GNU Privacy Guard
テンプレート:Infobox GNU Privacy Guard (GnuPG, GPG) とは、Pretty Good Privacy (PGP) の別実装として、GPL に基づいた暗号化ソフトである。 OpenPGP 規格 (RFC 4880) に完全準拠しているが、古い PGP との互換性は完全ではない。
開発
GnuPG の開発は Werner Koch によって始められた。現在では David Shaw と Timo Schulz も加わっている。また、g10 Code が Werner Koch と Timo Schulz を資金面で援助している。
バージョン 1.0.0 は 1999 年にリリースされ、それ以降 2002 年の 1.2.0 や 2004 年の 1.4.0 のように、 安定版は最初の小数部分が偶数になるバージョンでリリースされている。
一方、 S/MIME 機能の導入を目的とした別系列の開発版が 1.9 系列として開発が進められていた。この系列は2006年11月23日に 2.0 としてリリースされた。
1.0 系列と 2.0 系列は並行して開発が進められている。同一環境に両方を導入することも可能である。
利用形態
GnuPG は数多くの OS に含められてきた。
また、GUI のフロントエンドも開発されており、KMail や Evolution といった電子メールクライアントに統合されたものや、 KDE の KGpg や GNOME の Seahorse のように単独のアプリケーションもある。これらフロントエンドの多くは GnuPG 開発者が用意した GPGME (GnuPG Made Easy) ライブラリを利用している。
- GUIフロントエンドの例
- Gpg4win(Windows用)
- WinPT(Windows用)
- GnuPG Shell(Linux/Windows用)
- KGpg、Seahorse(Linux用)
- 電子メールクライアントの例
アルゴリズム
GnuPG は、特許で制限されているアルゴリズムを含めていない。 このため従来の GnuPG では、PGP の過去のバージョンで標準で用いられていた International Data Encryption Algorithm (IDEA) を使うことができず、使用にはプラグインが必要であったが、各国における IDEA の特許切れ[1]に伴い、1.4.13/2.0.20 から IDEA が含まれるようになった[2][3]。これは、過去のコンテンツの署名検証、復号および古いPGPからGnuPGへの移行といった互換性維持のための最低限のサポートであり、既定では新しい鍵の作成における選択肢には現れない[4]。
RSA は 2000 年に特許が切れたため、1.0.3 から含まれるようになった[5]。
また、1.4.10/2.0.12 より Camellia も含まれるようになった[6]。
2.1系列では楕円曲線暗号 (ECDSA、ECDH、テンプレート:仮リンク) に対応する予定である。
GnuPG 2.0.26および1.4.18において対応しているアルゴリズムは以下の通りである。
- 公開鍵暗号
- 共通鍵暗号
- IDEA(1.4.13/2.0.20 より)
- 3DES
- CAST5
- Blowfish
- AES-128, AES-192, AES-256
- Twofish
- Camellia-128, Camellia-192, Camellia-256(1.4.10/2.0.12 より)
- 暗号学的ハッシュ関数
- 圧縮形式
脚注
外部リンク
テンプレート:暗号ソフトウェア- ↑ 欧州および日本:2011年5月16日、アメリカ合衆国:2012年1月7日
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ GnuPG 2.0 系列 で用いられる Libgcrypt がバージョン 1.5.2 で IDEA をサポートし、これが GnuPG 2.0.20 に組み込まれたため。 テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
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