するなど改善しつつある。ただし視野角が狭いなどは、ビジネスノートとしては必ずしも欠点とはならず、逆にのぞき見されにくい等の利点もあった。また発色もグラフィックデザインなどでない限り、それど重視されてはおらず、文書作成などではノングレアの長時間の作業に向いた液晶が好まれる。

無償リフレッシュサービス

2006年11月より、Let'snote10周年記念の一環と銘打って無償でのPCリフレッシュサービスを実施していた。対象はT1/T2/Y2/R1/R2/R3/W2系。

基本サービスとしてトップケース交換・キーボード交換・HDDチェック・ウィルスチェック・ACアダプタチェック・一般動作確認・本体清掃・バッテリチェック(詳細診断込み)を行い、その他に不具合と判定した一部の部品(サイドカバー等)の無償交換などを実施していた(ただしバッテリは別途有償購入。天板、基板、HDD交換も有償)。返却時には詳細を記した報告書が担当者の名前入りで添付されていた。

当初は2007年の年始ぐらいで受付を終了する予定であったが、あまりの好評ぶりに急遽2007年4月20日まで申し込み受付を延長、その後2007年8月31日まで再延長した。1月22日から関東地区向けに秋葉原にある首都圏松下テクニカルサービスの拠点で持ち込み修理を受け付けていた(ただしウィルスチェックはしていない)。

現在はどちらも受付を終了している。

現行機種

※アルファベット順、2014年2月現在

  • 駆動時間・重量はすべて付属の標準バッテリーパックを使用
  • 搭載OSは以下の通り
    • LX3(LX3T・LX3SEABR)・MX3(MX3T)・NX3・SX3(SX3***BR) - Windows 8.1 Pro 64bit(NX3にはダウングレード権を行使してWindows 7 Professionalをプリインストールしたモデルモデルも設定)
    • AX3・LX3(LX3SEJJR・LX3Y)・MX3(MX3S) - Windows 8.1 64bit
    • B11 - Windows 8 64bit
    • LX3(LX3SEAWR)・SX2・SX3(SX3***WR) - Windows 7 Professional(LX3・SX3はWindows 8.1 Pro 64bit ダウングレード権行使)
  • 76cm落下試験・100kgf加圧振動試験は全モデルで試験済み。
  • 2013年秋冬モデルで新設されたLX3はラインナップが多く、13.3型HD液晶・タッチパネル搭載2スピンドル(HDD+スーパーマルチドライブ搭載)、14型WXGA液晶搭載2スピンドル(HDD+スーパーマルチドライブ搭載)、14型WXGA++液晶搭載2スピンドル(HDD+スーパーマルチドライブ搭載)、14型WXGA++液晶搭載2スピンドル(SSD+ブルーレイディスクドライブ搭載)の4タイプが用意される。その為、仕様によりバッテリー稼働時間・重量が異なる。
  • AX3・MX3はディスプレイが360度回転する2軸ヒンジを採用したことで、タブレットとしても使用できるコンバーチブルタイプとなっており、タブレットスタイル使用時にキーボードやタッチパッドの誤動作を防ぐ「HOLD」ボタンも備えている。また、MX3は12.5型以上の液晶を搭載したコンバーチブルPCにおいて世界最軽量を実現している。
  • AX3・LX3・MX3・SX3にはOffice Home and Business 2013プリインストールモデルも設定されている。なお、AX3の個人向けモデルはOffice Home and Business 2013プリインストールのみである。
  • B11・NX3はかつて個人向けモデルにも設定されていたが、現在は法人向けモデルのみである。また、SX2は個人向けモデル・法人向けモデルにも設定されていたが、現在はACコード・バッテリーパックを対象国・地域に合わせて差し替えることで日本を含むアジアの12の国と地域に使用できる法人向けアジアモデルのみである。
AX3
11.6型Full HD液晶搭載1スピンドルPC。バッテリー駆動時間:約14時間、重量:約1.14kg
B11
15.6型Full HD液晶搭載2スピンドルPC。バッテリー駆動時間:約3.5時間~約8時間、重量:約1.74kg~約1.91kg
LX3
13.3型HD/14型WXGA/14型WXGA++液晶搭載PC。バッテリー稼働時間:約10時間(SX3S・SX3Y)/約22時間(SX3T)、重量:約1.31~約1.46kg
MX3
12.5型Full HD液晶搭載2スピンドルPC。バッテリー稼働時間:約14.5時間~約15時間、重量:約1.198kg
NX3
12.1型WXGA++液晶搭載1スピンドルPC。バッテリー稼働時間:約12時間~約27時間、重量:約1.12kg~約1.34kg
SX2
12.1型WXGA++液晶搭載2スピンドルPC。バッテリー稼働時間:約8時間~約18時間、重量:約1.21kg~約1.43kg ※購入する国・地域が日本の場合
SX3
12.1型WXGA++液晶搭載2スピンドルPC。バッテリー稼働時間:約13時間(SX3S)/約30時間(SX3T)、重量:約1.19kg(SX3S)/約1.37kg(SX3T)

過去に発売された機種

小型モバイルモデル

CF-11
ProNote mini, Let'snoteではないが直系の先祖。機械式トラックボール採用
AL-N0(1996年9月~1997年3月)
Let'snote mini, CF-11のCPU換装バージョン
AL-N4(1997年11月~1998年3月)
Let'snote mini, 8.4インチSVGA液晶・新筐体・光学式トラックボール
CF-M32(1998年6月~1998年8月)
Let'snote mini/M32, Tillamook採用
CF-C33(1998年10月~1999年7月)
Let'snote comm/C33, 薄型筐体・カメラモジュール付属
CF-R1(2002年3月~2003年3月)
CF-R2(2003年5月~2004年4月)
CF-R3(2004年5月~2005年4月)
CF-R4(2005年5月~2006年4月)
CF-R5(2006年5月~2006年10月)
CF-R6(2007年3月~2008年3月)
CF-R7(2007年10月~2009年1月)
CF-R8(2008年10月~2010年4月)
CF-R9(2010年2月~2010年9月)
Let'snote R(当初はLet'snote Light R), 10.4インチXGA液晶、R1は1kgを割る約960gの超軽量で約6時間稼動を実現し話題に。稼働時間は世代が変わるごとに延び続け、R3では約9時間に、R5では約11時間に延びた。R6からはデュアルコアCPUを内蔵した。R8では廉価版の「Let'snote LIGHT」も設定された。
CF-J9(2010年10月~2011年2月)
CF-J10(2011年2月~2013年5月)
Let'snote J, 10.1インチWXGA液晶、B5サイズのモバイルノートでは初めて標準電圧版のCPUを採用。パソコン本体へのキズや汚れを防ぐジャケット付属(着脱可能)。スタンダードモデルとハイパフォーマンスモデルの2タイプが用意される。
CF-AX2(2012年10月~2013年11月)
Let'snote AX, 11.6インチ液晶、ディスプレイが360度回転し、タブレットとしても使用できるコンバーチブルタイプのUltrabook。Ultrabookで初めて、電源をオンにしたままバッテリー交換ができるホットスワップ機能に対応。

モバイルモデル

AL-N1(1996年6月~1997年4月)
Let'snote, 初代
AL-N2(1997年6月~1998年5月)
Let'snote, 光学式トラックボール採用
CF-S21(1998年6月~1998年12月)
CF-S22(1998年11月~1999年4月)
CF-S23
光学式トラックボール採用、標準バッテリーパックで5時間稼動可能。当時としては画期的な持続容量であった。
CF-S51(1998年11月~1999年8月)
この機種から薄型パッドになった。
CF-A1(1999年9月~2000年3月)
10.4インチXGA液晶搭載。無線デバイス(PIAFS)でモデムにアクセスできる機種もあった(CF-A1R)
CF-B5(2000年6月~2001年5月)
光学式トラックボール復活
CF-A2(2001年6月~2001年7月)
DDIポケット(現・ウィルコム)H"in モジュールを内蔵したモデル。
CF-A3(2002年3月~2002年4月)
トラックボール採用モデル。
CF-T1(2002年11月~2003年2月)
CF-T2(2003年5月~2005年3月)
CF-T4(2005年5月~2006年4月)
CF-T5(2006年5月~2008年3月)
CF-T7(2007年10月~2009年1月)
CF-T8(2008年10月~2009年9月)
CF-T9(法人専用モデル)
Let'snote T(当初はLet'snote Light T), 12.1インチXGA液晶、T4では約12時間、T5では約15時間の長時間バッテリー稼動を可能にした。
CF-N8(2009年10月~2010年1月)
CF-N9(2010年2月~2011年2月)
CF-N10(2011年2月~2012年2月)
Let'snote N , 12.1インチWXGA液晶、N10では約16.5時間のバッテリー稼働時間を達成。
CF-NX1(2012年2月~2012年7月)
CF-NX2(2012年6月~2013年11月) 
Let'snote NX , 12.1インチWXGA++液晶、モバイルスタイルに応じて、ACアダプター2種類(常に充電できる標準タイプと壁のコンセントに直接差し込めるウォールマウントプラグ付のミニタイプ)及びバッテリー2種類(軽量タイプ・標準タイプ)を同梱(後述のCF-SX1(SX1G)も同様)。
CF-C1(2010年6月~2012年9月) 
Let'snote C, 12.1インチWXGA液晶、指操作・ペン入力ができる静電式タッチパネル+電磁誘導方式ペンセンサー(デジタイザ)を搭載し、画面が回転してタブレットとしても使えるコンパーチブルタブレット。ヒンジ部分は回転部分と開閉部分を別々にして応力を分散させることで強度を持たせた独自の「トリプルヒンジ構造」を採用。

光学ドライブ内蔵(2スピンドル)モデル

CF-A44(1998年12月~1999年5月)/A77(1999年6月~1999年8月)
スリムでありながら光学ドライブを搭載。着脱式のため、大容量バッテリーに差し替え可能であった。
CF-M1(1999年9月~2000年4月)
11.3インチXGA液晶。CD-ROMドライブベイには他にオプションのセカンドバッテリーを接続可能。
CF-M2(2000年6月~2001年5月)
11.3インチXGA液晶、CFスロット搭載。CDドライブベイにオプションのセカンドバッテリーを接続可能。光学ドライブはCD-R/RW、プライベートキーも装備。
CF-W2(2003年6月~2005年4月)
CF-W4(2005年5月~2006年4月)
CF-W5(2006年5月~2008年3月)
CF-W7(2007年11月~2009年1月)
CF-W8(2008年10月~2009年9月)
CF-W9(法人専用モデル)
Let'snote W , 12.1インチXGA液晶、二枚貝のように開く独自の「シェルドライブ」を採用。W4ではスーパーマルチドライブに。
CF-S8(2009年10月~2010年1月)
CF-S9(2010年2月~2011年2月)
CF-S10(2011年2月~2012年4月)
Let'snote S , 12.1インチWXGA液晶、S10では約16.5時間のバッテリー稼働時間を達成。
CF-SX1(2012年2月~2013年2月)
Let'snote SX , 12.1インチWXGA++液晶、SX1にはWindows 7 Home Premium搭載モデル(SX1W・SX1X)も設定されていた。

大画面モバイル

AL-N3(1997年7月~1998年10月)
Let'snote ACE, 光学ドライブ内蔵A4サイズモバイル。
CF-L1(1999年11月~2000年9月)
13.3インチXGA液晶搭載。FDDはUSB接続になっているがブート可能設定できる。薄型CD-ROMドライブはオプションのセカンドバッテリーと交換可能。
CF-L2(2001年6月~2002年4月)
A2と同じく、H"inモジュールを内蔵したモデル。
CF-Y2(2004年2月~2005年4月)
CF-Y4(2005年5月~2006年4月)
CF-Y5(2006年5月~2008年3月)
CF-Y7(2007年5月~2009年1月)
CF-Y8(2008年10月~2009年4月)
CF-Y9(法人専用モデル)
Let'snote Y , 14.1インチSXGA+液晶、シェルドライブ内蔵、Y5からはキーボードが完全防滴仕様に。
CF-F8(2008年11月~2010年1月)
CF-F9(2010年1月~2011年2月)
CF-F10(2011年2月~2011年4月)
Lets'note F , 14.1インチワイド液晶、本体一体型ハンドル(収納式)内蔵。
CF-B10(2011年3月~2012年5月) 
Let'snote B , 15.6インチFull HD液晶

その他

Let'snote LIGHTのR5、T4などの機種名は1文字目がタイプ、2文字目が世代を示している。タイプ違いの場合、寸法やドライブベイの有無など外観に差があるため判別しやすいが、複数の世代で筐体が流用されることもあり、世代間の判別が難しいものもある。同じタイプでも世代が異なると性能や機能に差があり、特に「1」から「3」までの機種では大幅な改良が加え続けられたため、例えばモニター裏側の強度やキー配置、バッテリー駆動時間、USBポートの位置などに大きな差がある。店頭に旧機種が置かれていることは少ないが、中古品やネットでの購入時には注意が必要である。特にT1はマザーボードや電源周辺が壊れやすいという報告が多い。また、R1には大きく分けて初期型(R1R, R1P)と後期型(R1M, R1N)がある。同一筐体を採用しながらマザーボードやチップセット等が異なり、最大メモリ容量も、前者は256MB、後者は768MBまでと異なっている。

フィクションに登場するLet'snote

主要人物が作中で使用。なお実際にこの作品とのタイアップ商品が用意されている[2]

脚注

  1. [1]
  2. レッツノート ヱヴァンゲリヲン化計画

関連項目

外部リンク

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