高速練馬線
高速練馬線(こうそくねりません)は、首都高速中央環状線から関越自動車道の練馬ICに至る地域高規格道路の候補路線である。地域高規格道路には10号線として指定されている。首都高速道路株式会社が事業化の検討を進めているが、事業化されても首都高速道路になるとは限らない。
概要
当初は首都高速5号池袋線江戸川橋付近から分岐し、神田川上空から主要地方道千代田練馬田無線(目白通り)を経て中央環状線と交差、関越自動車道へ至る計画だった。しかし、これでは5号線の渋滞に拍車を掛けることは明白で、分岐が計画されていた箇所は早稲田出口に転用され、中央環状線より西側のみの計画に変更された。中央環状線の山手トンネルは、当初、練馬線の分岐を想定した設計がされていたが、環境悪化を恐れる住民の反対運動により、1991年に設計変更され、結局、分岐構造は造られなかった。
練馬線が具体化していないため、関越自動車道は東京圏から郊外に延びる高速自動車国道では唯一、首都高速道路と直結していない。このため、関越自動車道上り線は練馬ICを先頭とした渋滞が常態化しており、また練馬IC周辺の一般道路の交通量も多く、谷原交差点を中心に周辺の生活道路にも通過交通が侵入している状況にある。練馬区は外環道都内区間と併せ、高速練馬線の早期整備を要望している。
導入空間となる主要地方道千代田練馬田無線の沿道は密集住宅地であり、地下構造が想定されている。完成すれば、関越自動車道と東京圏の連絡が改善され、練馬区内の渋滞緩和も期待される。しかし、都市計画決定等の手続きは行われておらず、外環道の整備が優先されている状況である。
名称について
本道の名称について、国土交通省決定の首都圏整備計画(平成18年)[1]では「首都高速道路練馬線」としており、首都高速道路株式会社もこれに倣い「高速練馬線」[2]として事業を検討している。 一方、練馬区では「都市高速道路第10号線(首都高速10号練馬線)」という名称を使用している[3]。ただし「首都高速10号」は10号晴海線(一部供用中)として既に採用されているため、注意を要する。